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玄武国物語 「私と王様」  作者: 瑞佳
第1章 私と王様
4/70

再び落ちる私

色々と汚い表現があり不快になるかも知れませんがご了承ください。






遭難?から2日目の朝を迎えたのだけど生憎の曇りで肌寒い、念のためアルミ保温シートを掛けて寝ておいて正解、薄くて軽いのに保温性は抜群


今の季節は日本の初夏ぐらいで朝晩はキャミソールは矢張り寒いので銀色のシートをショールのようにはおりながら朝食の用意


メニューはワカメヒジキご飯だけど水を入れて一時間待たないといけない。


待っている間は体のストレッチをするが昨日の運動での筋肉痛は無いようだ。


高校時代は陸上部に所属してマラソンをしていたが成績は芳しくなかったけど体を動かすのは嫌いじゃなかった。大学時代は友達に誘われ演劇のサークルに入り裏方に回されたが小道具造りや準備など仲間と騒ぎながらそれなりに楽しめ、今思えばあの頃が一番生き生きしていたかも


舞台の裏方が一番輝いてたなんてどんだけ地味なんだろう


ストレッチをしながら落ち込んでしまう。


どんよりとした空を見ながらたそがれているが時折吹く風の音しかせず小鳥のさえずりさえ無い


う~~誰かと話したい


一日以上誰とも会話しないなんて耐えれない!


地味な印象のせいか初対面の人には大人しいと思われがちだがおしゃべりは大好きなのだ、だから携帯電は一人暮らしの私には必須アイテムなのに何故あの時、手に持っていなかったんだろう……


持っていたとしても電波が届いたか疑問、ラジオ局さえないようだから。


ここが日本じゃなかったら圏外で先ず通じないけどね


矢張り、恨むべき相手はあのガキ!!


「あの金髪少年戻って来い! 責任とって迎えに来るのが筋でしょ、子供だからって何でも許されるなんて甘い事考えるな!親連れてお詫びに来るのが筋ってものよ#$%・……………………………………                                           ……………………慰謝料十億円だーーーーーバカやろーーー」


ゼイー ゼイー ゼイー ゼイー


自分の持ちうる貧しいボキャブラリーを使いあのガキへの文句と恨みを叫んでやったが喉が渇いてしまい仕方なくペットボトルの水を一口だけ飲む。


「いけない、貴重な水を無駄に消費するだけだった…」


もっと飲みたかったけどこれから山を降りる事を考えると我慢し、代わりにご飯を味わって食べる。


「これが最後の食事?」


せめて此処に冷えたビールの1缶でもあれば少しは救われるのに


食べられるだけ感謝するしかない


ご飯を食べ終わってからシートやゴミを片付けていると、忘れていた生理現象がもようして来る!!


わっわっ~~ 忘れていた~


どうしよ… どうしよ… どうしよ… どうしよ…


此処は我慢するしかないと判断したが、あちらの方は治まってくれず益々排出を促すようにお腹が痛くなる。


これは出すしかないよう


我慢して漏らしたら目も当てられない上に下着を汚しても替えはないのだから仕方がないと自分に言い聞かせる。


だけど… だけど… だけど…○糞なんて出来ない!!


小の方は許せるけど大だけは嫌!


断固拒否します!!


しかし


「うっ! 出ちゃうーーーーー」


私は持ち出し袋から携帯トイレと紙を取り出し切羽詰まった便意を開放すべくあらゆるものに目と心を閉じた。



ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



終わってしまった―――――


なんか女としての何かを捨ててしまったような気がする……女は出産を経験すると面の皮が一枚増えると母が言っていた。


此処は厚い皮をかぶりスルーするしかない


古来人間は普通に○糞をしていたんだから恥ずかしい事じゃないと自分に言い聞かせる。

私はこれまでに使用した携帯トイレをまとめてから3重の袋で封印して、この汚物の処理をどうしようかと悩でしまう


此処に置いて行くべきか持って降りるか


もしこの汚物を他人に見られたら憤死もの! 誰にも知られない為にも土に埋めて末梢したいけどこの岩山では不可能~~ 


サバイバルって女を捨てるしかないんだと悟ってしまう


汚物の袋を最期の一枚でもう一度包んで袋の一番下に入れてからアルミシート、スリッパ、懐中電灯、アウトドアナイフ、マッチ、ろうそく、ティッシュ、水、氷砂糖だけを入れて後は置いて行き、なるべく身軽にする。


「何が悲しくて自分の汚物を持ち歩かなきゃなんないの……」


持ち出し非常袋はリュック式なのでそれを背負うと何故か少し温かいような気がするのは気のせい


もう私泣いてもいいよね!十分頑張ったし―― ○糞はかなり精神的負担を負わせるのだった。


少し泣いてから両手で頬をぴしゃりと叩き活を入れる。


ピシャッ!


