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女装剤  作者: 嬉々ゆう
48/91

第47話 「はちゃめちゃボーリング」

ボーリング場で、ウキウキ晴蘭。

たまには、身体を動かす遊びもいいかも。

だが、やり過ぎる晴蘭だった。


文章力が無いので、もしかしたら読み辛い部分もあるかも知れません。また「紀州弁」を意識して書いたので見苦しい所もあるとは思いますがご了承ください。あえて主観「紀州弁」を設定しました。





••✼••グランドボーリング場••✼••



 第3レーン。

 晴蘭、海音、虹音、千春。


 第4レーン。

 ミチョ、サエ、レッカ、サチ。


 第5レーン。

 楓、良子、綾香、歩音。


 急遽、海音の父親の女性化バージョン綾香が参戦。

 大人チームは、めちゃカッコ良く見えた。

 我が母親ながら、楓は冬なのに短パンにクマ耳パーカー巨乳ボン!の髪染め金髪天辺黒髪姿で、可愛さと綺麗さとヤンママ姿が相俟(あいま)って、めちゃ目立ってる!

 これで元男だなんて、我が母親ながら信じらんない!

 また、玉を投げる姿は、プロみたいで綺麗!



「とおっ!!」

 ドン! ゴゴゴゴゴ・・・スポポーン!!


「やっりい!!」


「「「おおおお~~~っ!!」」」



 ファイトー!イッパーツ!のどストライク!!



「「「「いえええ~~~い!!」」」」

 パチパチパチパチッ!



 なかなかやりますぅわぬぇ?!

 楓は、メンバー達と拍手とハイタッチ!

 いいなぁ・・・俺もストライク決めてハイタッチやりたい!



 そして、いよいよ俺達もゲームスタート!

 先ずは、虹音姉ちゃんから!



「いよ! ほっ!」

 ドン! ゴゴゴゴゴ・・・ポポン!


「あぁん! おっしい!!」


「「「おし━━━い!」」」



 虹音姉ちゃんは、2球目でシッカリとスペアと取ってガッツポーズ!

 なかなか、やりますぅわぬぇ?


 次2人目! 海音の番!


「よぉし! いっちょ、やってみっかあ!」

 ドン!

「危なっ!!」


「「「ああっ!!」」」


「あっちゃあ~~~(汗)」



 海音は、カッコ良く玉を投げるつもりが、晴蘭とさほど体格は変わらず身長も132cmのお嬢ちゃん。

 いくら一番軽い玉だからと言っても、男の頃のように投げられる訳もなく・・・

 玉は足元のすぐ横に、ドン!と落ちた。

 そのまま玉は、フラフラとなんとかピンまで届き・・・



 カポッ! コツン! カポコポカポ・・・ゴトン!

 ピンは、両サイドに2本ずつ残して割れた。


「なんじゃそりやあ~~~!!」


「「ああ~~~(汗)」」


「うわっはっはっは! じゃ~~~んねん!!」


「うっさいわ! 溝掃除っ娘め!」


「お前こそ、うっさいわ!!」


「「あはは・・・(汗)」」



 海音の投げた?落ちた?玉は、30秒ほどかけてフラフラと転がり、なんとかど真ん中に行ったのだが、真ん中を突き抜けるように、綺麗に左右に2本ずつ残して別れてしまう。

 2投目では結局、左の2本だけ倒してしまった。



「ぶう・・・ま、最初はこんなもんじゃよ

 晴蘭には、わざと負けようとしても、負けへんけどな!」


「ほほお? 後で吠え面かくなよ~~~」


「ほほお? ほな、お前の投げっぷりを拝見させてもらおーやないかえ?」


「ま、見とけよ!」



 いよいよ3人目に晴蘭登場!!

 晴蘭には作戦があった!

 以前、テレビで観たのだが、小さな男の子が、玉を片手でなげられないので、両手で持ったまんま、投げる瞬間に回転させるという投球法!!

 ぶっつけ本番で、出来るのか不安だったが、晴蘭には自信があった!

 晴蘭は、左手を下に、右手を上にして挟むように玉を持ち、ガニ股でバタバタと走り出す!



「うっし! おりゃあああああ~~~!!」

 バタバタバタバタッ!


「おいっ! そのまま行くんかえ?!」


「「ええー?!」」



 しかし!!・・・



 キキッ!(急ブレーキ!)

「うをわっ!!」

 ビタ━━━ン!

