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女装剤  作者: 嬉々ゆう
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第18話 「冒険者登録での悲劇」

ムトンランティアでの魔法の常識では、晴蘭、海音、千春の魔法は非常識?

冒険者登録するためにはテストがある!

「テスト」のワードが大嫌いな晴蘭は困惑した。

晴蘭は、テストに合格できるのか?


文章力が無いので、もしかしたら読み辛い部分もあるかも知れません。また「紀州弁」を意識して書いたので見苦しい所もあるとは思いますがご了承ください。あえて主観「紀州弁」を設定しました。



••✼••冒険者ギルド••✼••



 今俺達は、トスターの街の冒険者ギルドに居る。



 冒険者とは、未踏の地、困難な地や、魔物や障害に立ち向かい挑む者。


 冒険者ギルドとは、冒険者の所在安否や、仕事とそしてその活動内容や制限、その他は商売などの一切を独占し管理する組織。


 仕事内容は様々で、農業や店や清掃などの仕事の手伝い、人やペットの捜索、素材の採集、モンスターや盗賊の討伐依頼などがあり、高ランク冒険者にもなると、ギルドや王侯貴族からの指名依頼などが来る場合もある。


 13歳から老若男女種族を問わず冒険者になるためのテストを受けられ、テストに合格したなら誰でも冒険者になる事ができる。

 また、報酬や依頼内容によって、貴族の地位を得た者も居るらしい。

 (よわい)60を超える現役冒険者も居るとか。


 ギルド内は活気に溢れ、様々な種族、様々な職種の冒険者達が、集まったり、別れたり、仕事を依頼したり、仕事を受けたり、相談したり、時には反発したり。

 ここは、そういう場所。



「テストとな?」


「えっ?!・・・・・・テスト?」


「「ええ・・・・・・」」



 テスト・・・嫌な響きだ。

 今、冒険者ギルドの受付嬢から、「冒険者になるためのテスト」を受ける手続きをすると言われた。

 しかも、そのテストは、人数が規定数の3人以上に揃えば毎日でも行うそうだ。

 でも1週間で規定数が集まらなかった場合は、1人でも週一で行うとか。

 そして今日まで1週間、規定数の3人集まらなかったので、たった1人でテストの行う予定だったと言う。


 規定数とは、3人以上?

 テスト? マジ? そんなんあんの?

 週一で3人以上集まらなかったら、1人でもテストを行うってか!

 まあ、いくら大きな街とはいえ、毎日毎日3人以上もの冒険者希望の人が来るとは思えないわな。



「テストって、以前はそんなもんは無かったはずじゃが?」


「はい そうですね もうここ、20年以上前からになります 冒険者に登録したばかりの若者達が命を落とすいう悲劇があまりにも多く、この様な処置を取らざるを得なくなりました」


「うむ 20年以上前か・・・では、どのようなテストなんじゃ?」


「はい 筆記テストにて、倫理と道徳そして冒険者としての基礎知識のテストと、体力テストとして、反射神経の他に、冒険者OBとの模擬戦闘を受けていただきまして、筆記テスト、体力テストのどちらにも合格と判断できて初めて、ノービス冒険者としての登録となります」


「「「はあ?」」」


「のーびす冒険者とは?」


「はい 『仮登録の冒険者』と言うことで御座います」


「「「仮登録?!」」」


「な、なるほどの・・・で、そのノービス冒険者と、普通一般の冒険者との違いとは?」


「はい ノービス冒険者は、あくまでも冒険者としての()()()ですので、普通一般のクエストを受ける事はできません。ノービス冒険者として仮登録後の1ヶ月以内に、ギルドが提示するノービス冒険者クエストを全てクリアできれば、『初心者冒険者』として、一般の冒険者扱いとされ、通常通りクエストを受けられるようになります。ですが、1ヶ月以内にノービス冒険者クエストに合格できなければ仮登録も抹消され、また初めからテストを受けていただく事になります」


