第48話 「幼き心と身体」
晴蘭の異変は、本人だけでなく、みんなが気付いていた。
でもそれは、晴蘭が魔女になったかりだと理解していたものの、それでは日本での暮らしに問題があるのだった。
そして、その解決方法は?
文章力が無いので、もしかしたら読み辛い部分もあるかも知れません。また「紀州弁」を意識して書いたので見苦しい所もあるとは思いますがご了承ください。あえて主観「紀州弁」を設定しました。
・⋯━☞午後5時過ぎ☜━⋯・
••✼••晴蘭自宅••✼••
「ああ~~~やっと帰ってきた~~~」
晴蘭の母親の楓が疲れた様子で伸びをしながら言う。
「なんか妙に疲れたなぁ」
母親を真似して伸びしながら言う晴蘭。
「誰のせいかな?」
ジト目で見下ろし晴蘭に聞く良子。
「・・・・・・(汗)」
縮こまる晴蘭。
「あはは・・・(汗)」
苦笑する虹音。
「はーい! ほいじゃあ、お風呂の用意するから、それまでみんな、ゆっくりしててな~!」
「「「「はぁーい!」」」」
「「「「はぁーい!」」」」
いやはや・・・
なんでこんな大所帯になってしもたんかねぇ!
白鳥家3人に、相良家2人に、良子、千春、ミチョ、サエ、レッカ、サチ、歩音。
今現在の白鳥家屋敷では、12人も住んでる!!
それでも部屋の空きがあるって!?
我ながら、どんだけデカイ家に住んでんのよ?!
それなのに、トイレは1箇所のみ。
12人住んでて、トイレ1箇所って、足らんやろ!!
なので、毎朝トイレの取り合いだ。
って事で、魔法でチョチョイと設置。
白鳥家屋敷は、建物自体はコ型で、端っこと端っこを繋ぐ廊下でロ型になった武家屋敷っぽい大豪邸である。
コ型の1番端っこに、トイレと風呂場があるのだが、もう1つのトイレは反対側の端っこに設置。
勿論、魔導浄化設備で完璧!
それと、元々あった今は使っていなかった、屋外にある大昔のボットン便所も、近代風に魔導改装して復活!
なので我が家には、トイレが3箇所あるのだ。
無駄に広い風呂場には、冬は寒くて堪らなかったので、魔導エアコンを設置でこれまた快適完壁!
晴蘭の両親公認で、晴蘭と海音と千春と虹音で、好き勝手に改造改装しまくり攻撃!!
今では白鳥家屋敷は、中庭も日本庭園みたいになっちゃってて、まるで旅館みたいになっちゃってる!
なにせ、12人の大所帯だ。
食費がバカにならない。
なので、以前に晴蘭が薬草の畑を作った隣に、晴蘭がムトランティアから持ち込んだ白野菜で畑を作り、敷地内を囲むように甘い木を沢山植えてある。
料理は、甘い木に生る甘い実から、魔法を使えば何でも作れる。
しかも甘い実は不思議なもので、採っても採っても、次から次へと生る生える増える。
念の為に、甘い木には認識阻害魔法をかけてあるので、仮に誰かが見たとしても、ただの何の変哲もない植木にしか見えない。
おっいえす! 完璧!!
今夜も、甘い木の甘い実を使って、魔法料理♪
晴蘭の提案で、晴蘭の大好物のオムライス!
「はいはい! じゃあ、今夜の魔法料理は、セーラちゃんの大好きなオムライスに決定━━━!」
今夜の、晩御飯のお当番は虹音。
「いえええ~~~い! おむらぃすぇう!!」
スプーン持って大騒ぎの晴蘭。
バンバンバン!