「ぎゃっ!!」


「「「あっ!!」」」



 両手で玉を抱えたまんま走った晴蘭は、突然靴がグリップして急停止!!

 そのままの勢いで玉を投げ出し、豪快にヘッド・スライニング!



「い・・・痛い・・・(泣)」


「「「・・・・・・」」」

 海音と千春と虹音は唖然・・・


「「「「・・・・・・」」」」

 他の客達も唖然・・・



 みんないったい、何を見て唖然としていたのか?

 それは、晴蘭だった。

 晴蘭は、豪快にヘッド・スライニングしたせいか、肘と顎と膝を強打して、痛みで動けない・・・

 その姿はまるで、丘に上がって干からびたカエルのようだった。

 またそんな晴蘭は、スカートが捲りあがり、パンツが丸見え状態に。

 海音と千春と虹音も、他の客達もゲームを中断して、晴蘭に直視。

 玉なんて、誰も見ていない。

 だが、晴蘭は・・・



「おっ! おおっ! そのまんま行けっ! 行けっ!」


 コロコロコロコロコロ・・・コツン!

 コテン! パコン! カポカポカパン! ゴトン!


「おおおおお━━━っ! すとらーいく!」


「「「「・・・・・・」」」」


「はれ?・・・な、なに???」



 なんと!!

 晴蘭が投げた? いや、転んでたまたま真っ直ぐに転がった玉は、運良く真っ直ぐのまんまピンまで届き、まるでドミノ倒しのように静かにストライク!!

 転んだ痛みも忘れて、「すとらーいく!」と叫んだのに、誰も何のリアクションもなし。

 なんで、誰も何も言ってくれない・・・???

 今のみんなの様子を見たいのだが、転んだ拍子に打ち付けた、肘、顎、膝が痛くて、身体の向きを変える事などできないから見えない。


 その内、痺れを切らした海音が、俺を起こしにやって来た。



「おい、だいじょぶか?」


「だいじょぶちゃう・・・痛い(泣)」


「あぁあぁもお!

 姉ちゃん! チャル! 手伝ってくれ!」

 パタパタパタパタッ・・・



 海音の呼び掛けに、虹音と千春も駆け付けてくれて、晴蘭は3人に抱えられて、ベンチに座らされた。

 この時、晴蘭は回復魔法で自分の身体を癒そうと思ったが、ここは日本。

 無闇に魔法を使って、魔管保省にタレ込まれたりでもしたら、それこそ大変な事になる。

 ポーションや魔法薬の製造マシーンにされてまう!

 いや待てよ?

 俺は魔女なんやから、その気になれば、20~30人くらいやったら、俺にとって都合の悪い記憶を消せるんとちゃう?

 何時か、良子さんがやってたみたいに。


 この一瞬に、グルグルと色々考えていた。



「よし! もう1回!」


「こらこら! お前、ストライク取ったやん!」


「え? あ、そっか・・・」


「次、私やから!」


「あ、はいはい」



 そうだった。

 ストライク取って、もう一度投げれるんわ、最後だけやったっけ?

 イマイチ、ボーリングのルールが、よぉ解らん!



 4人目は、千春の番!


「んん~~~ぃよよよよよよよよとぉ━━━!!」

 勢いよくベンギン走りで飛び出す千春!


 ブンッ!!

「えっ・・・」


 高く飛び上がる玉!


「あっ!」

 思わず叫ぶ虹音。


「「なんじゃそりゃあ!!」」

 突っ込む晴蘭と海音。


 ドォ━━━ン!!

「いやあ!!」



 なんとー!

 千春は、コッソリ身体強化を使ったらしく、玉は2mくらい高く飛び、放物線を描くように4mくらい飛んで、もんの凄い音を立ててレーンに落ちた!



「んん・・・!!」

 しゃがみ込んで目を瞑り頭を抱えて(うずくま)る千春。


 ゴロゴロゴロゴロゴロ・・・コトン!


 

 千春の第1投目は、ピンの傍まで転がり、残念ながら届かずガーターへ。



「「ああ━━━!! 勿体ない!!」」

 抱き締め合って叫ぶ晴蘭と虹音。


「あとチョットで届いたのに・・・」


「ふぇえぇえぇ~~~ん(泣)」

 ウサギ座りで、本気で泣く千春。


「プブプっ! 可愛いヤツ♡」

 晴蘭には、そんな千春が可愛く見えた。



 2投目は懲りたのか、そっと転がして、右端3本で終わった。


 その後は、散々だった。

 晴蘭は、お約束通り、溝掃除のパレード。

 海音は、74点で精神ズタズタ。

 虹音は、100点に届かずもヘラヘラ笑ってる。

 千春は、言わずともブービー。


 隣のレーンのミチョ、サエ、レッカ、サチは、100点前後で、まあまあ。(?)


