現実と私
『 』は異界語としますが、王様視点の場合に限り「 」も異界語にします。
それに伴い前話も修正しました。
分かりにくいかもしれませんがご了承ください。
「気分爽快! まさに此処は天国」
漸く捜しだしたトイレは洋式トイレにに近く四角い形の壺のようで陶器製の染付の幾何学模様の施された高級感溢れていた。
少し躊躇ったけど切羽詰まった尿意の前で体に巻いていた掛け布を剥ぎ取り全裸で用を済ました時の解放感は正に戦場から安息の地を見付けたかのようだった。
しかもちゃんと紙まで常備されている。
折り紙ぐらいの少し強めの紙の束が陶器の器に置かれていた。
あそこが昨晩酷使され腫れているので紙を柔らかく揉み解してから抑えるようにして拭き、天井からつり下がった紐を引っ張ると予想通り水が流れた。
「文明万歳!」
感動のあまり万歳をしてしまう私……水洗トイレて人類最高の発明だと実感する。
此処に居れば取敢えず水とトイレには困らない
トイレを済まし便座に座りながら僅かな幸せに浸っていたがソロソロ現実に戻らないといけない
お腹も満たされ、排泄も済ました。
次に望むのはやっぱりお風呂!!
昨夜はかなりドロドロのデロデロ状態で一応強姦野郎が鍋の水を使い体を拭いてくれたけど気持ち悪い、匂いに慣れた私の臭覚は当てにならず、体からは奴の精液の匂いと体臭などが色々臭っているに違いない
どうしよう! さっきの美女さんに臭いと思われていないだろうか!!
今さらながら恥ずかしくなる。
全裸で便器に何時までも座っていられないので立ち上がり布を巻きつけようとしたその時
ガチャ!
「えっ?!」
そして飛び込んできたのは金髪強姦魔
「ミユキーーーーーー!!」
目を血走らせて跳びかかてくるので、まさかトイレでプレイ!!
アレだけやってまだするとは…どんだけ性欲旺盛なの!
「させるか!」
相手の顔目掛けてパンチを繰り出そうとしたが血吹雪が飛ぶ
ぶっーーー
パンチが当たった感じは無かったのに血が何故
少し血を浴びて顔や体にも付着して最悪
そして前にいた筈の金髪強姦魔は床に倒れ鼻から血を噴いて倒れていた。
?????
チョンチョン
足先で小突いてみるが完全に気を失っている。良く理解できないないけど今がチャンス
「逃げないと!」
急いで布を体に巻き付け、男を跨いで廊下に出る。
だけどルインさんはどうしたんだろう? 普通はあっちの巨乳美人を襲うんじゃないの???
世の中、色々な趣味の人間がいるから貧乳マニアなのかもしれない
「どうせ私は小さいわよ!!」
なんてムカつく男だ、絶対許さないんだから
取敢えずご飯をくれたルインさんを捜す事にする。多分彼女は私の味方になってくれるに違いない。言葉が通じないのが難点だけど彼女しか頼る人間がいないのだから仕方ない
だけど会う前にお風呂に入りたい……絶対臭いよね私
取敢えずお風呂を探索しながらルインさんも捜す。
一番端の方に行くと漸く目的のお風呂場を捜しだし狂喜乱舞
「何この大浴場!! キャー 総大理石の上に噴水?」
湯気が立ち込める中、円形のお風呂の中央には噴水のようにお湯が湧き出ている。もしかしたら温泉!?
急いで体に巻き付けた布を取り去り、子共のようにはしゃいでお湯に浸かると少し温めだけど心地よいお湯の感触が全身を包み込み癒される。
「無色透明、無味無臭の単純温泉と見た。まさかこんな良い温泉に入れるなんて~ 嫌な事が吹き飛んで行く~ 極楽…極楽~」
湯船の深さは1m以上あり潜ってみたりして温泉を堪能するが、生憎シャンプーも石鹸も無く布を引き裂きタオル代わりにして体をこするだけだったが、十分さっぱりとして風呂から出ると脱衣所には何時の間にかルインさんが立っていた。
「えっ!! 何時から??」
『 ミユキ様、オ湯カゲンハ イカガデシタカ? 今オ体ヲオ拭キシマス 』
何かを話し掛けながら大きな布を広げ裸の私の体を手際よく拭いてくれるのを成すがままにされる。
ひぇ~~~ 見られた、貧弱な胸ア~ンドキスマークだらけの体
ガーーーーンーーーーー
こんなナイスバディーな美女に全てを見られ自分が惨め過ぎる!!
