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4話 パーティータイム3

「ねぇロゴス、ザクノバ……私はギルハートに用事があるから、そこを退いてくれないかしら?」


 アディアは伺いを立てるよう、目の前の二人へ話しかけるが?


「すまんな。ここから先に進むことは許されんのじゃ」

「そうそう。だから悪いけどよ、ここは大人しく回れ右をしてくれねぇかな?」


 彼等はあっさりと要求を拒絶。なので今度は、少し語気を強めて言ってみることに。


「……もう一度だけ言うわ。さっさとそこを退いて!」


 しかし、それでも返ってきたのは?


「やれやれ……おなごのくせに聞き分けがなくて困るのぅ」

「まったくだ。オレだって仲間を傷つけたくないんだかな」


 さらなる拒絶だけだった。


「ロゴス、ザクノバ、アナタ達は……」


 納得しないアディアが何かを言おうとした次の瞬間!


「隙ありじゃ!」


 ロゴスの放つ前蹴りが彼女の鳩尾(みぞおち)へ打ち放たれる!


「危なっ!」


 辛うじて避けるも、間を置かずにザクノバが魔法で攻撃を仕掛ける!


「吹き荒れろ! ウインド・カッター(風の刃)!!」


 術者の周囲から発生する無数の真空の刃が、彼女へ向かって一斉に襲いかかる!


「こっ、こんなもの……!」


 繰り出される数々の攻撃を躱すが、着ていた赤いドレスはズタズタに切り裂かれる!


「ホラホラ! 早く回れ右しないと丸裸になって恥かくぜ!!」


この軽口にムカっ腹を立てるアディア。仕返しとばかりに言い返す!


「恥ですって? だったら、そうなる前に黙らせてあげるわよ!!」

「ハッ! 言ってくれるぜ!!」


 変わらず攻め続けるザクノバ。しかし、ここは生憎のパーティー会場のため……


『ぎゃああああーーーー!!』

『た、助けてくれーーーー!!』


 当然ながら周りの貴族達へ流れ弾……もとい、流れ刃が飛び交ってパニックを引き起こす!


「ちっ、さすがに貴族様を傷つけたら厄介か……」


このままでは周囲に危険が及ぶ。そう考えたザクノバは、ロゴスに一計を案じる。


「なぁジイさん。悪いが代わりを頼めるか?」

「やれやれ、年寄りをこき使いよるのぉ……」


 ザクノバは自分がこの場で戦うのは不向きと判断し、ロゴスへ交替。


「さて……死んでも恨まんでくれよ。アディア」

「恨む? それって……」


 彼女の言い終わりを待たず、ロゴスは老人とは思えぬスピードで相手の懐へ移動!


「は、早い!」


 そして、一瞬の内に何発何十発ともいえる数の拳を打ちつける!


「こ、この攻撃は……本気なの!?」


 圧倒的手数に押される彼女だが、ここであるものに注目!


「これだ!」


 近くのテーブル……いや、テーブルにかかったクロスを手にすると、勢い良く引っこ抜いてロゴスの頭にかぶせた!


「し、しまった! 何も見えんぞ!!」


 視界を奪われて悶えるところへさらに!


「お返しよ!!」


 武闘家のロゴスのお株を奪う、追い討ちのドロップキックが見事に炸裂!!


「ぎょへーーーー!!」


 まともに決まって吹き飛ばされたロゴスは、積み上げたシャンパンタワーへ盛大に突っ込んで消沈!!


「ジイさん!」


 ザクノバが慌てて駆け寄ろうとするが!


「動かないで!」


 暗殺者(あさしん)並の移動速度で背後に回り込まれたアディアから、頸動脈にフォークを突きつけられて動きを封じられてしまう!


「ア、アディア……何のつもりだ?」


 絶体絶命的な状況からの問いに、彼女は鋭い眼光で答える。


「“何のつもり?”そのセリフ、本来なら私が言うものじゃなくて?」

「ぐっ……そ、そうかもな」


 これ以上の抵抗は許されない。そう判断したザクノバは……


「わかったよ。オレの負けだ」


 潔く両手を上げて降参を認めるしかなかった。

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