第37話 「天使のお仕事4」ぼっとんスライム便所
晴蘭の近代的快適空間構想実現化のために、天使達2人を付けてくれた神官さんだが、その2人の天使達がまた厳格な2人で、晴蘭に「聖女」として接するのだった。
もちっと、フランクに接して欲しい晴蘭だった。
文章力が無いので、もしかしたら読み辛い部分もあるかも知れません。また「紀州弁」を意識して書いたので見苦しい所もあるとは思いますがご了承ください。あえて主観「紀州弁」を設定しました。
••✼••ネチコイ教会••✼••
次の日の朝━━━
目が覚めると、既に日が昇っていた。
「んん?・・・朝・・・・・・ええっ?!」
ガバッ!
「うおおおおお━━━!! 寝坊したぁ!」
時刻はもう7時半過ぎ。
2時間以上も寝過ごしてしまった!
晴蘭は、用を済ませて、顔を洗い、服を着て、食堂へ向かった。
••✼••教会食堂••✼••
がらぁ━━━━━━ん・・・・・・
「はれ?」
食堂には、だぁれも居なかった。
でも、晴蘭の席には、晴蘭の分の朝ごはんが用意されていた。
冷めてるけど・・・
晴蘭は、1人席に座り、朝ごはんを食べる。
すると・・・・・・
「「おはようございます!」」
「はえっ?! あ、え、ああ、ビックリした! お、おはよう」
「「にっ♪」」
声のする方を見ると、いつの間にか後ろに2人の天使達が立っていた。
「あはは・・・神官さんは?」
「もう、朝のお勤めに出てます」
「あ、そう・・・・・・」
「「・・・・・・」」
「もう、2人とも朝は食べたん?」
「「はい 頂きました」」
「そう・・・・・・」
食べ辛い・・・・・・
結局、全部食べたけどね!
さて、昨日神官さんから言われてた、俺の名は手伝いの天使達ってのが、この2人かえ。
確か~~~
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名前 リヨン
性別 女
年齢 15
種族 女性魔法使い
職業 見習い神官女子
••✼••┈┈┈┈┈┈┈••✼••
レベル 5
体力 102
魔力 8
腕力 2
攻撃力 3
防御力 2
知力 5
経験値 583
••✼••┈┈┈┈┈┈┈••✼••
属性魔法
【火魔法】【風魔法】
••✼••┈┈┈┈┈┈┈••✼••
習得魔法
【初級回復魔法プチ・ヒール】【中級回復魔法ヒール】
••✼••┈┈┈┈┈┈┈••✼••
習得スキル
【初級回復魔法薬ロー・ポーション精製】【中級回復魔法薬ポーション精製】
••✼••┈┈┈┈┈┈┈••✼••
称号
【治癒の天使】
••✼••┈┈┈┈┈┈┈••✼••
資格
【回復師】
••✼••┈┈┈┈┈┈┈••✼••
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名前 ナタリー
性別 女
年齢 17
種族 女性魔法使い
職業 見習い神官女子
••✼••┈┈┈┈┈┈┈••✼••
レベル 6
体力 104
魔力 9
腕力 3
攻撃力 3
防御力 2
知力 6
経験値 588
••✼••┈┈┈┈┈┈┈••✼••
属性魔法
【火魔法】【風魔法】【水魔法】
••✼••┈┈┈┈┈┈┈••✼••
習得魔法
【初級回復魔法プチ・ヒール】【中級回復魔法ヒール】
••✼••┈┈┈┈┈┈┈••✼••
習得スキル
【初級回復魔法薬ロー・ポーション精製】【中級回復魔法薬ポーション精製】
••✼••┈┈┈┈┈┈┈••✼••
称号
【治癒の天使】
••✼••┈┈┈┈┈┈┈••✼••
資格
【回復師】
••✼••┈┈┈┈┈┈┈••✼••
●=========●
『ほほお この世界の魔法使いとしては、まあ並のステータスやな
落ちこぼれを押し付けられたか?』
実際、そうだった。
他の天使達は、魔力20を超えていたし、知力も10を超えていた。
この世界でなら、エリート・クラスだ。
そんな天使なら、回復師として使いたいだろうし、神官さんも手放さないだろう。
なので、この2人の天使達は、晴蘭に付ける事によって、より魔法使いとして育つ事を願っての考えだろう。
「リヨンとナタリーね! よろしく!」
「「よろしくお願いします!」」
「あはは・・・なんか、堅苦しいな
もっとフランクに接してくれていいよ?」
「「そういう訳には、まいりません!