「なんと?!」


「「「 !!・・・・・・ 」」」



 どうやら、冒険者になるだけでも、かなりハードルが高そうだ。



「ひとつ聞かせておくれ」


「はい お答えできることなら」


「13歳で冒険者になれる若者の割合は?」


「はい 3人中、1人居れば良い方かと」


「「「 !・・・ 」」」


「ん、そ、そうか して、そのハブれた2人とはどんな?」


「はい 特に女の子に多いかと・・・」


「「「 ?!・・・ 」」」



 受付嬢は、そう言って俺達の方を、チラッと見た。

 ・・・?! 俺達、心配されてるぅ?!



「・・・なるほどのぉ ううむ、そうじゃな 一旦、出直してくるかの」


「ちょっ!!」


「「ええっ?!」」



 良子は、晴蘭達の意見を聞く事もなく、出直すと言った。



「はい 畏まりました では、ここにテストについて詳しく書かれておりますので、ご参考までに」


「ふむ・・・ほお?」


「「「・・・・・・」」」



 良子は、受付嬢から何やら紙切れを受け取った。

 おそらく、テストについての詳しい事柄が記されていると思われる。



「では、またのお越しをお待ちしております」


「うむ・・・・」


「・・・良子さん?」


「「・・・・」」


「仕方ないの 一度出直した方が良いかも知れん」


「「「ええええ━━━?!」」」


「ちょちょちょっ! なんでーよ! なんで今テスト受けへんのよ?!」


「そーですよ! 取り敢えず受けてみましょうよ!」


「私も、そう思う!」


「バカを言うな! 登録代だけでもバカにならんのじゃぞ? シッカリと対策を練って、それ相当の準備をした方がいい」


「ええ~~~」


「「え━━━・・・・」」



 ガ━━━ン!!!!

 いきなり前途多難だずぇい!!

 俺達、魔晶石をゲットする以前に、冒険者になれるのかなあ?



••✼••良子の部屋••✼••



 俺達は、宿屋の良子さんの部屋にいた。

 良子さんは、テストを受ける前に、事前に勉強でもしろと言うつもりだろうか?

 ええー?! ベンキョーやだぁー!



「さて、どうしたものかの!」


「うっわー! ええなあ~良子さんの部屋ー!」


「ホンマ! マジええ部屋やいしょ!」


「いいなあ~一人部屋いいなあ~~~」


「今は、そんな事なんぞ、どーでもいい!!」


「「「はい~~~っっっ!!」」」

 3人「気を付け!」の直立不動!



 いきなり怒られてしまった。

 まあ、そうだよな。

 んもーこの人いちいち怖い!

 ちゃんと話を聞くとしよう。



「とにかくじゃ、今回のテストは見送る事にするぞ?」


「ちょと待ってよ! 俺、受けてみたい!」


「俺も!」


「私も受けたいかな」


「待て待て! そう慌てるな! 先ずは、現地調査じゃ!」


「「「げんちちょおさっ?!」」」


「うむ 冒険者としての基礎知識や、倫理と道徳は私が教えるとして、ノービスクエストについては、正直私にも解らん!」


「「「 !・・・ 」」」


「そこでじゃ!」



 良子は、人差し指を立てて、不敵な笑みを浮かべた。

 なんだ?! いったい何を企んでる?



「お前さん達には、自分で調査に向かってもらう!」


「「「ええ━━━?!」」」



 自分でするぅ━━━っ?!

 そんな殺生なぁ~~~!

 こんなポンコツ3人娘達に、何ができるというのかぁ━━━!!

 


「いいか、よく聞けポンコツ3人娘達!」


「「「んにゃあ?!」」」



 今、ポンコツ3人娘ってゆったあ?!

 ねえ! ゆったあ?! ねえ?!

 どわぁ~れがポンコツ3人娘じゃあ!!

 自分で心ん中でゆったけどなぁー!!

 俺の心を読んだのかぁ?!



