第45話 「人・魔法使い・魔女・仮想現実」
魔女と、魔法使いと、この世界と。
孤独を感じる晴蘭。
晴蘭にいったい、何が起きているのか?
文章力が無いので、もしかしたら読み辛い部分もあるかも知れません。また「紀州弁」を意識して書いたので見苦しい所もあるとは思いますがご了承ください。あえて主観「紀州弁」を設定しました。
・⋯━☞日本 日曜朝☜━⋯・
••✼••和歌山市スーパー梅源••✼••
俺は、母親に頼まれて、スーパー梅源まで買い物へ来ていた。
この頃ガッコから帰ると、その日の内に2時間ほどムトランティアへ行くのが日課になっていて、母親が言うには、日本での暮らしが疎かになってるんだと・・・
確かに平日は、
ガッコ→自宅→ムトランティア2日間→自宅。
土日は、
土曜夜からムトランティア7~8日間→日曜朝自宅で宿題→日曜昼からムトランティア7~8日間→日曜夜自宅。
この繰り返しだったな。
ムトランティアで長く過ごしても、宿屋で爆睡できる。
なので睡眠はしっかり取れている。
圧倒的にムトランティアでの暮らしが多い!
だって! ムトランティアの方が楽しいんだもん!
言われてみれば、確かにそうなので、ここは素直に買い物へ行く事にした。
1人では危険だからと、なぜか海音と千春と虹音まで付いて来た。
そんなに頼りないのかな・・・
晴蘭は、母親から渡されたメモを見て言う。
「ええーと・・・買うもんは・・・
イモサト印の油揚げ2袋に、ぎぅにぅ5本に、
お魚ソーセージ4本巻に、きぅり4本・・・
卵1パックに、千切りキャベツ3袋と、カニカマ2、
あと~~~・・・納豆2パックね!」
「「あははははははっ!!」」
突然爆笑する千春と虹音。
「うわ! なんなよ?」
「お前ねえ・・・(汗)」
何か言いてそうだが、口を閉じる海音。
「だから、なんなんよ?」
「セーラちゃん? クスクスクス(笑)」
笑いながら晴蘭を呼ぶ虹音。
「なんなん?! なんでみんな笑ってんの?」
「セーラちゃん、牛乳、キュウリ 言うてみてん?」
今にも吹き出しそうにしながら晴蘭に聞く千春。
「は? なんなん?」
「ほら! 牛乳、キュウリ!」
「うん? ぎぅにぅ、きぅり!」
「「ぷぁあはははははっ!!」」
「はぁ・・・」
クシャミを我慢しているような顔で呆れる海音。
「なっ! だから、なんなんよ!!
なんで2人とも笑ってのよ?!」
「たってセーラちゃの発音、おっかしーんやもん!」
「そうそう!」
「発音? どこが?」
晴蘭には、何のことだか解らない。
自分では、千春と虹音の言う意味が、まったく理解できなかった。
晴蘭は、いつも通りに話しているだけ。
すると、虹音が晴蘭の可笑しいという発音を詳しく話してくれる。
「あんね! セーラちゃんの言う、『牛乳、キュウリ』が、『ぎうにう、きうり』に聞こえるんよね!」
「え? ぎぅにぅ と きぅりが?」
「「ほらあ!! あははははははっ!!」」
「ぶぅ・・・・・・(怒)」
「はぁあぁあぁ・・・」
晴蘭にしては、まったくもって不愉快な話しだ。
普通に食品の名前を言ってるだけなのに、なぜ笑われるのかまったく解らない!