 ところが、第5レーンの、楓、良子、綾香、歩音は、みんな200前後でバッタバッタ倒しまくって、いつの間にか第2ゲームに突入!



「うっわ! 良子さん、すっご!!」

 マジで驚く晴蘭。


「ふん! まだまだ本調子ちゃうがな!

 やっと身体が温まってきたぞい!」

 足と腕を組み、不敵な笑みを浮かべる良子。


「親父! 魔法使ってへんやろな?」

 女性化バージョン父親綾香にそう言う海音。


「誰が使うかー!!」

 もう本気モードの綾香。


「楓さん カッコいい♡」

 胸の前で手を組んで、キラキラした瞳で言う虹音。


「え? そう?」

 一見痴女風の楓は、実はそこそこの腕前のなんちゃってボウラーだったりする。


「歩音ちゃん! 上手やん!!」

 意外に思い、歩音にそう言う千春。


「すごぉい!「カッコいい!「ええなあ「おおお~」

 もう1ゲームで終了して、楓チームを応援するミチョ達。


「「むむむむむんむんむんむん・・・(怒)」」



 この時、晴蘭と海音は、ボウラー魂に火がついた!



「次行くぞー! 次っ!」


「おうよ!」


「私、もうええわぁ~~~」


「「えっ?! なんで???」」


「私もええわぁ~~~」


「「うっそ!?」」


「ほな、セーラちゃんと、ミントだけで、やんなぁよ?」


「うんうん!」


「「えええ~~~?!」」



 やっぱり、女の子。

 身体を動かすゲームは苦手のようだ。

 でも、晴蘭と海音は、身体は女の子とは言えど、元は「男の子」。

 勝てないと解っていても、挑戦心が燃えるのだ!



「ほぃじゃあ、俺と海音だけでやるわな!」


「「どうぞどうぞ!」」



 ゲーム設定を、晴蘭と海音だけにする海音。



「ふん! 今回も負けへんぞ〜」

 ジト目で晴蘭を見つめながら宣戦布告の海音。


「今回もって、どーゆー意味なんじゃ? ああん?」

 挑戦された勝負は、絶対に逃げない晴蘭。


「「・・・・・・」」

 クシャミを我慢するような表情で見る千春と虹音。


「ほな! 俺からな!」


「ま、先攻は譲っちゃるわ」


「ふふん~~~♪」



 第1投目!

 はい! ガーター!



「あははははっ! いきなり溝掃除かえ?」


「やかましわ! ワレゴルルァ!!

 次で倒すんじゃ! 見とけゴラァ!!」


「おー! ほな、やってみぃそぉ~~~」


「あじゃあ━━━!!」



 はい! 2投目も逆側ガーター!



「ぷわぁははははっ!!

 シッカリ両方の溝掃除してるやないかえ?」


「笑うなワレゴラァ!!

 ほいじゃあ、お前がやってみい!!」


「おー! 見とけよお? ほら!」



 はい! 海音も第1投目、ガーター!



「きゃはははははっ! お前もガーターやないかえ!」


「うっさいわ! アホンダルルァア!!」


「ほらほら! 次投げろよー」


「わかあーっとるわい!!

 いちいち煩いんじゃあ! 泣かすぞワレェ!!」


「できるもんやったら、やってみぃ~~~」


「んぬぬぬぬっ! 絶対に泣かすう!!」



 はい! やっぱり2投目もガーター!



「なんなよ! お前も溝掃除が得意やったんかえ?」


「やかましわえ! アホンダルルァアっ!

 お前のその口、テグスで縫うたろかゴラァ!!」


「へーん! お前こそ、耳からストロー突っ込んで、脳みそチューチュー吸うたろかゴラァ!!」


「なんなよワルルェ! そんなんできんのかえ!!」


「おぅよ! ホンマにやったろか?! ああん?!」


「セーラちゃん! ミント!