「こら晴蘭! 大人しく座りなさい!」
大歓喜で飛び跳ねる晴蘭を制する楓。
「はぁ~~~い」
口をとんがらせて座る晴蘭。
「オムライスって・・・お子ちゃまかよ」
クシャミを我慢した顔して呆れる海音。
「美味しそう!!」
案外オムライスが好きな千春。
「「「「わあーい! やったー!」」」」
ミチョ、サエ、レッカ、サチの、お子ちゃま魔法使い見習い4人娘。
「これが、オムライス・・・」
実はオムライス初体験の歩音。え?マジ?
晴蘭の大好物のオムライスとは、ココ最近流行っている、プルフワの半熟玉子焼きなどではなく、昔ながらのケチャップ焼き飯を、完全に火の通った少し焦げ目のついた薄い卵焼きに包んだ、オーソドックスなタイプのオムライスである。
デミグラスソール味のオムライスだったり、今流行りのプルフワ玉子のオムライスは偽物だ!オムライスじゃない!とさえ言う晴蘭。
「「「「いただきまーす!!」」」」
「「「「いただきまーす!!」」」」
「はあい! おあがりなさーい!」
晴蘭は、先ずは薄焼き玉子の上に塗られたケチャップを、全体に塗りたくる事から始まる。
スプーンで満遍なく全体的にケチャップを塗りたり、足らなかったらケチャップを足し、端っこからスプーンで手頃な大きさに切り、ケチャップ、薄焼き玉子、ケチャップ焼き飯、この三層、三種の神器が完壁に揃った状態になる事を心がける。
だが今の晴蘭は、肉体年齢4歳のお子ちゃま。
手に持つスプーンがプルプル震える。
しかも、口に運ぶ前に、ポロリと落としてしまう。
「へあはっ?!」
「「「「うん?」」」」
「ああ・・・・・・(悲)」
「「「「クスクスクスクス・・・(笑)」」」」
晴蘭は、スプーンからこぼれてテーブルに落ちたオムライスの切れ端を見て、この世の終わりのような顔して、涙をポロポロの流している。
そんな晴蘭が、可愛くて愛おしくて、みんなクスクスと笑って見ていた。
実はこの時晴蘭は、身体が小さくなったせいで、座るとテーブルの天板がちょうど目線の位置になるため、膝立ちで食べようとしていた。
だが、そんな膝立ちでの姿勢が疲れてしまったのか、ウサギ座り(女の子座り)でペタリとへたり込み、スプーンを握ったまんま、えうえうと泣いていた。
「こんなんも、できへんれ、もおいややぁ~~~
なんれおえばっかい、こんなめぃあうんらぉ~~~
えうううう~~~ん!! えうう~~~ん!」
「「可愛い♡」」
そんな晴蘭を見て癒される千春と虹音。
「何ゆってるか分からへん・・・」
やはりクシャミを我慢した顔で呆れて言う海音。
「はむはむ!「おいひぃー!「パクパク「うんまっ!」
完全に自分の世界のミチョとサエとレッカとサチ。
「・・・・・・」
難なく食べられるのが申し訳なく感じる歩音。
「あぁあぁもぉ~~~! しゃーない娘やなぁ!
ちよっと待ってて!」
パタパタパタパタ・・・
「「「「・・・?」」」」
「「「「・・・?」」」」
そう言って、席を立つ楓。
戻って来た楓の手には、キッズチェアーが。
ストン!
「ほら! これに座んな!」
「へうっ?! なんで俺がこんな・・・」
「いいから! お母さんの言う事を聞きなさい!」
「!!・・・・・・えぅ」
晴蘭は、よっちらこっちらと立ち上がると、楓にキッズチェアーを晴蘭こ場所に設置されるのを棒立ちで見ていた。
キッズチェアーが設置されると、楓は晴蘭を抱えて椅子に座らせる。
「へあっ?! いっ、いいーもん! 自分で・・・」
足をバタバタさせる晴蘭。
「いいから、大人しくしなさい!」
「!!・・・はぁう」
ストン!
