第31話 「空飛ぶ箒」
空飛ぶ箒の魔法スキルを覚えた晴蘭達!
空を飛べる事で、攻撃範囲も手段も増えたが、まるで怪獣のようなモンスターと戦うパーティーを見付けるが・・・・・・
文章力が無いので、もしかしたら読み辛い部分もあるかも知れません。また「紀州弁」を意識して書いたので見苦しい所もあるとは思いますがご了承ください。あえて主観「紀州弁」を設定しました。
••✼••ネチコイ・プライベート・ルーム••✼••
「ねえ、もっと楽に速く移動できる魔導具作れへん?」
「「「楽に速く移動できる魔導具?」」」
晴蘭は、ずっと考えていた。
移動魔法スキル「1馬力」だけでは、ある条件下では使えない魔法スキルだと感じていた。
では、どんな移動魔法スキルを考えているのか?
それは、空を飛ぶ魔法スキルだ。
「魔法使いと言えば、空飛ぶ箒やろ!」
「「「おおおお~~~!!」」」
そうなのだ!
魔女、魔法使いと言えば、空飛ぶ箒でしょう!
晴蘭は、虹音を中心に、空飛ぶ箒の開発に入った。
なぜ、虹音中心なのか?
虹音には、魔導具作りで細かく複雑な機能効果を、まるでPCのプログラムのように構築し作り上げてしまうのだ。
そしてその秘密が、「フローチャート」だと言う。
虹音の使うフローチャート?なんたるものでは、様々な起こりうる条件に対応した作業を行えるよう設定された、プログラムの設計図のようなものらしい。
まったく解らないけど。
虹音が言うには、フローチャートを紙などに書いて、魔導具開発儀式魔法のときに、精霊に見せる事で、口頭で説明するよりも、ほぼ完璧な魔導具が作れると言う。
そこで、「空飛ぶ箒」を作って欲しいと虹音に頼んだら、本当に作ってしまったのだ。
しかも、晴蘭達4人分も!
「ほおおお~~~! 乗っていい?」
「おおおー! 乗ろう!乗ろう!」
「私も乗りたい!」
「はいはい! 落ち着いて! ほな、人目の付かへん所へ行こ!」
「「「はぁ━━━い!」」」
晴蘭達は、人目の付かない場所を、冒険者ギルドで作成された、「子供の落書きみたいな地図」から探した。
「枯れ谷」と呼ばれる地域には、何も生息しないと思い、1馬力でそこへ向かった。
モンスターも動物も、冒険者さえも誰も来ないだろうと勝手に思い込んでいた。
••✼••枯れ谷••✼••
1時間後・・・・・・
「うわぁ~~~あっちいね?」
「ホンマやな・・・日陰ひとつ無い」
「こんな所ですんのぉ?」
「暑いから、熱耐性の指輪でも作る?」
軽く言う虹音。
「「「おおお~~~」」」
「じゃあセーラちゃん! 魔晶石4つ頂戴!」
「え? ああ、はいはい」
晴蘭は、マジック・バッグから、魔晶石の丸玉4mmを4つ出して虹音に渡した。
「んじゃ、ちょっと待っててな~?」
「「「はぁ~~~い!」」」
虹音は、マジック・バッグから、白野菜を取り出し、ちょちょいのちょい!と、熱耐性の指輪4つを作ってしまった!
所要時間5分。
「もーできたん?!」
「はやっ!!」
「さっすがは、虹音さんですね?」
「ふふ~ん! そう?」
晴蘭達は、早速「熱耐性の指輪」を着けた。
すると、一気に涼しくなった気がした。
たぶん、虹音の作った熱耐性の指輪とは、耐性そのものを上げるのではなく、身体の周囲に快適な温度の空気の幕を張るのだと思う。
「ほな、これでだいじょぶやね!」
「「「はぁーい!」」」
「では、空を飛ぶ練習をしますか!」
「「「はぁ━━━い!」」」
こうして晴蘭達は、箒に乗って、空を飛ぶ練習をした。
箒に跨ると足が地面から少し浮き上がり、まるで強力なゴムで吊るされたかのように、ボヨンボヨン揺れた。
もう、それだけでも楽しかった!