 いい加減にしてぇ!!」


「「?!・・・ふぁい(汗)」」



 虹音に叱られて、シュンとなる晴蘭と海音。


 しかし、晴蘭は気が治まらない。

 晴蘭は、コッソリと玉に軽くなる魔法をかけた。

 重いはずの玉を片手で振り回す晴蘭。

 もう、魔法をかけた事はバレバレである。



「リズムに乗ってぇ~~~

 イカ焼き かば焼き しょうが焼き! みゃ!」



 晴蘭は、「んみゃ!」の時に、玉が軽くなる魔法を解除!

 そして、玉がドン!と着地したと同時に急加速!!


 

 ドン! ギュン!

 ドゴォ━━━━━━ン!!

 ポン!


「きゃあ!「いや!「ええ?!「おわ!「んな?!」


 バラバラバラバラ・・・


「あんみゃあ~~~!!」



 晴蘭の投げた玉は、レーンに着地したかと思えば、突然超加速して、まるで大砲の玉をぶっぱなしたかのように、ピンを粉々に粉砕した!

 その衝撃で、第3レーンの電気が消えてしまい、どうやら機械がぶっ壊れてしまったようだ。

 それになんだか、変なブザー音が鳴りっぱなしだし。

 そして、晴蘭は自分でやらかした事に我ながら驚いて、「ケモ耳」に変身!

 更に! 虹音に作ってもらった、成長魔法ブレスレットの効果が無くなり、肉体年齢4歳の身体に・・・



「あり? ちょっとやり過ぎたかにゃ?」


「アホ━━━!!」

 パカン!

「あだあっ!!」

 良子にゲンコツで頭を殴られて、怒鳴られる晴蘭。


「何を考えてんのじゃお前わあ━━━!!」


「いだい いだい いだい いだいにゃ~~~(泣)」

 殴られた頭を抑えて蹲る晴蘭。


「ははは・・・はは・・・(焦)」

 流石に、あまりの惨状にビビる海音。


「「「「・・・・・・」」」」

 あまりの衝撃に呆ける他の客達。


「何事ぉー?!「何があったー?!」

 スタッフ達が慌てて駆けてくる。


「「「「ワイワイガヤガヤ・・・」」」」

 騒然とする、ボーリング場。


「ええいっ! もお!!」

 パチン!



 良子は、指をパチン!と弾いて、「修復魔法」と、仲間以外の周囲の人々に、「忘却魔法」をかけた!

 破壊されたレーンは、あっという間に修復され、周囲の人々は何事も無かったかのように、ゲームを続ける。



「もう、やめい!

 ボーリングは終わりじゃ! 終わり!!」


「ええええ~~~にゃんでぇ~~~?!」


「誰のせいじゃ! 誰のっ!!」


「えぅ・・・(凹)」



 結局、晴蘭の暴走により、あっけなくボーリングはおしまい。

 まったく、何をしたかったのか・・・


 せっかく良子が、晴蘭のために日本で楽しめるように場を設けてくれたのに、晴蘭は自分で壊してしまった。

 流石に晴蘭も、反省していた。

 ムトランティアでの暮らしが長いせいもあるのか、元の世界のはずの日本での暮らしが、異世界のような感覚になってしまっていた。

 

『なので、日本で暮らしにくいと感じたなら、ムトランティアへ帰ればいい。』


 とさえ、考えていた。

 なんにしても、ボーリングはお終い。

 来た時と違い、帰りは誰もがシュン太郎だった。

 なんだか、すんごく疲れた気がする・・・



••✼••帰りの車内にて••✼••



 まだ5時前なのに、もう薄暗い。

 みるみるうちに日は沈み、外は真っ暗となっていく。

 車窓から見える景色が、色鮮やかな光となり、晴蘭はただ流れる光を眺めていた。



「ムトランティアでは、こんな景色無いわな・・・」


「え? なんて?」

 虹音が晴蘭に聞く。


「うぅん! なんもないよ!」



 晴蘭は、ムトランティアで過ごす事の方が多く感じていたせいか、日本での夜の街並みの灯りが車窓の外を流る光景を見て、不思議と新鮮に感じた。

 見慣れた光景のはずなのに・・・

 なんで、こんな綺麗なものを忘れていたんやろ?

 今度は、電車の車窓から夜の流れる景色を見るのも、風流かもな?


 晴蘭は、この世界も悪くないなと思った。


ちょっと、かけたつもりの魔法だったが、今の晴蘭は大魔女!

ちょっとオフザケのつもりが、レーンを破壊するほどの大惨事に!

良子に、しこたま怒られる晴蘭だった・・・

でも、この世界もなかなか良いものだと感じた。

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