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フラグをへし折るのに戸惑ってはいけない

眠い。

睡魔に襲われながら書き上げたのでおかしいところがたくさん。


題名は最初関係あったけど書き直すうちにほとんど関係なくなった



「おじゃましまーすっと」


ほどよく軋むギルドの扉を開けて中に入った


「・・・あっ。ユズキさん、いらっしゃい!」


受付のお姉さんが俺を見るなり顔を綻ばせた

まだ依頼を受けてなくてほかの用事できたと思ったのだろう。


「ただいまです、依頼が終わりました」


「えぇっ!? まだ1日も経ってないよ!?」


確かに遠いもんなあの森


「まぁ、そこは企業秘密ってことで」


「きぎょう・・・? そだね、君規格外だったものね・・・」


失礼な。


「そいじゃ、これが鱗です」


バッグから虹色の輝きを放つ鱗を2枚引っ張り出し、ゴトンと受付の台に置く

後ろの酒場の方がざわついた気がした


「・・・・・」


どったん固まって


「ど、どうやったらここまで綺麗に・・・」


「え? 普通こうじゃないの?」


「何言ってるんですか、通常は魔法や剣の傷跡が少なからずあるんですよ!」


どういう倒し方したんですか・・・と溜息つくお姉さん。幸せ逃げるよ?


「いや、腹部と頭部に爆発ダメージを一発ずつ・・・」


「2発で倒すって・・・どんな威力ですか」


戦車を壊す威力です


「まーそれは置いといて。報酬お願いします」


はぁ、とまたため息をついてから


「・・・レインボードラゴンの鱗2枚、確かに受け取りました。依頼達成です」


これが報酬です、と金板4枚を渡された


・・・・マスター、これは本当に修理費だけ差し引いたのか? 絶対飲み代とかもだろ


だって壊したのちょこっとだぜ?


「まぁいいか。ありがたくいただきますっと」


またバッグに放り込み、


「それじゃ俺は帰りますね」


すぐにこの場をあとにすることにした。


だって。


「なぁ、ちょっと待てよ兄ちゃん」


さっきからめっちゃこっち見てる人がいるんだもん


ガシっと肩掴まれた


「お前さっきレインボードラゴンの鱗を出していたよなぁ?」


なんだよ悪いか


「人違いじゃないですか?」


「そんなわけねぇだろ! さっきからずっと見てたぞ!」


どうやら視線の主はこのおっさんで間違いないようである


「ずっと見ていたって・・・まさか、痴漢!?」


しかもあっち系の!


「ちげぇよ! お前じゃなくてお前のやっていたことを見てたんだ!」


どっちも同じだろうに


「ご存知ですか? 世界には自分と似たような人が3人いると・・・」


「知らねぇよ! そうだったとしてもここにいたのはお前一人だよ!」


こっちにドッペルゲンガーないの?