上昇、下降、前後左右の移動は、心の中で念じながら身体を少し動きたい方向へチョイと力を入れるだけで動くようだ。
上昇したいと念じながらながら、チョイと背筋を伸ばすと上昇し、下降したいと念じならが、チョイと身体を背筋を曲げると下降した。
そんな要領で、前進は前え進むと念じながらながら前かがみに倒す。
後退は後ろを後退すると念じながら身体を後ろへ倒す。
停止、ブレーキ、減速は、念じながら身体全体に力をチョイと入れるだけでできた!
後は、似た要領で、左旋回、右旋回など、思い通りの動きができた!
ただ念じるだけとか、身体をチョイと動かすだけでは、動かないようだ。
念じると身体を動かすのと、同時でないと動かないという、安全対策だろうか?
確かに、あれこれと念じるだけでヒョイヒョイ動いていたら、危なくて堪ったのもんじゃない。
でも、強く念じると、停止はできるようだ。
そして、進行方向に障害物があれば、磁石が反発するかのように自動的に避けるか、停止した。
空中で仲間同士接近し過ぎると、また磁石のように見えない力で反発するようだ。
でも、意図して近付こうとすると、身体が接触するまで近付けた。
面白かったのは、手を離しても落ちないし、真っ逆さまになっても、髪すら逆立つことはなかった。
急降下してみたが、地面からスレスレで、急停止した!
それに、物を持ちながらも飛べる。
しかも、飛行中に手に持つ物を放しても、すぐ傍に並走飛行するかのように、手放した物は落ちたりしなかった。
これなら、例えば飛行中にスマホを手放しても、スマホは宙に浮くので落ちたりしないな。とても便利だ!
でも、どーゆー原理???
なんとも不思議だったが、すぐに慣れたし、どんなに高く飛んでも、まったく怖くなかった。
最高飛行速度は、120kmだそうだ。
低い高度だと、とても速く感じるが、高い高度だと、あまりスピード感は感じなかった。
時速120kmということは、この世界の乗り物の中では、1番速い乗り物という事になる。
「あはは! ああ~楽しい!!」
「これは、夢中になるな!」
「楽しいねぇ~~~♪」
「気に入ってもらえた?」
「「「はぁ━━━い!」」」
こうして、晴蘭達のステータスの「習得スキル」に、「空飛ぶ箒」が追加された。
晴蘭のステータス
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・⋯━☞STATUS☜━⋯・
☆★✯*☪*✰★✰*☪*✯★☆
名前 セーラ
性別 女
年齢 13
種族 女性魔法使い
職業 転生幼女
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LV 35
HP 126
MP 602
STR 3
ATK 4
DEF 3
INT 46
MAT 59
SPD 6
EXP 17522
・⋯━━☆★☆━━⋯・
魔法特性
【全属性攻撃魔法】
【全属性防御魔法】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
習得魔法
【創造魔法】【鑑定】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
習得スキル
【魔力制御】【魔力操作】【鑑定】【魔力量計測】【索敵】【魔導インターネット】【魔法薬精製】【茨縛り】【御用だ!】【1馬力】【錬金術】【女装役剤精製】【男装役剤精製】【空間拡張キューブ型収納魔法】【空間拡張魔法】【異空間収納魔法】【双眼鏡】【空飛ぶ箒】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
必殺技
【ショットガン】【かんしゃく玉】【マシンガン】【爆発魔法】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
称号
【紀州百合っ娘予備軍】
【破壊幼女】
【金髪碧眼真性百合っ娘虹音大好きっ娘】
【黒目黒髪毒舌小悪魔幼女】
【チビッ娘ギャング】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
資格
【アメジスト級冒険者】
☆★✯*☪*✰★✰*☪*✯★☆
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海音のステータス
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・⋯━☞STATUS☜━⋯・
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名前 ミント
性別 女
年齢 13
種族 女性魔法使い
職業 魔法少女見習い
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LV 35
HP 328
MP 355
STR 5
ATK 5
DEF 5
INT 38
MAT 42
SPD 6
EXP 17495
・⋯━━☆★☆━━⋯・
魔法特性
【全属性攻撃魔法】
【全属性防御魔法】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
習得魔法