晴蘭自身、自分の発音がおかしいなんて自覚がない。
だが、この現象について、いち早く原因に気付いたのは、海音たった。
「晴蘭! お前、以前より背ぇ引くなってへんか?」
「はえ?! んな訳ないやろ!」
「いやいや、お前の目線が以前よりも、絶対に低くなってるって!」
「いやいやいや! そんな事あらへんって!」
「いやいやいや! 前はもっと頭がこの辺やったのに、今はほら、この辺に・・・」
手の平を下にして、晴蘭の頭の位置を言う海音。
「そんなことないってえ!!」
顔を真っ赤にして言う晴蘭。
「!! んんん・・・」
「「・・・・・・」」
実は、晴蘭も、みんなも気付いていた。
確かに、日本での晴蘭は、以前よりも背が低い。
それに、時々話す言葉もまるで「舌足らず」な様に、発音もちゃんと舌が転がってない様にも聞こえる。
そして今日、ハッキリと「舌足らず」な風に聞こえた単語が、「牛乳、キュウリ」が、「ぎぅにぅ、きぅり」と聞こえたのだった。
晴蘭自身には発音については自覚は無いようだが、海音達には漠然と不安になる現象だった。
それでも晴蘭が否定し続けたのは、自分が小さくなっている事を認めたく無かったからなのかも・・・
••✼••晴蘭自宅••✼••
「以前より背が低い?」
「「「はい!」」」
「・・・・・・」
晴蘭達は、家に帰ると早速、良子に聞いてみた。
「そりゃあ、そうじゃろう!」
「「「「ええっ?!」」」」
「りょ、良子さん! そ、その理由解るんすか?!」
「お前達、自分のステータスを見てみぃ!」
「「「「ステータス・・・?」」」」
晴蘭達は、自分のステータスを見てみた。
別段、特に変わったところは無い?
晴蘭が、「???」な顔をしていると、良子が指摘する。
「ああもお、分からんか?
種族を見えみぃ! 種族をっ!!」
「「「「種族ぅ?」」」」
海音、千春、虹音はともに、【女性魔法使い】である。
だが晴蘭は、【女性魔女】なのである。
「俺は、女性魔法使いやけど」
「私も、女性魔法使いやね」
「うん 女性魔法使い・・・あ!」
「俺は、女性魔女・・・あ」
「「「ああっっ!!」」」
「やっと気付いたんかぇ?」
そうなのだ。
晴蘭は、【魔女】なのだ。
魔女と魔法使いとでは、寿命が違う。
魔法使いの平均寿命は800~1000年と言われている。
だが魔女の平均寿命は2000~3000年と言われており、大魔女ともなれば、1万年を超えるとさえ言われている。
つまりは、晴蘭は魔女に覚醒していたので、実年齢にすれば晴蘭は、人で言うところの【幼稚園児】程度の肉体年齢となる訳だ。
「解ったかぇ? セーラはもう魔女じゃ!
ここに居る誰よりも、長生きするという訳じゃ
じゃからその分、成長も遅れるっちゅーわけじゃ」
バラバラバラバラッ!
「あ・・・ああ・・・・・・」
「セーラちゃん・・・」
「「・・・・・・」」
晴蘭は、ショックの余り、持っていたキュウリを落としてしまう。
「嫌や・・・1人は嫌や・・・グスン!」
ポタポタ・・・
「セーラちゃん・・・」
「「・・・・・・」」
晴蘭は、大粒の涙をポロポロと流す。
いくら疎い晴蘭とはいえ、良子の言いたい事は理解できる。
晴蘭以外の仲間達はみな魔法使いであり、このままだと晴蘭よりも先に死んでしまう。
魔女は魔法使いよりも数倍長く生きるため、他のみんなが死んだ後も、ずっと1人で生き続けるという事になる。
ハイエルフ並の寿命があるのだ。
これは魔女の宿命のようなものだ。
「セーラの気持ちも、よぉ解る!
私も魔女、もう888歳じゃからな・・・
魔法使いなら、もうとっくに晩年のババアじゃ
私も何人もの先輩魔法使い達との永遠の別れを体験したもんじゃよ・・・
何度も経験しても気を良くした仲間との別れとは、胸を切り裂かれるように苦しいもんじゃ・・・」
「良子さん・・・」
「「「・・・・・・」」」
「ちょっと、1人にしてください・・・」
「うむ ええぞ 気が済むまで、悩むとええ」
晴蘭は、自室にこもった。
••✼••晴蘭自室••✼••
「はぁ・・・」
晴蘭は1人、漠然とした不安の中、自分の遠い将来について考えていた。
数百年後、俺は何をしているんやろか?
