ジェンダーを殴る
ジェンダー男性が女子キックボクシングの大会で優勝した。
取り囲み取材を受けている。
「私がチャンピオンよ!」
彼は『身体は男だが心は女』と言い大会に出場した。
「楽勝だったわ!」
彼は全試合。対戦相手の顔面をボコボコにして勝った。
サディストな男は興奮のあまりボクサーパンツが裂けんほどギンギンに勃起していた。
「男の身体なのに女の大会に出てズルい?何よ!あなた差別主義者!?」
インタビュアーに掴みかかる男。
男性キックボクサーだけあって凄い力だ。
インタビュアーの身体が宙に浮く。
「差別主義者!差別主義者!差別主義者!旧時代の化石!脳みそ原始人!人類の敵!新たな性を理解できないの!?」
インタビュアーを投げ捨て、マイクを拾い高らかに宣言した。
「私は心は女だけどレズビアンだから普通に女とセックスします。私に意見するものは全員差別主義者です」
そこにフラリとボブが現れた。
ボブは175センチ120キロのガタイのいい黒人清掃員だ。
ゴミをトングで拾いながら通りすがりに男をアッパーカットでぶん殴った。
「うぎぃやぁおぅっ!」
ぶん殴られた男は空中で3回転して顔面から着地した。
「シャラップ!ファッキンガイ!」
そう叫ぶとボブは何事もなかった様に清掃に戻った。
「お前が自称女なら俺は地球を名乗る。こりゃあ自然災害だ。文句はねぇな?」
ボブの背中が見えなくなるまで『彼女』に拍手が送られたのだった。