てか中々にノリいいな。つば飛ばしてくるけど


「あの・・・俺、そういう趣味はないので・・・」


「なんでお前はそっちに持っていこうとするんだ! いいから質問に答えろ!」


どうしたものか・・・


チラっとお姉さんを見る。


ふいっ


目をそらされた。どうやら自分で解決しろとのこと。


けちー。


「はぁ・・・いいでしょう、答えてあげましょう。確かにさっきのは俺ですよ」


「なんで偉そうなんだよ・・・」


疲れたんで。


「それで? なんの御用ですか?」


「お前、そんなちっさいのにレインボードラゴンを一日で討伐できるわけねぇだろう」


なーるほど。

つまりは、


「だからそうやって不正を暴き、報酬を横取りしようってんですね。この泥棒が」


イライラしてまいりました


「ぐっ・・・どうせ誰かに手伝ってもらったんだろ! 報酬よこせ!」


露骨に言ってきたよ。隠す気ねぇな


「これは、俺一人の力ですよ」


少し、トーンを低くして鋭く言う


「んなわけねぇだろ! 昨日入ったばっかりのボウズができるわけねえ!」


昨日から見てたんだ・・・・このストーカー


「昨日から見てたんですか・・・ストーカーめ」


つい口に出てしまった


「あぁ!? ふざけんな! いいから金よこせ!」


もうなんかグダグダだよおっさん・・・。金よこせって盗賊じゃん


「正真正銘、俺なんですがねぇ・・・」


早く帰りたいのでバッグからAと書かれたギルドカードを出して突き出してやる


「A!? こんなガキが・・・だがあの依頼はSランクの難易度が高いやつだ!」


ちょっと焦ってる。ランクはA以下と見た


「はぁ・・・どうでもいいので帰っていいですか? 昼飯まだ食べてないので」


もう昼過ぎである

お腹すいた


「どうせそのランクも嘘だろう? さっさと金よこせよ・・・」


気持ち悪い笑みを貼り付けて迫ってくる。おまわりさんこいつです。


と、そんな時


「その子のランクは本物だぞ」


「誰だよ・・・・マ、マスター!」


おっさんが舌打ちしながら振り向いた先には、金貨が入ってるであろう袋を持ったマスターが立っていた


「ユズキ、修理代は確かに受け取った」


ニッと白い歯を見せながらマスターはこっち見てきた。


「・・・ほんとに修理代だけでしょうね?」


「もちろんだ!」


すっごくいい笑顔で返された。


「まぁいいですけど。それで、マスター。さっきからこのおっさんがウザイんですが」


「お前・・・覚えてねえの? そいつ『爆炎』だぞ?」



・・・そういえば、このおっさんそんな気がする。

『爆炎』自体忘れてたわ。


「お、覚えていないってどういうことだ!?」


マスター襲来と噛み合わない話で混乱中のおっさん


あちらさんも覚えてないようだな

服とか違ってたし


「あぁ、出店で大人げ無く列に割り込んで威張り散らしてた癖に子供に一瞬で気絶させられたどうしようもないおっさんですか」


事実です。


「ああ。そうだ。そして『爆炎』、その子供がお前を気絶させた奴だぞ」


「え・・・あ・・・・?」


話を聞いて混乱ゲージが増したおっさんだが、理解するとサァッと顔から血の気が引いていった


そこで俺は追い討ちをかける


「それで、俺はもう帰りたいんですが。いいですか?」


「あ、あぁ・・・すいま、せんでした・・・」


恐怖からか、それともマスターの目線攻撃からか。

おっさんは引き下がってくれたのだった




******




「ユズキは絶対・・・誰にも渡さない」


「何やったんですかアリムさん」


「ごめんなさい」


初めての依頼達成でちょっと嬉しくさえずりに帰ってきたら。

迎えてくれたのは虚ろな目で見つめてくるホノだった


「いや・・・その・・・王女様の、ことを・・・」


「喋っちゃったんですか」


「はい・・・」


気まずそうに両手の指を突っつき合わせて目を泳がせるアリムさん


私はただお手伝いを・・・とか呟いてる。何のお手伝いだよ。


「はぁ・・・」


俺は未だぶつぶつと口から言葉を流しているホノに向き合う


「いいか、ホノ。俺はお前を離さない」


自立するまでは。


こうでも言わんと今はホノが落ち着かない


「あの姫さんとは結婚するつもりはない。だから安心しろ」


ほんとにない。これは真実。


「え・・・ふぇ・・・そ、それ、ほんと・・?」


さっきまで影が落ちてたホノの顔も、真っ赤になってあたふたしてる

手もぱたぱたしてる。可愛い。


「あぁ、本当だ」


「ユズキ君・・・罪作りな男」


ほっとけ


「う、ん・・・信じる」


そう言って俺の胸にぽてっと倒れ込んでくるホノ


出会って数時間で信じると言われた。


そっと、髪をなでてやる


「うにゅ・・・」


猫みたいだな


ぎゅー、と俺の服を掴んで離さない


「ラブラブねぇ」


「はぅ・・・」


アリムさんの追い打ちでさらに赤くなるホノ


―最初は、無表情だったのにな


人間って、支え一つでここまでなれるのな


俺が支えになっているかは別として。


「さて、アリムさん。ラブラブは別として、昼食お願いできますか?」


微笑ましいものを見る目でこっち見てたアリムさんにご飯を催促する


「はい、別途料金ですが」


そういや代金に含まれてんのは朝食と夕食だけだったな。


「構わないです」


「それでは、出来たら呼びますので。部屋で寛がれててください」


流石宿主。仕事モードにキリッと切り替えて食堂の方に駆けていった


「・・・でも、小さいな」


「誰がちっちゃいですか!」


それでも反応した


そういやアリムさんって、サーナが来ても別段驚いてなかったし普通の対応だったな。

何かあるのかな?


「さて、ホノ」


未だ俺の胸に顔をうずめている銀髪少女。


ぴこぴこ、ぴこぴこ


アホ毛が・・・・生えてやがる

レベルアップ的な何かなの?


さすが異世界。アホ毛も現実か・・・


そのままズリズリと引きずって部屋まで行く。


・・・やっぱり誰にも合わない。

本気でこの宿には俺達以外いないんじゃないか?


部屋について、ホノをくっつけたままベッドに寝っ転がる。疲れた。


多分アリムさんが起こしてくれるだろう。

ちょっと休憩。


「はぁ・・・ユズキの匂い・・・えへへ・・・ずっとずっと一緒・・・」


そんな声が下から聞こえた


この娘・・・取り扱い注意。



そこまで考えてから、俺は目を閉じた。


主人公悪い子!


いろいろと不愉快な思いをする方ももしかしたらいらっしゃるかもしれませんが、これが主人公。ユズキの生き方だってことで。

ハーレムをご所望でしたらば他をお当たりくださいませ。


メインヒロインが確定しそう。言わずもがなホノ

アリムさんが途中参加で奪うかも


他のところでこの小説のパラレル的な話を書きそう。

Ifなネタが溜まってるので。

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