異世界トリップ二日目その一
「起きて下せえまし、弟君様」
「グゥ…… スゥ…… 」
ゆさゆさ
誰かが俺の体を揺する気がして目を開けるとそこには男の顔
「ヒィーー!」
貞操の危機!!
思わず足を振り上げ鳩尾に蹴りを入れると男が壁に吹っ飛ぶ
ドッカン!!
「一体誰だ!?」
ベットから飛び降り気絶している男を見れば村長のタンさんが薄っすらと明る中で確認し慌てる。まかりなりにも泊めてもらた家主を蹴り倒してしまうなんて酷い話、だけどさっきの状況では仕方ないのだ、何しろ自衛隊は男の集団で中にはそう言う趣味の人間もおり何故かそういう連中にモテてしまう俺は何度も襲われかけた事か―――全て未遂で決して掘られてないと弁明しておく。
急いで抱き起こすと直ぐに気が付きホッとする。
「すいません。泥棒が襲って来たと勘違いしてしまって」
「おらの方こそ高貴なお方に無断で触れるなんて申し訳なかったべ」
高貴? 違うんだけど否定するのも面倒でスル―しておく
「それよりどうしたんですか?」
「朝になったで、起こしにきましただ」
朝? 朝という割には薄暗いしあまり寝た気がしないと言うか……そもそもこのおっさんが盛るせいで寝付けなかった。
昨夜の事を思い出しさっきまでの腹を蹴った罪悪感は綺麗さっぱり無くなる。
「まだ暗いようだけど」
「おら達は何時も日が昇ると起きるんで…若君様はもう少し寝るべか」
「俺も起きます」
流石に農家の朝は早いんだと納得すが、今さら寝るより王都に一刻も早く出発したい。
リューリンさんとはフラグが立たないのは分かりきっており他人の女に何時までも未練はない―――本当は1回お願いしたかたっけど……
それから雑穀粥のような物を食べさせて貰ってタンさんに街道まで案内して貰う事にした。どうせならリューリンさんが良かったが仕方ない
朝食を終えてリューリンさんが見送ってくれる。
「それではケント様、ミユキ様に宜しくお伝え下さい」
今朝も美しい顔を堪能し別れがたいが人妻だし、昨夜はこの顔を快楽で歪ませていたのかとつい妄想してしまう
そんな顔も見たかった~~
「分かりました。お世話になりました……それとこれ要らないんで処分して置いて下さい」
そうやって差し出したのはゴミ袋に入れ嵩張ったパラシュート。本来はチャンと畳み収納できるが面倒だし次に使う予定もないし結構高かったが旅には邪魔にしかならない。
「宜しいのですか! このような高価そうな布を」
「はい、なんなら売っても構いませんから」
「有難うございます」
嬉しそうに受け取るリューリンさん。
「碌なもてなしも出来なかったのに申し訳ねえべ」
相変わらず大きな体で恐縮そうにペコぺコ頭を下げる。
「どうせ要らないんで」
別にお前にやる訳じゃねーー リューリンさんにあげるんだバカヤロー このエロ親父め年がいもなく3回もするなと心で毒づきながら愛想よく答えてしまう。
自分の小市民ブリに嫌気がさしそう
荷物のリュックは街道までタンさんが担いでくれて村を抜けて森に入るが道と言うより獣道で山道の様に傾斜がない分歩きやすい
「この辺りにはタンさんのような村が幾つもあるんですか」
「そうだべー、真直ぐ行けば次の村さ着いてそこから山ば越えれば街道に出るだ」
「因みにどれ位掛かります」
「お日様が真上に掛かる頃だべかな」
思ったより時間が掛かるようだ。しかし本当にど田舎で何も無く通り過ぎた村もタンさんの村同様に三十軒あまりの集落で農作業に勤しむ農民さんしかいないのどかな風景
「この辺の収穫されているのは何ですか」
「麦が半分以上だべか、それとおら達が食べる粟や稗と野菜を植えてるだ」
「麦は食べないんですか」
「麦は租税で大方取られてしまうべー だからおら達は税の掛かってね粟や稗を食うしかねえべ」
「お米は?」
「米か、米さつくるには大きな川がねえと無理だべ、だからこの辺りは麦しかねえ」
やっぱり税金は大変な様だ。朝食も粥一杯に芋の煮っ転がしの様な物だけだがもしかすると何時もより豪華なのかもしれない。だがタンさんの体格は立派で俺より上背もあって筋肉も確りと付いており腹を蹴った時も堅い腹筋を感じた。現代の若者なら結構悶絶もののはずだがタンさんは結構平気で立ち上がった。日々の農作業で鍛えてるんだろうけどあの食事の量で持つのかと不思議だ――俺は既にお腹が空いて来たぞ
山も道の様な道じゃない様な所を歩くが結構足に来るがタンさんは俺の重い荷物を担ぎながら平然としておりスピードが一向に落ちず俺が先にギブアップしてしまう。
「タンさん休憩しましょう」
「おお 済まねえだー 気付かねえで 」
適当な所に座りリュックを返して貰い中からカロリー○イトのチョコレート味を取り出して半分をタンさんに渡して食べ始めるとタンさんの方はパッケージを破り匂いを嗅ぐ
う~ん 昨日の子供達と同じ反応で面白い
おっ 食った!
