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クワンティエンの夢  作者: 多谷昇太
クワンティエンの伝説

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僧の法力

「この〝えげつない話〟の先にきっと法雨、心が洗われる法果を見ましょうから、ここが堪忍のしどころと思って…僭越ながら私には会長の癒されたお姿が見えるのです。数十分ほど先の未来に於ける…」などと法眼じみた自分を出すのにおよび遂に「こいつ、云うてもわからんか!?」と一喝し、眉を吊り上げた鬼の形相となって鳥羽が引導を渡そうとする。

もう法話も歌会も何もない、メチャクチャな仕儀にいたろうとしていた。織江と絹子を筆頭に娘たちの萎縮ぶりがはんぱではない(除く梅子一派)。それと見取りつつ僧がなにやら呪文めいた言葉を口に上せた。取り出した数珠を片手に巻き、それを立ててのことである。「南無観世音大菩薩、御力を貸したまえ…いにしえ、幾多の男、おうなを得給いて、生憎あやにくだち給いしを…」などと意を込めて、粛々と唱えるうちに魔法のごとく鳥羽の怒気が引いて行く。言葉も失ってキョトンとした目付きで僧を見やるばかりとなる。それへ「ありがたい。納得していただけましたか。ではお許しをいただいたとして先を続けさせていただきます」とうそぶいては数珠をしまい、ようやく説話(法話?)の続きとなるが、しかしこの顛末に亜希子や梅子を始め9人の娘らの呆気にとられ、且つ目をみはることはんぱではない。これが法力というものかと眼前の展開に息を飲む思いである。さすがの恵美も毒気を抜かれ今はおとなしい娘と化している。ただ例のごとく梅子が僧の発した古語を鋭く理解し頭の中にしまったのは見逃せないことだった。


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