【創造魔法】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
習得スキル
【魔力制御】【魔力操作】【鑑定】【魔力量計測】【御用だ!】【1馬力】【錬金術】【空間拡張キューブ型収納魔法】【双眼鏡】【空間拡張魔法】【空飛ぶ箒】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
必殺技
【エア・バレット】【串刺し】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
称号
【金髪碧眼真性百合っ娘の妹】
【金髪碧眼美少女戦士】
【チビッ娘ギャング】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
資格
【アメジスト級冒険者】
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千春のステータス
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・⋯━☞STATUS☜━⋯・
✩‧₊˚ʚ♡ɞ☞♡☜ʚ✞ɞ* ੈ✩‧₊˚✩
名前 チャル
性別 女
年齢 13
種族 女性魔法使じょせいまほうつかい
職業 魔法少女まほうしょうじょ
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LV 33
HP 222
MP 142
STR 4
ATK 5
DEF 4
INT 38
MAT 40
SPD 6
EXP 16972
・⋯━━☆★☆━━⋯・
魔法特性
【全属性攻撃魔法】
【全属性防御魔法】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
習得魔法
【創造魔法】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
習得スキル
【魔力制御】【魔力操作】【鑑定】【魔力量計測】【御用だ!】【1馬力】【錬金術】【空間拡張魔法】【双眼鏡】【空飛ぶ箒】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
必殺技
【茨のムチ】【スターダスト】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
称号
【セーラちゃん大好きっ娘】
【お世話少女】
【黒髪インテリ美少女天使】
【チビッ娘ギャング】
・⋯━━☆★☆━━⋯・
資格
【アメジスト級冒険者】
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虹音のステータス
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·͜·️ꕤ︎︎·͜·☆·͜·♡ꕤ︎︎♡·͜·☆·͜·ꕤ︎︎·͜·
✧˖°⌖꙳✧すてぇたす✧꙳⌖°˖✧
·͜·️ꕤ︎︎·͜·☆·͜·♡ꕤ︎︎♡·͜·☆·͜·ꕤ︎︎·͜·
名前 ナナト
♂︎♀︎ ♀︎
年齢 16
種族 女性魔法使い
職業 楽観主義JK
+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-+
LV 40
体力 187
魔力 290
力 5
攻撃力 5
防御力 7
知力 69
法力 65
素早さ 8
EXP 23965
+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+
魔法特性
【全属性攻撃魔法】
【全属性防御魔法】
+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+
習得魔法
【創造魔法】【フュリュフェィケィション】
+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+
習得スキル
【鑑定】【魔力量計測】【魔力制御】【魔力操作】【魔導フローチャート】【索敵】【魔導インターネット】【御用だ!】【セーラちゃん感知】【1馬力】【錬金術】【魅了】【空間拡張キューブ型収納魔法】【空間拡張魔法】【双眼鏡】【望遠鏡】【認識阻害】【空飛ぶ箒】
+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+
必殺技
【風船みたいに膨らませてボーン!】【魅了で仲間割れ】【コメット】
+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+
♡称号️♡
【金髪碧眼真性百合っ娘】
【晴蘭好きっ娘】
【BL 予備軍】
+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+
資格
【原動機付自転車】【クリスタル級冒険者】
·͜·️ꕤ︎︎·͜·☆·͜·♡ꕤ︎︎♡·͜·☆·͜·ꕤ︎︎·͜·
⚫♡️♡♡️♡✿♡♡️♡♡⚫
もう完全に空を飛ぶ事がマスターできた晴蘭達は、虹音の「認識阻害」で姿を見えなくしてもらい、空を飛んでネチコイへ戻る事にした。
すると、晴蘭の索敵に何かが引っかかった!