「さっき、チラッと見たんじゃが、冒険者ギルドの隣に広場がある、その広場でテストに落ちた若者達が集まり、何やら情報交換などをしているようじゃ」


「「「えっ?!」」」


「い、いつの間に?」


「どこで、そんな事聞いたんすか?」


「もしかして、受付嬢さんがゆったん?」


「いや、受付の嬢ちゃんと話しているときに、周りにもお前達くらいのチビ達が居たじゃろう? ソイツらが、ギルド横の広場で、テストに落ちた者同士で勉強したり、戦闘訓練をするなどと話しておったのを聞いたのじゃ」


「「「へえ?」」」


「うう~~~む・・・そう言えば、広場みたいなのがあったような?」


「あ、確かに!」


「そんなん、受付嬢さんと話してる時に、そこまで見て考えたんですか?」


「ふん! それくらい出来んでか」


「「「すごぉ━━━い!!」」」



 なにこの人! めちゃくちゃ凄いんですけどお?!

 やっばり、母親とはひと味もふた味も違う。

 スパイやらせたら、天下一品ちゃいますの?!


 本当は、ギルド受付嬢から渡された紙に書かれてた。



「でな? ポンコツ3人娘達は、その広場へ行って、先ずは情報集めじゃ!」


「「「じょーほーあつめー?!」」」


「そうじゃ! そこで、お前達ポンコツ3人娘達もテスト不合格者の振りをして、どんなテストだったのか、どんな模擬戦闘だったのかを、探ってくるんじゃ!」


「ええー「「おおおお━━━!!」」


「な、なんか、面倒な事になってきたなぁ・・・」


「なにそれ、めっちゃ面白そう!」


「ふぁい?!」


「うんうん! やろやろ! なんか面白くなってきた!」


「はあ? 正気か?! もしバレだら、どんな罰があるか分からんぞ!」


「んなもん、罰なんぞある訳がないじゃろう! もしギルドの人間に見られたとしても、逆に勉強熱心な事として評価される可能性の方が高いわ」


「へ? う、ん、あーさいっでっか」



 あーなるほど。 確かにそーかもねー!

 テスト経験者に聞けば、多少なりともテスト内容の何かが解るかも知れない。

 それをしている所を見られても、テストに合格する為に頑張ってる様に見られるかもね?


 テストかぁ~ 異世界に来てもテストってか?

 なんかホンマに面倒になってきたな。

 この世界へ来たのは、魔晶石をゲットするためなんだけど、面倒になってきたから、俺の家の蔵にある魔晶石をあげるから、それでいいんじゃね?

 って、思ってしまった。


 でも、良子さんがせっかく異世界へ連れて来てくれたのだから、いろいろ体験してみたいのはあるんだけど、自分の自由にできないんだったら、地球も異世界もつまらなさは同じだな。


 って、いかんいかん!

 また、いつもの倦怠(けんたい)に考えてしまう癖が出てしまった!

 せっかくの異世界!

 やっばし楽しまにゃ!!



「よぉーし! ほな、やってみよか!」


「「おお━━━!」」


「うむ やってみー」



 こうして俺達は、ギルド横の広場へ行ってみる事にした。




••✼••ギルド横広場••✼••



 ギルド横広場に来てみたら、自分達と同い歳くらいの男子から、さっそく声をかけられた。



「やあ、君達も脱落者かい?」


『『『だつらくしゃ?!』』』


「えっと、まあ・・・」


「「ははは・・・」」



 いきなり脱落者呼ばわりかよ。

 ちと、ムッ!ときたが、ここは話を合わせておこう。

 まだテストを受けてさえもいないが、何も対策も勉強もしないで、ぶっつけ本番なんて、無謀すぎるわな。

 まあ確かに何もしなかったら、脱落する可能性の方が高いが。



「ええと、ここでは何をしているんのんですん? ですか?」


「は? あはは! 緊張してるの?」


「(///ω///)~~~!!」


「「・・・・・・?」」



 なんか知らない人に声をかけるのに緊張してしまって、紀州弁と標準語?が混ざって変な言葉遣いになってしまった!

