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はじめのよる1

 夏と言ったらなんだろう。

 私は水族館だと思う。

 海とか、プールとか花火とか。そんなのあたりまえだ。


 水族館は私の好きな場所。

 夏休みになれば必ず訪れる。


 薄暗い照明に照らされてのろのろと水槽を泳ぐ魚をゆっくり眺めるのが堪らなく神聖な時間なのだ。


 夏休み前日。最後のホームルームで成績表が配られてクラスメイトが一喜一憂するのを横目に私はわくわくしていた。

 明日から夏休み。水族館に行ける!

 そう思うと顔がゆるんでしまう。


 なぜ私は水族館が好きなのか。

 勿論魚が好きだから。それもある。でも……もっと大切な理由がある。その理由は………………なぜか思い出せない。


 ホームルームが終わり友達に別れを告げて私は帰路についた。

 青く輝く空には入道雲。飛行機雲も負けじと一線をひいて彼方へ消えていく。

 私、社小毬は父母兄の四人ぐらしで普通の一軒家に住んでいる。学校を出たあと商店街を横切って空き地の前を通って帰る。これがいつもの帰り道。

 今日もいつものように空を眺めながら空き地にさしかかる。

「…………あれ?」

 手入れされていない空き地は雑草がぼうぼうに生えている。夏の暑い風に吹かれて空き地から、小さな紙切れがおちてきた。

 拾い上げると色あせた水色の魚のイラストの隣に私がよくいく市内の水族館名が記されていた。

 なんでこんなところに?誰かが落としたのかな?

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