「虹音姉ちゃん! なんか居る!!」
「「え?」」
「え、なに? どこ?」
「ほら、あそこ!」
晴蘭が地上を指さす。
「「「あっ!」」」
それは、まるでサイを何倍にも大きくしたような、肉食タイプのトリケラトプスのように見えた。
その凄は、もう怪獣そのものだった。
「デカい!」
「デカいな」
「なんなんアレ? 何匹居てんの?」
「ん~~~8匹かな?」
「どーする?」
晴蘭が虹音に聞く。
「放っとき! 見付けたからって倒してたら、それこそ私らもモンスターと同じやから」
「そーやね」
「「うん・・・」」
まったく、その通りだ。
いくらモンスターだからと言っても、まだ何もしていないのに倒していたら、それでは魔族を見つけ次第殺す勇者みたいなものだ。
勇者って、何も悪い事をしていない魔族でも、見つけ次第片っ端から殺しまくる殺人鬼だと思ってた。
この世界の魔族の中には、心優しく穏やかに暮らす魔族だって居ると聞く。
だから晴蘭は、勇者なんて嫌いだった。
とはいえ、まだこの世界で勇者が現れたなんて聞かないが。
そして、もうすぐ「ポショ村」付近という所で、先程のモンスター1体が馬車を襲っているのを見付けた!
ポショ村とは、イノセント王国へ向う冒険者や行商達が身体を癒やすために、一時休憩地となっている温泉地だ。
ネチコイの街では、貴族や冒険者や豪商以外は風呂に入れないので、一般人や行商人や旅人達が風呂に入りたい時は、ボショで温泉に入る。
普通は基本この世界では、お風呂が無いので、行水だ。
晴蘭は、野営の時のために、簡易シャワー室を作っていたので、たまには温泉もいいかもと思っていた。
なんて呑気な事を考えてる場合ではない!
「虹音姉ちゃん!!」
「うん! ここからやったら、セーラちゃんのショットガンの方がええかも?」
「わかった! やってみる!!」
「当てろよー!」
「頑張ってセーラちゃん!」
「おぅよ!」
晴蘭は、上空からモンスターを狙って狙撃!
タァ━━━ン!!
「ゴブッ!!」
ドサッ!
「おおっ?!「なんだ?」
突然倒れたモンスターを見て驚く馬車の人々。
「やった!」
「えらい! セーラちゃん!!」
「でへへへへ♡」
「「いえーい!」」
晴蘭は、馬車を襲うモンスターを、一撃で倒した!
襲われていた馬車の人々は、なぜモンスターが倒れたのか訳か分からない様子。
まあ、そりゃそうか。
認識阻害で姿を消して空から狙撃したのだから、地上では何が起きたのか理解できないだろう。
晴蘭は、後々面倒な事にならないように降下して、モンスターの亡骸をマジック・バッグに収容した。
モンスターの亡骸が、まるでパッ!と消えたかのように見えるたので、馬車の人々には、ますます、何が起きたのか理解できない様子。
そんな彼らを放ったらかしにて、晴蘭達はネチコイへ戻った。
••✼••ネチコイ冒険者ギルド••✼••
「ツノエリケラトプス?」
「ふむ 挿絵からして、トリケラトプスそっくり!!」
「ああー! 見たことある! 三本角の恐竜さん!」
「ふんふん! セーラちゃん、こーゆーの好きやったねえ?」
「うん 好き! カッコええ~♪」
今、ギルドで話題になってる討伐依頼では、「ツノエリケラトプス」という名の、見た目は「トリケラトプスの亜種」みたいで、サイの数倍もある大きさの肉食モンスターだ。
背中にギザギザが付いていて、口はトリケラトプスのようなクチバシではなく、肉食恐竜のような歯がむき出しになってて、目の上にトリケラトプスのような大きな2本の角が生えていて、鼻の上に太く短目の角が生えていて、後頭部に巨大な襟飾りが張り出している。