セーラ様は、聖女様ですから!」」
「んなんっ?! その、聖女ってやめてよ
妙にハモってるし・・・(汗)」
「「そういう訳には、まいりません!
セーラ様は、聖女様ですから!」」
「!!・・・こりゃあ、神官さんに変な教育されてるなぁ(汗)」
やりにく! めっさ、やりにく!!
なんで他の天使達は、俺に対してここまで仰々しいんやろか?
みんな、聖女っ聖女って呼ぶから、俺のステータスにも、【聖女】って称号付いてしもたやないかえ!!
資格には、「魔法聖女先生」やぞおぇい!!
晴蘭のステータス
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・⋯━☞STATUS☜━⋯・
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名前 セーラ
性別 女
年齢 13
種族 魔女っ娘
職業 転生幼女
・⋯━━☆★☆━━⋯・
LV 21
HP 130
MP 1220
STR 4
ATK 5
DEF 4
INT 51
MAT 59
SPD 7
EXP 5523
・⋯━━☆★☆━━⋯・
魔法特性
【全属性攻撃魔法】
【全属性防御魔法】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
習得魔法
【創造魔法】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
習得スキル
【魔力制御】【魔力操作】【鑑定】【魔力量計測】【索敵】【魔導インターネット】【魔法薬精製】【1馬力】【女装役剤精製】【男装役剤精製】【空間拡張キューブ型収納魔法】【空間拡張魔法】【異空間収納魔法】【シールド】【クリーン】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
必殺技
【ショットガン】【かんしゃく玉】【マシンガン】【爆発魔法】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
称号
【紀州百合っ娘予備軍】【破壊幼女】【金髪碧眼真性百合っ娘虹音大好っ娘】【黒目黒髪毒舌小悪魔幼女】【チビッ娘ギャング】【聖女】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
資格
【アメジスト級冒険者】【魔法聖女先生】
☆★✯*☪*✰★✰*☪*✯★☆
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「とにかく、あんまり堅苦しいのはやめて!」
「「そういう訳には、まいりません!
セーラ様は・・・」」
「ああー! もう分かった!
傷の付いたCDみたいに同じこと繰り返してからにもお!」
「「!!・・・・・・(汗)」」
「言うとっけど、俺の方が年下なんやから、そんなに畏まらんでええから!
せめて、俺と居る時くらいは、ふつーにして!」
「「・・・・・・?」」
顔を見合わす2人。
「・・・・・・ん?」
「「そういう訳には、まいりません!
セーラ様は、聖女様ですから!」」
「あ゛あ゛~~~もお~~~!!」
ダメだこりゃ!
何ゆっても無駄やわ!
まあ、仕方ないか。
俺と違って、この人達は本物の天使達(修道女)。
将来は「聖女」を目指して頑張ってるんだから、俺が下手に水を差す訳にはいかないか。
「わかりました! んじゃ、大変な重労働な水汲みをなんとかしましょう!」
「水汲み?「なんとか?」
「ああ~ほら! 毎朝の水汲みって大変でしょ?」
「え?・・・まあ「そう・・・ですね?」
俺は教会の外に出られないからやらないが、他の天使達は教会から街の中までなら出られるので、先ず朝起きたら井戸からの水汲みが最初の仕事だ。
井戸には、ロープの付いたバケツで水を汲む。
せめて、「つるべ滑車」でもあれば良いのだが、それすら無い。
では、地球の水道みたいに、コックを捻れば水が蛇口から出るように、水汲み魔導ポンプを設置しよう。
魔力の無い人のためにも、手押しポンプの設置もしよう。
そして、水専用よマジック・バッグも用意しよう。
それらを使って、なんとか水汲みを楽にしてあげたい。
んじゃあ、予め作っておいた、 魔導ポンプと、手押しポンプを、井戸に設置だあー!
・・・と、思ってたら、俺は外に出ちゃいけないって?!
そんな━━━!! 意味無いじゃーん!