 オマケに緊張しているのがバレてて、余計に恥ずかしい。。。くっ殺せ!



「えーとですね、私達は次回はテストに合格したいので、テストについて情報交換なんかができたらいいなと思っててね」

 海音が、堂々とした態度で男子に話す。


「そうそう! あまり落ち続けると、お金が無くなってしまうからね」

 誰とでもフランクに話せる千春。


「そっか! だよね ま、ここには脱落者がほとんどだから、気兼ねなく聞くといいよ」


「「ありがとう」」


「・・・・・・」



 海音と千春がカバーしてくれたので、なんとか意図は伝わりそうだ。

 それから、倫理と道徳と冒険者としての基礎知識について聞いた。

 まあ、ゲームなんかで良くある内容だったのと、倫理や道徳ってもの、当たり前に考えれば何も難しくはなかった。


 ただ、問題なのは冒険者OBとの模擬戦闘だな。

 相手は、冒険者をやっていた人。

 しかも、レベル200超えの元オパール級冒険者。


 冒険者には階級があって、一番下はクリスタルから始まる。


〇クリスタル

 レベル~19

〇アメジスト

 レベル20~49

〇ジェィド

 レベル50~99

〇ラピスラズリ

 レベル100~149

〇オパール

 レベル150~299

〇アクアマリン

 レベル300~449

〇サファイヤ

 レベル450~599

〇ルビー

 レベル600~799

〇エメラルド

 レベル800~999

〇ダイヤモンド

 レベル1000~


 俺達はまだ、冒険者として階級も与えてもらってもいないチビっ()だ。

 当然勝てない相手だし、一撃当てるのも絶対に無理だってのは解ってる。

 でも、別に勝つ必要などない。

 勝てないで当たり前なのだから。

 どれくらい、戦えるかを見てもらうって感覚で十分だと思う。

 なにせ、初心者冒険者として、歩いて行けると認めて貰えば良いのだという事だった。


 そう話す彼は、勝てないのは解ってるから、せめて一撃でも食らわせてやると、剣を投げつけたのが失格の原因だったのだとか。


 ぷぷっ! なかなかやるなw


 結局、武器を敵に投げるという行為が、模擬戦闘を放棄したとみなされたと言う。

 

 なるほど。参考になったわ。

 俺達に剣は向いてないって。

 こんなモミジみたいな()まこい手じゃ、剣なんか振り回せないし、ぷにぷにな手のひらで無理をしたらすぐに血豆になって、続行不能になり、はい!終わり~だ。


 とにかく、得意分野であたって砕けろだな。

 それに俺達は魔法使いだ。

 彼のように、剣で戦うわけではない。

 魔法で戦うのだから、魔法を使えば、ちゃんと発動できたなら、きっと大丈夫だ。

 今の俺達なら、魔法の杖も要らない無詠唱で魔法が発動できるから、下手に武器など持たない方が吉だろう。



「ありがとう! 参考になったわ」


「そうか なら、良かった!」



 こうして、俺達は広場を後にした。



 そして、宿屋で一泊し、次の日。

 俺達は、良子さんから、攻撃魔法の訓練を受けた。


 先ずは、各属性魔法のイメージの確立だ。


 この世界での魔法属性の概念は、「使えるか使えないか」である。

 