竜脚類のような太く長い尻尾があり、並の矢や剣や槍が通らない分厚く硬い鎧のような頑丈な皮膚を持ち、動物や他のモンスターも食べるという恐ろしい怪物だ。
おまけに、鈍そうなその巨体とは裏腹に、時速40kmで連続的に10分も以上も走り続ける事がてき、接近戦では尻尾で攻撃してくるしで、1頭現れただけても街全体が大騒ぎになる「オバール級パーティー討伐指定」された、強力なモンスターだ。
モンスターと言うより、もう怪獣だな。
もちろん、晴蘭達なら魔法攻撃で討伐できるのだが、アメジスト級冒険者の晴蘭達では、「ラピスラズリ級パーティー討伐指定」のモンスターまでしか受けられないので、今回のクエストは受けられないのだ。
だが、どう見ても、先程空から狙撃して倒したモンスターだった。
なるほど。奴の討伐依頼か。
晴蘭達なら、高威力の攻撃魔法でゴリ押しって感じだけど、普通の冒険者達は、必ず支援魔法特化の魔術師がパーティーに必ず居て、仲間に強化魔法をかけ、敵を弱体化させる魔法をかけての、長期戦となるようだ。
なので、強力なモンスター討伐には、必ず魔術師の存在は欠かせない。
また、魔術師は魔術師でも、魔晶石のブレスレットを持つ魔術師が引っ張りだこになる。
なにせ、魔晶石のブレスレットが有るのと無いのとでは、魔術師のMPの最大値に関わってくる。
小さな丸玉4mmのブレスレットでも、最大200くらいの魔力を補充できるので、ただ魔術師というだけでも、魔晶石のブレスレットを持っているか否かで、魔術師冒険者としての需要性の分かれ道と言っても過言では無い。
だが、魔晶石のブレスレットはアホげに高い!
丸玉4mm1つでも、モノによっては10万Tiaを超える。
ブレスレットとは、そんな高価な物が、40~50個着いているのだから、そりゃあ高くなる。
なので、なかなか手に入れ難いものだ。
でも、精霊から魔力を借りられない魔術師には、無くてはならない物。
魔術師なら、魔晶石ブレスレットを数多く持つ者ほど、強い魔術師として見られる傾向になる。
見ると、ツノエリケラトプス討伐クエストを受けるパーティーが居た。
パーティー最大の8人制構成。
晴蘭は、他人のステータスを見る魔法スキルを開発したばかりだが、パーティーの装備と魔法やスキルを見て、みんなに聞かせた。
剣士(前衛(オパール級))
装備︰鋼のロングソード、ライト・プレート・アーマー
大剣使い(前衛(ラピスラズリ級))
装備︰鋼の大型両手剣、ライト・プレート・アーマー
スラッシュ、回転斬り
大盾使い(タンカー(オパール級))
装備︰鋼と木の大楯、フルプレート・アーマー
鉄の防御、力溜め、かち割り
魔導アーチャー(後衛(ラピスラズリ級))
装備︰ファイヤーボウ、炎魔法の無限矢、アーチャーの服セット
炎のシャワー、溜め射り、連続射り
魔術師(後衛(ラピスラズリ級))
装備︰火土属性の魔法使いの杖、魔法使いの服、魔晶石のブレスレット
ファイヤーボール、ファイヤーアロー、アースニードル、ファイヤーウォール、アースウォール
魔術師(支援(ラピスラズリ級))
装備︰魔術師の杖、魔術師の服セット、魔晶石のブレスレット
強化魔法、弱化魔法、素早さアップ、全ステータスアップ(初級)
魔導師(回復(ラピスラズリ級))
装備︰ヒーラーの杖、僧侶の服セット、魔晶石のブレスレット
初級回復魔法、中級回復魔法、状態異常回復魔法