「女は度胸よーーー!」


そして岩山を慎重に降りはじめるのだった。









一歩一歩ゆっくり岩山を降りて行くけど、手より足が痛くスニーカーが欲しい


現代人の足裏は繊細なのだ、ゴツゴツした岩はかなりのダメージで一応は包帯を巻いているが痛いものは痛い


痛いのを我慢し、腕が疲れてプルプルしても何とか半分ほどまで降りて来られ、目を下に向けると森の木々が一本一本確認できる。


これなら無事降りられそうだと安心した瞬間だった。


ビュウゥゥーーーーーーーーーーーゥウ


突然強風が吹いて私の貧弱な体を持ち上げる。


「キャアーーーーーー」


手に力を入れるのも間に合わず体は舞い上がりそのまま落下する。


お終いだ


今度こそ死ぬんだろうかと最初に落ちた時の衝撃を思い出す。


アレ? あの時自分の体の骨が何か所も折れる音と激痛を感じたはず


だけど目を覚ましたら無傷で骨も折れてなんかいなかった


何で?????


目の前に木々が迫り疑問はそれどころでなくなり恐怖だけになる。


「ヒィーーー 死んじゃう!!!」


目を閉じ衝撃に備えるしか無かった。











余はあまりの衝撃で思考が停止してしまう。


朝からつぶさに少女を観察し、愛らしい姿を堪能しているとそれは突然起こった。


少女は○便しようとしていたのだ……



普通なら忌避すべき行為で他人の物など見たくもないはずなのに


少女が○便をしている姿に最初は見てはいけないと神眼を閉じたが、見たいと言う欲望に負け神眼を開け飛び込んできた今まさに排○する姿!!!


ぶっーーーーーーーーーーーー


思わず興奮しすぎて鼻血が出てしまう


ウォーーーーーーーーーーーーーーー


何故か興奮しすぎて初めて思考が停止するのを経験してしまったのだ。


その為、余は少女が危険を冒して甲羅から降りようとしているのに気がつかなかったのだった。






「キャアーーーーーー」


「ヒィーーー 死んじゃう!!!」


放心していた意識に少女の悲鳴が聞こへ、意識を取り戻すと少女は森に落ちていくところ

「何たる失態!!!」


余は慌てて神力を使い少女の体を空中に浮かせ何とか地面には激突しなかったが、木の枝に体をぶつけ怪我をして血が出て気を失っているようだ。


亀の姿を辞め人間の姿に急いで変わり、空中に浮いている少女を静かに抱き上げる。


初めて直に触れるとあまりの軽さに驚くと共に間に合った事に安堵する。


いくら余でも死んだ人間を生き返らす事など出来ないのだ


余の失態でこの少女を失っていたかと思うと胸が潰れるように苦しくなる。


「間に合って良かった……」


痛々しい傷は神力で消し去ると美しく瑞々しい柔らかい色の肌が蘇り、露出の激しい服のせいでその肌の温もりを直に感じ、ささやかな胸の谷間が見えて興奮する。


「このまま王宮に連れて行くしかないのか?」


王宮はまだ連れて行くのは不味い


絶対に邪魔されるのは目に見えていた。


暫らく少女と二人で過ごしたいのが本音


そしてある場所を思い出す。


遥か昔、海辺に建てた別荘があった筈だ、あそこは誰も知らない余の秘密の場所


あそこにしよう


少女の体は華奢で少し力を加えれば折れそうでそっと抱きしめる。


これは余のもの


二度と手放さない


間近でみる少女の顔は一層愛らしく、厚ぼったい赤い唇は余を誘っているようで堪らなく余の唇を少女の唇に重ねる。


ポッタ


少女の顔に数滴の血が落ちる???


「うっ… 鼻血が!!」


何たる事だ…唇を重ねただけで興奮してしまった。


これ以上するにしても少女が目を覚ましてから… 先ず少女に我が伴侶になって貰う事を了承して貰ってかだ。


昔、余を育ててくれた爺やが言っていた。恋には手順が必要で無理やり事に及ぶと女性は嫌がると教えられた。 今までの女は向こうから勝手に来たので手順も何もあったものでは無かったが今回は違う。無理やりやって嫌われては立ち直れそうにない。


今だ気を失う少女を大事に抱きしめながら瞑道を開ける。


瞑道は場所と場所を繋ぐ狭間の道


森の中にポッカリと真っ暗な穴が開き、そこを少女を抱きかかえながら潜り二人の愛の巣となる別荘に向かうのだった。










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