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クワンティエンの夢  作者: 多谷昇太
白峰の巻き

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58/80

うーめこっ!もう止めなさい!

などと皮肉るのに「梅子!初対面のお2人の前で言葉が過ぎるわよ。私への不満なら東京に帰ってから云えばいい」ついに亜希子が爆発気味に語意を強めて言い放つ。しかし梅子の口は収まらない。どころか歌舞伎演目の鳴神のごとき相さえ示しつつ「以上が亜希子への反駁ね。次いであなた」と矛先を僧へと向けた。

「早い話が観音なんて存在しないのよ。この世の音、つまり人々の助けを求める声を聞いて、それを救世する救世観音だなんて、弱い者たちが造り上げた救いへの幻像でしかない。現実の世の中は、人間たちは、自分の都合や欲望だけが本音の存在でしかなく、律法や現実の法律などというものも、この世を力で制した権力者や資産家らの、自らを守る方便でしかないってことよ。その証拠にあんた、雲水さん。あんただって結局は現実から逃げたんでしょ?力あるものたちから、その仕打ちや迫害から、結局はトンコして遊行に逃げただけじゃない。あんたほど見っともなくはなかっただろうけど、(西行庵の方を向いて)そこの西行さん、あの御仁が出家にかこつけて自分の妻子さえも置き去りにして、呑気で優雅な遊行に明け暮れたのと同じだあね…」話が西行法師への軽侮に及ぶに至りついに亜希子が「うーめこっ!僧形のご本人の前で、まして西行法師の祠の前で…もう(話するのを)止めなさいっ!」と一喝する。「まあ、まあ」とばかりその亜希子を手ぶりで制しつつ僧が「うむ、信なくば立たずの見本のような御説法ですな。

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