トレジャーハンター(斥候、荷物持ち(ラピスラズリ級))
装備︰盗賊のナイフ、魔導無限楔刀、鎖帷子、忍の服、攻撃速度のグローブ、素早さの靴、マジック・バッグ
トラップ解除、索敵、アイテム鑑定
「・・・・・・ってな感じ?」
「ほぉ~~~」
「どう思う? 海音・・・・・・」
「さあ? 俺、あんまりゲームとか詳しくないし まあ、普通なんとちゃう? ちゃんと役割分担してて それより晴蘭、もうそんなにステータス見れるようになったんか?」
「・・・・・・みたい」
「みたいって、あーた(汗)」
「すごいねぇセーラちゃん!」
「うんうん! すごいすごい! ほぼ全部やん!」
「ふふん! そんなにすごい?」
「うんうん! すごいすごい!」
「すごいねぇ~~」
「でへへへへ♡」
千春と虹音に頭を撫でられる晴蘭。
「・・・・・・(汗)」
呆れる海音。
討伐依頼されたツノエリケラトプスは、オパール級モンスターだ。
レベルでは、150~299。
でも、討伐クエストを受けるパーティーは、6人がラピスラズリ級で、2人だけがオパール級だ。
晴蘭は正直このパーティーでは、討伐は厳しいと思った。
モンスターは、人とは違い、HPが10倍以上もある。
おまけに、基本物理攻防のモンスターなので、たぶん、長期戦でなんとか倒せるとは思うけど、剣士と大剣使い頼りになると思った。
アーチャーの攻撃は、先ず通らないと思った。足止めにはなるとは思うが。
なので、ちょいと気になったので、彼らパーティーに付いて行こうと思った。
「ねえ、あの人達に付いて行ってみーへん?」
「「「ええっ?!」」」
「まぁ~たお前は、変な事考えてからに!」
呆れた海音。
「そーよセーラちゃん! 見付からんよーにせんと、怒られるよ?!」
などと言う千春。
「ガクッ そっち?」
ズッコケそうになる虹音。
今の流れだと、千春は晴蘭を止めると思ったのに、「見付けらないように」などと言うので、虹音はズッコケかけた。
でも、確かに面白そうだ。
他のパーティーが、どんな戦い方をするのか、めちゃ興味がある!
「どーするぅ? 虹音姉ちゃん!」
「ええ~~~どぉーしょっかなあ?」
「「・・・・・・(汗)」」
虹音は、ペンギンの様に手をピコピコさせて、なんだかウズウズしているようだった。
これは、絶対に行きたがっているな?
そう思った晴蘭は、海音と千春にも聞いてみた。
「海音とチャルはどう?」
「俺は、どっちでもええけど、まあ
興味はあるかな?」
「そうか! チャルは?」
「見てみたあい!!」
「そうかそうか! よしよし! んじゃ、俺らは行くけど、虹音姉ちゃんはどーする?」
「しゃーないなぁ~みんな行くんやったら、誰か保護者みたいなの必要やん?」
「「「保護者て・・・・・・」」」
「ホンマしゃーないなぁ~ほな、行こか!」
「「「いえ~~~い!!」」」
こうして晴蘭達は、ツノエリケラトプス討伐パーティーに付いて行く事にした。
もちろん、見付からないように。
狩場は、ポショ村付近。
••✼••ポショ村付近••✼••
ツノエリケラトプス討伐御一行は、ポショ村で宿屋をチェックインして、しばらく何やら話し合ってから、馬車で狩場へと向かった。
晴蘭達は、「認識阻害魔法スキル」で人に見られないようにして、空からツノエリケラトプス討伐御一行を追いかけた。
虹音の、魔導フローチャート!
今後ますます複雑でハイクオリティな魔導具が作れるようになった。
行動範囲が広がると、世界も広がる!
ワクドキな晴蘭達だった。