「ほら! これやったら、ちゃんと食べられるやろ?」
「・・・・・・(恥)」
顔を真っ赤にして俯く晴蘭。
よほど恥ずかしかったのだろう。
楓が晴蘭に対してする行動は、完全にお子ちゃま扱いだ。
「「ぷぷぅー! クスクスクス・・・(笑)」」
笑いを堪える千春と虹音。
「「「「・・・・・・」」」」
「「「「・・・・・・」」」」
どう反応すれば良いのか分からない、その他大勢。
それでもなんとか、オムライスを食べる事ができた晴蘭。
しかし、スプーンが大人用のカレースプーンだったせいか、晴蘭の口の周りにはケチャップでベトベト。
見かねて楓は、ティッシュで晴蘭の口の周りを拭いてやる。
「ほらぁ! 口の周りがケチャップでベトベトやん!」
「え? えぶぇ えぶぇ えぶえぶえぶ・・・」
「「ぷぶぶぶぅ━━━!! クスクスクス(笑)」」
もう、そんなお子ちゃまな晴蘭が、可愛くて愛おしくて、堪らず笑いが止まらない千春と虹音。
「「「「・・・・・・・・・」」」」
「「「「・・・・・・・・・」」」」
食べるのもやめて、晴蘭の様子に注目するその他大勢。
「えぶ えぶぅ・・・ぴゃはっ!」
「ほおら! 綺麗になった!」
「はぅ・・・」
「お前ねえ・・・」
呆れすぎて、これ以上何も言えない海音。
こうして、なんとか夕食も無事に終えたのだが、今の晴蘭を見たみんなは、今後の晴蘭について、話し合う事になる。
「虹音ちゃん 晴蘭を寝床に連れてってくれる?」
「あ、はーい! ほら、セーラちゃん!
歯を磨いて、もうネンネしよーね!」
「はう」
虹音が晴蘭に手を差し伸べると、晴蘭は虹音の手を取り、2人は歩き始める。
その姿は、まるで女子高生と保育園女児。
年の離れた姉妹のようだった。
虹音は、晴蘭を先に部屋に連れてって、布団に寝かせた。
そして、虹音が茶の間に戻って来て、家族会議が始まる。
話し合ったのは、勿論 晴蘭の事。
誰の目にも、晴蘭が魔女になってからと言うもの、身体が一回り小さくなった分、精神も幼児退行しているとしか思えない。
虹音も、晴蘭のために成長魔法を施したブレスレットを晴蘭に着けさせたが、身体の成長は確認できたが、精神的な成長はあまり見られなかった。
仕方なく、晴蘭を小学校へ入れるという案もでたが、余計に晴蘭を精神的に追い詰める可能性があると考えられ却下。
そして、結論として良子が出した案は・・・
「セーラを10年間、ムトランティアで暮らさせる!」
「「「「ええっ?!」」」」
「「「「ええー?!」」」」
「ムトランティアでの10年間は、地球でのおよそ5ヶ月間ほどじゃ」
「そうかも・・・知れへんけど・・・」
思わず身を乗り出す楓。
「10年間もセーラちゃんと離れ離れなんて嫌だあ!」
「ちょ、姉ちゃん?!」
「私も嫌だあー!!」
「チャル・・・」
「「わあぁあぁあぁあぁあぁ~~~ん!!」」
「なんてよ・・・なんでこんな事に・・・」
「「「「「・・・・・・」」」」」
何も言えずに俯くミチョ、サエ、レッカ、サチ、歩音。
「まあ待てっ! お前達っ!!」
「「「「!!・・・」」」」
「「「「?!・・・」」」」
「ずっと会えんようになる訳じゃないじゃろ!
お前達もアッチへ行けば、セーラに会えるんじゃ
コッチで今のチビ助なセーラのまんまじゃ、色々と都合が悪いじゃろがえ?
だから! アッチで10年間学校の勉強も魔法の勉強も受けさせて、中学生として身も心も十分に成長してからコッチへ戻って来るという訳じゃ!」
「で、でも、晴蘭1人で行かせるつもりすっか?!」
良子に聞く海音。
「んな訳がなかろう?