あまりのショックに固まっている内に何時の間にか服を着せられて行くのにも気が付かない
『トテモ良クオ似合イデス。今度ハ赤イ内掛ケヲ御用意サセマス 』
「……」
『 ミユキ様? 』
はっ!! ルインさんの呼びかけで我に返ると着物を着せられている。
絹の白い襦袢にピンクの白い紗の着物を着せられヒダヒダのワインレッド色のロングスカートのような物を穿かされ、その上に濃いピンクの内掛けのような着物を着せられようとしていた。
「ピッピンクーー、 似合わない!絶対似合わない!」
ピンクは好きだけど、ピンクなんて可愛い色は小学校以来苦い思い出と共に封印してきた色、思い起こせば小学3年生の春に母がバーゲンで買って来てくれたピンクの可愛いワンピースをウキウキしながら翌日に学校に着て行った。しかし教室に一歩踏み込んだ瞬間それが絶望に変わる……クラス一可愛い栄子ちゃんが同じ服を着ておりクラスの数人が取り囲み可愛い可愛いと誉め讃えている真っ只中……そしてクラスの男子が目敏く見付け「おっ!橘も同じの着てるぜ」その一言でクラスの視線が私に集中し数秒の沈黙……あそこで誰かが正直に「栄子ちゃんのが可愛い、深雪ちゃん似合わない~」とハッキリ言ってくれた方が笑い飛ばせたのに、心優しいクラスメート達は微妙な空気が漂いピンクのワンピースの話題は打ち切りなった。
その優しがある意味、私にはピンクのワンピースは似合わないと可哀想な同情をヒシヒシと感じてしまったのは被害妄想だろうか
先生が同情の目で見るのは気のせい?
その日一日は顔で笑い心で泣きながら授業を受け二度とピンクは着ないと心に誓った。
『 ミユキ様 オ袖ヲ通シテクダサイ 』
濃いピンクの内掛けを差し出しにこやかに袖を通すように促しているであろうルインさん
拒否したいが贅沢は言えない立場
仕方なく袖を通し羽織り、たそがれるしか無かった。
『 マー トテモ可愛ラシイ~ 陛下モ オ喜ビナサイマス 』
何か言っているけど意味不明だけどお似合いですね~と心にも無い事を言っているんだろうとスル―しておく
『 ソレデハ、今カラ王宮ニオ連レイタシマスカラ全テ私ニオ任セクダサイ。ミユキ様ハ何モセズ陛下ニオ仕エクダサルダケデイイノデスヨ』
「ルインさん?」
何か話し掛けるけど全く意味が分からない、当分此処にお世話になるとしても少しは言葉を覚えた方が良さそう
ルインさんは私の手を取り歩き出すし、壁に手を当てるとポッカリと真っ黒なトンネルが現れる。
「エッエーーーー!! 何これ!! 超魔術?? 」
しかもルインさんはそのトンネルに入って行き手を取られた私は付いて行くしか無いのだけれど未知の物を怖いと思うのは当たり前
「ルインさん、そんな得体の知れないトンネルになんか入りません! 止めて下さい!」
拒否しようと立ち止まろうとするが、凄い力で引っ張られ真っ暗なトンネルに引きずり込まれる。
『 大丈夫デスヨ、怖イノデシタラ私ガ運ンデサシアゲマス 』
何かを言ったと思ったら、あっという間に抱き上げられお姫様だっこされながら光も無い暗闇の中をルインさんは迷う事無く歩いて行く。まるで宇宙空間のように上下左右が感じられず方向感覚が麻痺してしまいただ怖くルインさんにしがみ付くしかない
そして此処が地球では無く漸く異世界だと知る。
本当は最初っから気付いてはいたのかもしれない
だけど平凡な私は受け入れられず此処は地球だと思いこんだ。
だってそうしないとやってられない実際
全てはあの金髪美少年に穴に落とされたのが運のつき
遭難するは、金髪の強姦魔に遭うわ踏んだり蹴ったり
地球に戻れるんだろうか……
この真っ暗なトンネルのように、これからの人生お先真っ暗だと感じながら今は目を瞑るのだった。
ミユキが姿を消して慌てて別荘を捜し回っていると不浄場より声が聞こえ急いで戸を開ける。
「ミユキーーーーーー!!」
直ぐさま抱きしめようとするが、便器から立ち上がろうとする姿は全裸
しかも昨夜余が付けた鬱血の痕が白い肌に花弁のように散っており、何とも艶めかしく
ミユキの可愛いらしいめくるめく痴態を思い出し思わず興奮し鼻から大量出血と共に気を失い倒れてしまった。
何たる不覚
後悔先を絶たずとは此の事
意識を取り戻せば別荘はもぬけの殻
丞相がミユキを後宮に連れて行ったに違い無い!!
あんな妖怪婆達が住む後宮に連れていかれたら、ミユキが虐め殺されてしまう。
直ぐさま瞑道を開けて王宮に戻りミユキを取り戻さないと
こうなれば邪魔な丞相は始末するのもやぶさかではない
「見ておれ丞相、人の恋路を邪魔する者の末路を!!」