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玄武国物語 「私と王様」  作者: 瑞佳
第2章 私の王様
39/70

私と二人の侍女のある一日





それから無事マッキーは正真正銘の女性に成り私の家庭教師兼侍女補佐に納まるけど私の努力の賜物


先ずはチョンマゲより先にルインさんに相談は私にとっての基本


直ぐ拒否されるかと思えば


「成るほど……相変わらず突拍子もない事をお考えに成りますねミユキ様は。確かにあの者を調べてみるとかなり優秀だったようですが周りに妬まれ陥れられて職場を次々と追いやられたようですし、実家でも正妻との嫡男が生まれて妾腹だったため立場を追いやられた様子。 その者に家と性別を捨てる覚悟があるなら私は構いません」


マッキー ……


なんて見た目通りの人生なの


恐らく気弱な優しい性格が災いしたのね…官吏とは言わば国家公務員、出世するには色々な派閥やら同期のけ落としや上司への付け届けや根回し接待など裏工作の世界、マッキーはやらなさそだよね…如何にも真面目に仕事に励むだけって感じ


しかも父親最低! だけど亀族ではありがちな話らしい―― それって愛人囲うのが常識って事?? こんな悪習は徐々に消し去らないと世に不幸な女性が増えるだけだわ!


そして次がチョンマゲ


「男をミユキの側に置けぬ! 許さん! 絶対許さん!」


「男じゃ無くなるんだからいいじゃない。 それとも女に性転換できないの?」


「余にそれ位の事は動作も無い事」


「じゃあやって見せて! フーラン、マッキーを連れて来てくれる~」


予め隣室に控えさせていたマッキーを女装させて控えさせていたのをチョンマゲの前に突き出しとっとと性転換して貰い、後はなし崩しでそのまま家庭教師に納まる作戦


何事もタイミングとスピードよね!


しかし一つ悲しいような羨ましいような誤算があった


「マッキー なんでそんなに胸が大きいのよーーーー!」


「もっ申し訳ありません……王妃様 私もどうしていいのか…… /// 」


弾けんばかりの胸を押え恥ずかしそうに顔を真っ赤に染める姿は激可愛い


押える胸はメロンが二つ入っているの?てかんじぐらいに膨れている上に細い体にアンバランス。 何処のロリアニメから飛び出して来たのって感じできっと弟の理想が飛び出したような美少女


背も私より十㎝は高かったのに今は同じくらい


「酷い! 何でこんな胸を大きくするのよチョンマゲ! 私に対する不満なのね……うぇ~~んえん 」


思わず泣いてやる!


「違うぞ! それは断じて無い!! 性転換はその者が持つ特性が出るのだ。それにミユキならどんなに胸が無くともミユキの胸だから好きなのだ!!」


「うっうう……胸が無いって言った! 少しはあるのに…… えんーん…… 」


するとチョンマゲはうろたえてオロオロし何とか私の機嫌をとろうと一生懸命


「悪かったミユキ…… その者を家庭教師にしてよいから泣きやんでくれ」


「本当…… 」


「本当だ。ミユキの好きにしていい」


「じゃあ…許してあげる」


女の涙って最強だと改めて思うけど、これがチョンマゲ以外に有効なのかは今だ謎だ


試す気は無いけどね。


それにチョンマゲの視線は一度もマッキーの胸には向けられず、反対にフーランは食い入るように見ていた。 確かにフーランもあまり胸がある方でないので羨ましいんだろうと勝手に思い親近感がわく。








それからマッキーにこの国の歴史や地理や習慣と字を教えて貰っているけど字にはかなり苦戦している。


「王妃様 此処はこのように流れるように筆を運ぶのです」


マッキーの少し高くて甘い声が響き心地よく耳に響く、当り前だけど声まで女の子だ。


「筆って苦手なのよ… しかもここの文字ってやたらと曲線が多くって絵文字みたい」


そうこの国の筆記用具は筆と墨!! 習字なんて小学校以来しようしていない私には此処で挫折しそうよ


「王妃様の世界ではどの様な文字を使われているんですか」


最近かなり打ち解けて来たマッキーのお願いなので久しぶりに漢字を書いてみる。


「それじゃあ私の名前を書くわね」


真っ白な紙に大きく深雪と書いてみると漢字は直線の多い文字だと改めて思う


「画数が多くとても造形の美しい字なのですね」


そう言いながらマッキーも私の字を真似て見事に深雪を書きあげてしまう。教え方も上手だし理解できない事は根気よく教えてくれるのでマッキーは教師に向いている。


面白いので漢字を色々書いてマッキーについでに日本語を教えるとひらがなと漢字をあっという間に覚えてしまう……確かにマッキーは頭のいい子


きっと上司がしっかりした人ならマッキーも官吏の世界で活躍できだろ事が想像できる。

親を選べないように上司も選べないのが悲しい


私もそうだったから…… 今では懐かしい


天帝は私に成りすまして会社で大人しくOLしているんだろうか…案外出世して課長ぐらいに昇進してたりして


神様がOLなんてシュールすぎて笑えない


「ねー 天帝ってこの世界でどんな存在なの」


「天帝様はこの世界を造られた創造神であり巨大な神力を持つ絶対神。この世は天帝様の気分次第で滅びるとも言われ敬い尊ばれる半面破壊神としても恐れられているんです。普段は崋山に住まわれ滅多に下界には降りられないのでそのご尊顔を拝謁出来るのは崋山の神々と四神国の王達だけなのです。 そう言えばまだこの世界の成り立ちの神話をお教えしていませんでした。」