寿命数千年ものハイエルフでさえ、孤独に耐えきれずに自らの命を絶つと言う。
または、何千年も生きると何事にも感情が動かなくなり、仲間の死にすら不感傷になる。
魔女も例外ではなく、孤独の寂しさのあまりに、わざと「精霊の倫理」に反する行為をし人間になり、人間として天寿を全うするとか。
自分も、そんな口やろか?
とはいえ、魔女と魔法使い、 人と比べたら遥かに長く生きるもの。
何も今から遠い将来について悩むなんて、時期早々にも程があるやろ。
それは解ってる。
でも、ふと思い出すと、仲間達との楽しい暮らし。
こんな暮らしが、ずっと続けばいいなと思う。
でも遠い将来、自分だけ生き残って、何千年も孤独が続くのかと思うと・・・
こんな事、考えるだけ無駄やな。
まだ13年しか生きていないのに、もう何千年も生きてきて、退屈を持て余してる老人みたいな思考やな。
何時しか、眠ってしまっていた。
気が付いたら、もう夕方だった。
せっかくの休み、めちゃくちゃ損をした気分だ。
••✼••晴蘭自宅居間••✼••
「あ! セーラちゃん起きた?
えらいグッスリ寝てたから起こさ・・・え?
セーラちゃん?」
「・・・虹音姉ちゃん」
虹音の胸に顔を埋める晴蘭。
「うふふ 今日のセーラちゃんは、すんごい甘えん坊屋さんやなあ?」
「ふぅん・・・」
なんでやろ・・・
自然と、こうなった。
虹音の笑顔を見たら、思わず抱き付きたくなった。
気が付いたら、虹音に抱き付いていた。
自分の母親の楓にはこんな甘えた行為なんてできないのに、なぜか虹音にはできてしまう。
俺、こんなに甘えん坊やったっけ?
身体が小さくなった分、気持ち?心?性格?
なんだか幼くなってる自覚がある。
そんな自分でも、許されると解ってる。
我ながら、あざといなぁ・・・
結局この日は、ムトランティアには行かなかった。
・⋯━☞翌朝☜━⋯・
••✼••自宅晴蘭の部屋••✼••
「セーラちゃん! 朝やでえ!」
「ん!?・・・んんんん~~~もう朝ぁ?」
「今日は、いっぱい寝たなあ!」
「うん 久しぶりに、すんごい寝た気分」
「ほいじゃあ、顔洗いに行こっ!」
「うん!」
晴蘭は虹音と一緒に、顔を洗って歯を磨き、制服に着替えて居間へ。
••✼••晴蘭自宅居間••✼••
「あれ?! 晴蘭、服がブカブカやないの!」
「えっ?! ああ、うん・・・
やっぱり身体が小っちゃくなったんも自覚したからかな?
昨日よりも、ずっと背え縮んだ気がする・・・」
母親に言われて、改めて身体が小さくなった事を自覚する晴蘭。
しかし、これはマズイな。
服を小さくするのは容易いが、金曜日の夜から土曜の夜中までの17時間、つまり連続的に17日間ムトランティアで過ごしたのだが、その間に身体が小さくなってる事には、指摘されるまで気付かなかった。
でも、このまま小さくなった身体で日本で学校へ行くのは、ちょいとヤバい気がする。
なんて心配していたら・・・
「だいじょぶ! ほら、見てん!」
「何それ、虹音姉ちゃん?」
「私がセーラちゃんの為に作った変身プレスレット!」
「変身プレスレット?!」
それは、丸玉4mmの魔晶石で作られた、パワーストーン・ブレスレットだった。
比較的、魔力保有量が多いとされるラピスラズリと、他のパワーストーンの効果を増強させる効果があるとされるクリスタルを混ぜたもの。
今まで魔法使いだった頃の晴蘭は、肉体年齢8歳くらいで、身長は130cmだった。
だが今の晴蘭は魔女になったせいか、肉体年齢4~5歳くらいで、身長は1mチョイほど。
完全なお子ちゃまだ。
虹音が作ったと言う、【変身プレスレット】とは、以前の晴蘭の肉体年齢8歳くらいの、身長130cmの身体に変身するのだとか。
なるほど! それなら学校でも、誰にも怪しまれない!