 一度でも使えたなら、「属性あり」と判断されるのだ。

 それはつまり、四大属性の地水火風のどの属性を理解しているか、精霊との意思疎通が出来ているかで、使えるか使えないかが分かれる。


 例えば、「火」。


 ただ、「熱い」とイメージで伝えるだけでは、精霊は術者が何を伝えたいのか理解できない。

 「熱い、明かり、燃える」などとイメージが伝たわれば、精霊は、「火、炎」だと理解できるのだ。

 精霊と意思疎通するには、言葉を交わす訳ではなく、「イメージ、念、思考」なわけで、「言葉」は、あくまでもイメージを確立し易い様にするめの補助補足である。

 従って、いくら言葉や単語をぶつけても、術者がある程度属性について理解していなければ、精霊も理解できないってわけだ。

 そのため人は誰でも、火は、熱い燃える明る、いとイメージし易いので、「火属性」は比較的イメージし易いため、使える魔法使いは多い。

 中でも難しい属性は、「空間」だろう。

 また、空間自体理解している魔法使いはこの世界に非常~~~に少ないため、「空間拡張魔法鞄(くうかんかくちょうまほうかばん)(通称マジック・バッグ)」を作れる魔法使いが希少なため、作られたマジック・バッグの数も非常~~~に少ないので、恐ろしいほど高価なものになる。

 馬車1台分の荷物が収納できるマジック・バッグでも、500万Tia以上にもなる。


 俺達は、良子さんに連れられ、森の中へやって来た。

 またその時の移動に使ったのが、「空飛ぶ絨毯(じゅうたん)」である。



「うおおおお━━━すげぇ━━━!」


「ひゃあ~~~飛んでるぅ~~~!」


「すごいすごいすごい! はやーい!」


「こら! 騒ぐな! 落ちても知らんぞ! って、絶対に落ちたりしないがな」


「「「へぇ~~~」」」



 良子の使う移動用魔導具は、3~4人乗りのものだ。

 晴蘭達はまだ小さいので、4人乗れたのだ。

 最高時速は90km!

 馬よりも少し速い低度だが、この世界では、「空飛ぶ(ほうき)」に次ぐ速さだ。


 そして、目的地に到着!



••✼••森の中••✼••


「よし! では、これからお前達ポンコツ3人娘に、回復魔法と、四大属性と呼ばれる、地水火風の攻撃魔法と防御魔法を教える!」


「「「わぁ~~~!」」」


パチパチパチパチ!



 晴蘭達は、待ってました!と言わんかりに、拍手して大喜び!

 もちろん攻撃魔法は危険な魔法であるので、この世界でしかあまり使えない魔法ではあるが、この世界で活動するためには、絶対に必要な魔法である。



「先ずは、回復魔法から教える」


「「「おおおお~~~!」」」


パチパチパチパチ!


「今までにも話してきたが、魔法は『イメージ』が大切じゃ! イメージがシッカリできなければ、魔法は失敗に終わる なので、回復とはどのような事なのか?を、シッカリと考え理解するんじゃぞ!」


「「「はい!」」」



 「回復」とは、悪い状態から良い状態、または元の状態になる事を意味する。

 だが、それだけでは、回復させる事は難しい。

 怪我などは、「壊れた組織や部位を元に戻す」とイメージするだけで大体は治るので、既存の合言葉(じゅもん)(ヒール)で比較的簡単に治せるのだが、病気などの「状態異常」は、なかなかイメージし難いもので、この世界には治せる魔法使いが非常~~~に少ないのだ。


 例えば、「風邪」を治したい場合、ただ風を治したいとイメージするだけでは治らない。

 「風邪」とは、鼻や喉に病原菌(ウイルス)がくっつき(感染)炎症を起こして、嘔吐、下痢、腹痛などの症状を発生させる。

 なので風邪を治すためには、人は、咳やクシャミなどを生理的に発し、ウイルスを体外に出し、熱を発してウイルスを死滅させて治すのだが、もし体力が落ちていたりすると、症状が長引いたり、時には命を落とすこともあるのだ。