おお~ 顎が外れてるーー
一気食い!
感動で泣いている……すげーかも~
百面相を楽しんで見ていると
「うめえですだ! こったな美味かもん頂いて申し訳ないですだ……」
そう言って土下座し始め引いてしまう
「そんな大したもんじゃないから、頭は下げなくて良いですから~」
「ありがとうごぜえます。 なんだか力が湧いてくるようだ!」
「そお?」
俺には小腹の足しにしかならないが日頃から粗食のタンさんには効果が表れやすいんだろうか?ペットボトルの水を飲み、タンさんは革袋の水を飲む。
あの中の水を飲んだら確実に腹を壊すな俺
一応正露丸は持って来たので心配はない。
残り少ない水を飲み干すと不思議そうにペットボトルを見るタンさん
「要ります?」
「頂けるだか!?」
「どうせ捨てるから」
「我が家の家宝にしますだ。ありがとうごぜえます」
そう言い大事そうにペットボトルとカロリーメイトの残りの一本を懐にしまう
「食べないんすか」
「リューリンにも食べさせてやりてだ」
子供達も大事そうに持ち帰ったのを思い出す。
きっと家族にあのイチゴミルクを食べさせるのにしまたのだろうか~なんか良いよな。俺の世界は物資が豊富すぎて何かを忘れているのを痛感する。
「良いですね~ リューリンさんみたいな綺麗な奥さんを貰えて」
しみじみと俺が言うと
「リューリンはおらには勿体ない嫁っこだ 本当ばー この郷を治める郷首様のお妾に上がる話があったんだがおらさ選んでくれた……」
お妾ってつまり愛人かー許せん!そんな奴がいるから俺には彼女が出来ないんだ←絶対違う
「妾よりやっぱ妻の方が良いですよ」
男として何人も囲いたいのは分かるが女の立場としては大勢の一人は嫌だろうと思う
「いんや 農家の嫁っこより郷首様のお妾の方が美味いもんも腹いっぱい食えるし、綺麗なべべも着れるだ……おらの嫁になっても食うのがやっとで苦労ばっかり掛けるのは分かりきっとるのに それでもおらの嫁っこさなってくれただ 」
そう言ってデレデレするオヤジ
「へ……良かったですね……」
ケッ! のろけか
俺だっでロリ顔の巨乳娘を嫁にするんだ! 見ていろよ
密かに闘志を燃やし再び歩き出すのだった。
そうして漸く整備された石畳の道に出るが人影はない
「うんだばー この道さ真直ぐ行けば二・三日で王都に行けますだ」
「タンさんありがとう」
「いんやー 王妃様の弟君様のお役にたてるなんぞ代々語り継いでいくだ」
いや……そこまでの人間じゃないだけど
それからお礼にカロリー○イトを二箱分けてあげると涙を流し喜んでくれリューリンさんの事がなければ本当に良い人だ
手を振って別れてこれから一人で歩いて行くが本当に自衛隊に入っていって良かったとしみじみ思う、あのままで言ったら確実に山を越えるのに一日は以上掛かっていただろう
あの頃は高校の登下校さえ苦痛だったからな
運良く馬車が通ればいいんだけど当分歩いて行くしかない
「そう言えば次の街の事を聞くの忘れていたーー 最悪野宿か~ まさか山族なんかいないだろうな…… 」
一応サバイバルナイフは持って来たがどうせなら自衛隊から拳銃でもちょろまかしてくれば良かったかなと考える――無理だけど
重いリュックを背負い取敢えず歩き始めるが俺の嫁が待っているかと思うと足取りは軽かった。
目指せロリ顔巨乳!!!!
ミユキ達が出ない!? なんか話が違うと思う皆様ゴメンなさい―― 当分こんな感じですがお付き合いください。