仕方ないので、神官さんに頼んで、この手の技術に長けた職人さんを雇って、設置してもらった。
外に出る口実だったのに・・・・・・
そして、水が200リットル入る、魔導ボトルを20本開発し進呈。
取り敢えず、水汲みの問題は解決した!
次は、便所だな。
流石に、露骨に嫌そうな気持ちが顔に出る2人の天使達。
なははっ・・・まあ、そーじょな?
嫌ですよね・・・・・・
でも、やると決めたからには、やる!!
以前作った、防護服!!
頭とお尻に葉っぱの付いた防護服!!
臭いも汚れも付かない防護服!!
2人の天使達の分も作った防護服!!
はい!予想通り笑われました!!
でも、気にしない!
汚れるよりはマシっしょ?
最初に、ホールにある10据ある個室便所。
この世界の便所は、男女関係なく個室仕様で、床板に空いた穴の上に跨り、排便排尿って感じの、いわゆる「ぼっとん便所」だ。
んで、用を足した後に尻を拭き取るには、背の低いヤシの木みたいな「カミカミの木」に成る実の甘皮を使うのだ。
「カミカミの実」と呼ばれるらしい。
本当は、「紙の木」らしいが。
紙のような繊維がたくさん取れるかららしいが、「カミの木、カミの実」とすると、「神の木、神の実」と勘違いする人が居るからだそうだ。なるほど。
カミカミの実は、玉ねぎのように、甘皮が何重にも重なり、その甘皮はまるで少しかためのティッシュのような肌触りの繊維で、日本のキッチンタオルに似ている。色は薄茶だが。
また、このカミカミの実の甘皮を細かく刻んで、脱色して紙漉きしたものが、一般の紙として流通している。
そんな紙は、なかなかの高級品だ。
さて、いよいよ便所を解体た。
部屋を形成している仕切り板を取り外し、床板も外して、汚物の入った亀壺を浄化魔法フュリュフェィケィションで完全浄化!
そして、開口部に石と砂と白野菜から作ったブロックを敷き詰め、隙間も完全に埋めて水漏れのないようにし、その開口部に水とスライムを数匹入れておく。
するとスライムが、汚物を綺麗に食べてくれるし、臭いも消してくれるのだ。
名付けて、「ぼっとんスライム便所」!!
前日に、何人もの人が利用したとしても、次の日の朝には、綺麗な水になっているという、まさに掃除屋スライム様々!!
たまに、水を補給してあげるだけでOK。
それが出来たら、また仕切り板を組み立てて個室にすれば完成!!
でも、これではしゃがんでする仕様は変わらないので、日本でいう「様式便器」を設置。
もちろん、シャワー付き!!
もー完璧!!
ただ、スライムの寿命は短く、3~4年とか。
でも、繁殖力が高いので、ほぼ手を付けずに放置していても平気だ。
もちろん、使用しない日が何日も続けば、死んでしまう可能性があるので注意。
それでも、人の汚物を食べさせるなんて・・・・・・
とは思うところだが、野生のスライムも、他の動物やモンスターの排泄物や、死骸を食べたりしているので、そこは考え方次第だな。
よし!
便所ってきたら、次はお風呂やろ!
この世界のお風呂は、王侯貴族、富豪、商家、冒険者には風呂屋があるが、一般人、つまり平民には、お風呂が無い。
井戸で濡れた布で身体を拭くか、川で身体を洗うのだ。
熱い湯に浸かるなんて事はしない。
そもそも、湯に浸かるという文化が焼い
無い。
んで、教会の空いたスペースに、大衆浴場を造ってはどうか?と神官さんに提案した。
もちろん、天使達の安全も考えて、壁で仕切るが。
「ううむ・・・お風呂? ですか」
「はい! やっぱり、清潔にしないと、病気にもなりやすいですし、感染症を防ぐ意味でも必要かなと?」
「ふむ・・・ま、いいでしょう
この教会は私の自由にしても良いとなってますので、承諾・・・
という形で考えてみましよう!」
「はい!」
こうして晴蘭の、近代的快適空間構想の実現化に一歩前進・・・か?
やっと、教会内の近代的快適空間構想の実現?!
これも、この国だけでなく、この世界にとって、絶対に良い事だと信じる晴蘭。
果たして、上手くできるのか?