「おおお! ありがとう!」
ジャララッ・・・
シパァ━━━ッ!
「うわ!!」
なんと! 晴蘭がブレスレットを腕に着けたと同時にに、晴蘭の身体が一瞬眩しく光り輝き、一瞬で身長130cmに成長していた!
「ほおほお! これはええねえ? 服もピッタリ!」
「そやろう? 頑張ったもぉーん!」
「へぇ~そっかぁ!
あ、ほいじゃあ、男には変身できへんの?」
「それは無理よお!
ムトンランティアではできるかも知れへんけど・・・」
「やっり、そっかぁ・・・」
「ああ、それと、変身できる時間は10時間だけやけどね」
「・・・・・・え? そうなん?」
「うん! 今のセーラちゃんは魔女やから、身体が本来の姿に戻ろうとする力が常に発動している状態!」
「はいっ?! なん、や、そ、それ・・・」
「だからね! 一応は魔力自己回復能力のある魔晶石を使ってはいるんやけど、ここ日本での変身魔法は、ムトランティアとは違って、すんごい魔力が必要らしくてね!」
「へ、へえ・・・」
「勝手に魔力が回復する魔晶石でも、最長10時間がやっとなんよぉ(汗)」
「そう、そうなんや・・・」
そうなのだ。
ムトランティアでは、一度変身したら、変身を解くまで姿が変わらないのだが、ここ日本、つまり地球では、変身魔法をかけても、晴蘭には元の姿へ戻ろうとする力が働くようだ。
地球での物質的に実体のある身体と、ムトランティアでの魔力で生成された身体とでは、やはり何かが違うようだ。
なので、変身した状態を維持するために、常に変身魔法をかけ続ける事になる。
従って、膨大な魔力が必要になるのだ。
晴蘭は、ガックリと肩を落とした。
「ごめんね? もっと他に何か方法がないか、色々考えてみるからね?」
「うん・・・」
「・・・セーラちゃん・・・・・・」
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
虹音は、ずっと考えていた事がある。
やっぱり地球は、魔法で何でもできるムトランティアとは、色々と法則が違うようだ。
ムトランティアって、魔法の国を作ったのは、双子の大魔女の姉妹の妹って聞いたけど、確か名前は「キキティ」だっけか。
通貨の「ティア(Tia)」は、創造主キキティの名前からきているのだとか。
じゃあ、この地球のある世界(宇宙)の創造主は?
それは、誰にも分からない。
きっと地球のあるこの世界も、誰かが創った仮想現実なのは間違いない。
確か、「悟りを開いた」という、お釈迦様が言うには、この世界は「仮想現実の世界」だと言う。
この世界は今の世で言う、「VRの世界」、バーチャル・リアリティーの世界なのだそうだ。
つまり、超高度で精巧に創られた、「オープン・ワールドのゲームの世界」なのだという。
なので、人が目にしている物は、実際には存在しないのだそう。
お釈迦様の教えを書き記した「般若心経」にも、ちゃんと書き記されている。
色即是空
色は即ち空である
空即是色
空は即ち色である
色=物に反射した光の色、つまり物質。
空=空っぽ
人が見ている物は、有るけど無い。無いけど有る。
完全に、今の世で言う、量子力学の世界である。
また、
無限耳鼻舌身意
限=目で見えるものなど。
耳=耳で聞こえる声や音など。
鼻=鼻で感じる香りなど。
舌=舌に感じる味など。
身=身体に感じる感覚など。
意=意識や心や気持ちなど。
無=何も無い。幻。
つまり、この世この世界で、見える、聞こえる、臭い、味わい、感覚、想い、それらはみな全てが幻。
私達が体験しているこの世界は、本当の現実ではなく、誰かが創った仮想現実だという事。
お釈迦様は、座禅を組んで瞑想している時に、「この世は仮想現実だ」と、悟ったと言う。
「そうか! この世界は仮想現実の世界だ!