私がセーラの傍に着くんじゃから、私がセーラを育て教育するんじゃわぇ!」
「「「「ええっ?!」」」」
「「「「ええー?!」」」」
「え? なに? じゃあ、良子さんがセーラちゃんの育てのお母さんで、良子先生ってこと?」
「ま、そういう事じゃな!
勿論、楓にも来てもらう事になるがな」
「「「「ええっ?!」」」」
「「「「ええー?!」」」」
「わ、私も行ってもいいんですか?」
「ああ、来てくれ! 来てくれなきゃ困るわぇ!」
「・・・分かりました」
「じゃあ、良子さん学校は?!」
「そーですよ! 保険の先生辞めちゃうの?」
「辞めはせんわい!」
「じゃあ、どーするんっすか!」
「落ち着け! これから話すから!」
「「「「・・・・・・」」」」
「「「「・・・・・・」」」」
良子の話しは、こうだった・・・
日本での昼間は、楓がムトランティアで晴蘭の世話をして、良子は学校や諸用などをこなす。
夜は良子がムトランティアで晴蘭の世話をして、楓は日本の実家の諸用や魔法使い達の世話をする。
つまりムトランティアでは、12日間交代で楓と良子が晴蘭の世話をする事になる。
ただ、元あっぽけヤンキーDQNの楓が晴蘭に中学生の勉強を教えるのはチョイと厳しいかも知れないが、ここは楓も晴蘭と一緒に中学生の勉強を頑張ってもらうとしよう。
「ええ~~~!!
私が晴蘭に勉強を教えるんですか?!」
「当たり前じゃろがえ!! あ前はセーラの母親じゃろ?」
「はあ・・・まあ、一応は・・・」
「一応はって、楓さんひどっ!!」
苦笑気味に虹音が言う。
「だって、もうみんな知ってるでしょ?
私は元々、男やったって」
「「「ええええっ?!」」」
「「ええええー?!」」
楓が元々男だった事を知らなかった、ミチョとサエとレッカとサチと歩音。
「そりゃあ、知ってますけどね!?」
平然と言う虹音。
「それに、今更中学生の勉強を教えるやなんて、私には無理! 絶対にっ!!」
「そんな、力一杯言わなくても・・・(汗)」
流石に呆れる虹音。
「だから、セーラと一緒に勉強すればええなぃかぇ!!」
「りょ、良子さん! 待ってくださいって!
俺、マジで無理ですって! 勘弁してください!」
「「「「「おれ?!」」」」」
楓は興奮したり、取り乱したりすると、時々一人称が、「おれ」になるのだった。
いや、戻ると言うべきか。
生まれた時は男だったのだから仕方がない。
★『第6話 「結婚」を見てね』
元々口が悪く、何事にも豪快でざっくばらんで、DQNな性格であり、晴蘭の口の悪さも楓譲りでもある。
今現在は、一児の母親を自覚しているせいか、猫を何匹も被っているのだった。
「なにせ、ムトランティアでは、楓よ
お前さんのような思い切りの良い奴の方がええんじょわ
それに、自分の娘の事じゃろ?」
「んんん~~~~~~~~~分かりました(汗)」
「よし! なら話は決まったな!
楓の分の異世界ゴーグルを作っておくから、今夜から行ってみるとええぞえ」
「は・・・はぁ・・・」
楓は、渋々承諾した。
そして楓は、ムトランティアへ初ログインした。
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
『ようこそ! ムトランティアへ』
「うわっ!! ビックリしたぁ!
ゲームの進行役のナビゲーションみたいなものかな?」
『あなたは今、あなたの住む世界と、ムトンランティアを繋ぐ異世界軸空間に居ます』
「おお・・・こんな真っ暗なところが?
なん~~~にも見えへんのやけど?
それで? どーしたらええの?」
『ムトンランティアへ行く前に、あなたの身体能力と、魔法適正を測定します』
「え? あ、はい・・・
私の問いには答えてくれへんのやね?