そう言ってマッキーはこの世界の神話を話してくれる。


大ざっぱに要約すると、最初この世界は全てがドロドロの一つの肉塊が覆ていたが、ある時肉塊が一人の神となり、美しい海が産まれた。しかし世界で一人ぼっちの神は寂しさの余り死んでしまうそうだ。死んだ神の体は海の上の大きな大陸となりこの地が出来たのだが、まだ土くれだけの命が無い状態が長く続いたが、大陸の中央が徐々に盛り上がり、大地を突き破り、火の柱が立ち噴火が起こる。そこから最初に産まれたのが今の世界の最高神である天帝だった。


天帝は溶岩から色々な神を生み出し大地は命で溢れだし、その山―華山の頂上に神々は住み地上を治めた。そして最後に人間を創ると地上に住まわしたが人間は凄い勢いで増え続け欲望の侭に大地を穢し破壊し始める。それに怒った天帝は、4匹の神獣を人の姿に変えて地に送り人間の国を4つに分け治めさせたのが四神国の始まりでその内の一つがこの玄武国


神話の神様がそのまま生きて存在している世界、正にファンタジー


でもあの天帝が創造神で破壊神と言うのは納得


私の元いた世界が破壊されない事を祈るしかない。


其の他にも面白い神話を聞いたり楽しんでいるとフーランがお茶を運んで来てくれる。


「王妃様ご休憩をしては如何です」


どうやらおやつの時間


「もうそんな時間、マッキーの話が面白いから時間を忘れちゃったわ」


ヤッパリ何かするっていいわ~~


学生の時は勉強なんて苦痛だったけど娯楽に乏しい世界では勉強も楽しく感じてしまう。現代社会は刺激的な遊びが溢れているから勉強なんて二の次に成ってしまうのよね


「そんな…私の話など… 」


「マッキーは謙遜しすぎ。 もっと自分に自信を持って胸を張った方がいいよ」


これだけの美少女で巨乳な上に頭がイイんだから私よりずっと恵まれている。


普通な私はどうすればいいんだろう


「はい、 王妃様 」


素直なマッキーは胸を反るようにま直ぐ立つと大きな胸がボヨヨ~ンと揺れる。


羨ましい


そしてフーランもお茶を出しながら羨ましそうに横目で見やる。


ウン ウン その気持ちよ~く分かりますフーラン


「それよりマッキーは女の体には慣れた? 男とはかなり違う 」


「 /// はい まだお風呂に入るのが恥ずかしくってフーランさんに手伝って貰っています」


「エッ! 一緒に入ってるの?!」


「自分の体が恥ずかしく見れないものですから目隠しして一緒に入って貰っているんです」


なに! その倒錯プレイはわ―――ー!!


思わずフーランを見ると涼しい顔で慌てている風ではない


「最初に風呂に入った時に自分の裸を見て卒倒して長い間倒れたので危なっかしく、慣れるまで私が一緒に入っているだけです」


何て羨まし~~ いいな~~


「今度私とも入りましょ! 三人で洗いっこしようよ!」


「めっ滅相もありません!」


「王妃様 一応、マッキーは男ですので陛下に打ち首にされる可能性が御座います」


「うっ!」


確かにチョンマゲなら言いそうかもしれない


「フーランのケチ… 私もマッキーの胸を生で見たかったのに」


「ご容赦を」


そう言って頭を下げられれば何も言えない


「それじゃあチョッとだけ揉ませてマッキー!」


この際、パワハラだろうがセクハラだろうがあのふくよかな胸の感触を一度確かめたい衝動に負けてしまう


「 /// !!」


「なりません王妃様! 王妃とあろう者が侍女の胸を揉むなど品位に欠けます」


「ずる~い… フーランばっかり触って」


「触っておりません! 洗ってるだけです」


えっ!洗ってる。あのメロンのような胸を…冗談で言ったのに少しフーランが変な疑惑がわく


でも思えば私も洗って貰うしこの世界では可笑しい事では無いのかもしれない


しかし今日のフーランは厳しい


今まで王妃の品位なんて言わなかったのに


ガッカリと俯いていると


「フーランさん、王妃様が喜んで頂けるなら少しぐらいなら私構いません /// 」


マッキー 貴方はなんて優しくて太っ腹なの!!


「いけません! 王妃様になんて事をさせるんですか」


「すいません…」


何故かマッキーが怒られてしまい、可哀想な事をしてしまった。


こうなったらフーランがいない時なら触らせて貰えそうなので今度は二人っきりの時に触ろうと思うのだったが……


それ以降も触ろうとすると何処からともなく現れるフーランに邪魔されるのだった。










「フーランのケチ――ー――――ー!!」










 

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