だったら、今までの苦行や荒行は無意味だった!」
・・・と。
人は生まれた時から死ぬまで苦しみ続ける。
生まれる時、産む時、生きている時、死ぬ時・・・
どんな時も、人は苦しみから逃れない。
この世この世界は、誰かが創った、超難題な超クソゲーで超無理ゲーである。
この世この世界の人々は、超難題な超クソゲーで超無理ゲーのプレイヤーであるが、この世この世界こそが現実だと信じて疑わない。
お釈迦様は、人々を苦しみから解放したかった。
でも悟りを開き、この世界は仮想現実だと知った。
この世界の人々を苦しみから解放させるためには、この世界から「ログアウト」する事だと知った。
なので、お釈迦様は、自らの命を絶とうと考えた。
そうしたなら、この世界、この超難題な超クソゲーで超無理ゲーからログアウトできたなら、苦しみから解放されるという事を知ったそうな。
だが、自分だけ解放されても、この世の真実を知った自分が居なくなれば、誰にも何も伝えられなくなる。
だからお釈迦様は、自らの命を絶つ事をやめて、人々にこの世界の真実を教えようと決心したんだと。
悟りを開いたお釈迦様は、この世界は仮想現実なので、強く信じ願えば何でも叶うと知った。
悟りを開いたお釈迦様は、瞬間移動も、座禅を組んで宙に浮く事すらできたと言う。
また、自分の身体の1部を思い通りに変化せせる事もできた。
舌を伸ばして、カーペットの様に広げたりもしたそうな。
悟りを開けば、「こんな事も出来るんだよ!」と言いたかったのだろう。
でもなんで、舌を伸ばした???
いやいや、もっと他にやり様があったと思うが・・・
そこで、お釈迦様は、この世界の真実を人々に教えようと考えたが、当時の時代その旨を人々に伝えるのは、物凄く困難だったと云う。
お釈迦様が居た時代は、今から2600年も前の事。
まだ、「0」すら発見されていない時代。
化学の「かの字」も無い時代。
今の世で言う、「仮想現実」や、「量子力学」などを、どう説明すれば良いのか解らなかったそうな。
だから、人々や弟子達が、お釈迦様から聞いたという教えは、まったく意味不明で理解できなかったそうな。
そりゃあ、そうだわな。
今現在の理論物理学者でさえ、「量子力学」について説明しろと言っても、正確に言葉だけでは説明はできないらしい。
だから、今から2600年も前、お釈迦様にだって仮想現実や量子力学についての説明など、できるはずがないのだ。
なので、お釈迦様とは、実は今の世で言う、「理論物理学者」だったのでは?と思う。
2600年前の当時は、仮想現実や量子力学を理解する科学者なんて居なかったし、お釈迦様も宗教的な立場でなきゃ、当時は誰も話を聞いてくれなかったから、仏教なるものを始めたのでは?
だとしたなら?
この世界を創った創造主とは、現在の理論物理学者よりも、お釈迦様よりも、もっと世界の成り立ちについて理解している人が創ったという事になる。
じゃあ、この地球のある世界、宇宙、時空、それらは誰が作ったのか?
でも虹音にとっては、そんな事よりも、この世界を、こんなにも超無理ゲーなんかにしなきゃいいのに・・・
もうちょっと、融通の効く自由度の高い世界にして欲しかったな。
と、そう思った。
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
「虹音姉ちゃん? どーしたん?」
「え? うぅん! ちょっと、考え事!」
「ふぅ~~~ん・・・???」
はい! 妄想タイム終了!
久しぶりに難しい事を考える虹音。
難しい事を考えても、人の一生は短いので、答えなど出ない。
でも、寿命の長い魔女や魔法使いなら、その答えは、出るのかも知れない?