はいはい お願いします」
ピンポーン!
「わっ! なに?」
『あたなは、魔法使いの適性があると認定されました! ムトンランティアへ転移する事を許可します』
「おおっ! そりゃあそうでしょ!
一応は、魔法使いやし?」
『あなたの性別は女性ですね』
「!・・・まあ、今はそうですね」
『あなたのステータスは次の通りです』
ピロン!
「ふお?」
■===========■
・⋯━☞STATUS☜━⋯・
■===========■
名前 カエデ
性別 女
年齢 54
種族 人族
職業 女性魔法使い
・⋯━━☆★☆━━⋯・
状態
【健康】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
LV 1
HP 100
MP 353
STR 3
ATK 4
DEF 4
INT 2
SPD 3
LUK 5
EXP 0
・⋯━━☆★☆━━⋯・
習得魔法
【創造魔法】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
習得スキル
【魔力制御】【魔力操作】【鑑定】【魔力量計測】【魔法薬精製】【錬金術】【魅了】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
必殺技
・⋯━━☆★☆━━⋯・
称号
【あっぽけヤンキーDQN】【無自覚人たらし】【セーラの母】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
資格
【原動機付自転車】【普通自動車仮免】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
■===========■
「ええっ?! 何コレ!!
レベル1~~~?! うそやん!
よっわっ! 俺のステータスめっちゃ弱っ!!
でも、魔力たっか!!
ってか、称号ひっど!!」
『貴女は、魔女への進化が可能です
魔女に進化しますか?』
『はい』『いいえ』
「あ、はい・・・っと」
ピコン!
楓は、何も考えずに『はい』をタップした。
この時楓は、自分が本当に魔女になっている事に気付いてない。
『次に、あなたのアバターを作成します』
「へっ? いやいやいや!
これ、ステータス弄れやんの?!
ちょっと待ってよ! こんなん嫌やわっ!
って、コレ触れやんの? チェーンジ!」
やはり、晴蘭の母親である。
晴蘭が初めてムトランティアへログインした時とよく似たシチュエーションだった。
『あなたの外見的ボディ・アピェレンスをゴーグルからスキャンしました」
「ああ、なるほど
コッチの世界で活動する身体を創るんやね?
ふむふむ ほんで?」
『あなたのアバターは、次の通りです』
目の前に、この世界ムトンランティアでの活動するボディー(アバター)が表示された!
「うわっ! 裸やん!
って、俺って客観的に見たら、こんな感じなんや?
うっわぁ~~~グラビア・アイドルかよ?
なんか、めっちゃ恥っず!!」
『次に、服装を設定します』
「ホンマに事務的やなあ・・・
はいはい! ええよ?
どんな服を着せてくれんの?」
『服装は、次の通りに決まりました!』
「決まりましたって、選択の余地も無いん?
ほお?・・・ま、普通に魔法使いっぽい服やな!」
『次に初期ボーナスとして、50ボイントのステータスポイントを還元します』
「ボーナス? 還元? 何ソレ?」
『最終確認です これでよろしいですか?』
ピロン!
『はい』『いいえ』
「あれ? なんなんよコレ? 意味解らへん!
はいはい! 解らへんから『はい』で!」
『・・・・・・・・・・・・』
「あれ? お━━━い! どしたー?」
シュワわワワワワ~~~
「ええええ~~~強制終了?
終わりか━━━━━━い!!」
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
••✼••異世界ムトランティア••✼••
••✼••トスター噴水広場前••✼••
気が付くと、大きな噴水の前に立っていた。
「ワイワイガヤガヤ・・・」
「おろ?・・・ここは?」
何が何だか解らない内に、楓はムトランティアに放り出されてしまった。
晴蘭をムトランティアで10年間暮らさせる。
そうする事によって、晴蘭の肉体的にも精神的にも成長を期待して。
晴蘭は、変わる事がてきるのか。
そして楓は、大丈夫なのか?