 そこで、魔法で風邪を治すには、「病原菌」を消して、「炎症」を治すというイメージをしなければ治せないのだ。


 従って、この世界の人々には、病原菌(ウイルス)や炎症などの概念が無いので、風邪を治せる魔法や魔法薬は存在しないのだ。

 なので、回復魔法薬や回復魔法ヒールなどで体力を無理やり上げて、本人の自己回復力に頼るしかないのだ。

 この世界の魔法使い達は、そうやって風邪を治してきた。

 なので時には、この世界にも存在する「インフルエンザ」に似たウイルス性疾患があるのだが、効かなかった事もあったようだ。



「この様にして、どんな病気なのか?をよく観察して理解せんかぎり、病気は魔法で治せないから、シッカリと理解するように!」


「「「はい!」」」



 幸い晴蘭達は、地球の専門的な医学的知識は無くても、一般的な常識としてのある程度の病気の知識があるので、この世界の魔法使いに治せない病気でも治せるのだ。


 こうして晴蘭達は、回復魔法「ヒール」、状態異常回復魔法「リカバリー」、復元魔法「レストレイション」を覚えた。



 そして、攻撃魔法。


 四大属性の、地水火風の攻撃魔法として、この世界でも存在するのは、(ボール)(アロー)が一般的なものだ。


 例えば、火。

 既存の火の攻撃魔法は、ファイヤーボールと、ファイヤーアローだ。

 「火」とは何か? それは地球の科学であっても、物質なのか気体なのかは未だに解明されていないのだが、「火の玉」はともかく、なんとな~く理解できる。

 でも、掴む事もできない、硬さも重さも無い「火の矢」が、「対象に突き刺さる」、なんてイメージするのは中々イメージし難い。

 だが、難しく考える事はない。

 既成概念を取っぱらって「金属や鉱物のように硬い火」とイメージさえすれぱ良いのだ。

 魔法はイメージ。

 魔法とは、この世界の常識や、既成概念や既有概念、物理的法則を完全に無視している。


 要は「難しく考えない」である。


 簡単に考えれば良いのだ。



「解ったか?」


「「「なんとなく・・・・・・」」」


「それで良いのじゃ! 難しく考えても、中々上手くいかないもんじゃ だから、漫画やアニメの様に、簡単に考えろ!」


「「「はーい」」」


 

 こうして晴蘭達は、四大属性の地水火風の攻撃魔法、炎系「ファイヤーボール、ファイヤーアロー」、水系「ウォーターボール、ウォーターアロー」、風系「ウインドボール、ウインドアロー」、土系「アースボール、アースアロー」を覚えた。


 後、防御魔法として、火系「ファイヤーウォール」、水系「ウォーターウォール」、風系「ウインドウォール」、土系「アースウォール」を覚えた。


 これらを覚えた時にはもう、地球とムトンランティアとの行き来を3回以上も繰り返していた。

 みんな覚えたのはいいが、やはり一番理解が遅かったのは晴蘭だった。

 どうしても、既成概念や既有概念が邪魔をするのだ。



「よく出来ましたねぇ~」

 晴蘭の頭をなでる千春。


「んむ~~~」

 顔を真っ赤にして恥ずる晴蘭。


「ま、良かったやん! ちゃんと魔法も使えるようになったんやから」


「あう~~~」


「お前は辺なところで無駄に複雑に考えるからアカンのじゃよ! 素直に、『石みたいな硬い火!』って考えたらええんじゃ!」

 海音が晴蘭に言う。


「それができへんから悩んどったんやろー? どう考えても、硬い火なんかイメージできへんのやもん!」


「まあまあ、言われた通りに素直に考えよお?」

 頭をなでなでしながら晴蘭に言う千春。


「うう~~~んむむむむ」



 取り敢えずは、みんな一応は四大属性魔法へ使えるようになった!



「よし、そろそろテストを受けても良いじゃろう!」


「「「わぁ~~~!!」」」


パチパチパチパチ!


「明日はお前達3人揃えばテストは確定じゃ 今夜は宿屋でゆっくりと休むんじゃぞ?」


「「「はーい!」」」



 こうして晴蘭達は、テストを受ける事となった。



••✼••テスト日••✼••



「本日の筆記テストの合格者は・・・・」



 晴蘭達は、無事に筆記テストに合格した。

 そしていよいよ、冒険者OBとの模擬戦闘となる。

 俺達魔法職3人と、剣士志望男子2人に女子2人、拳闘家志望男子1人に女子1人の、合計9人のようだ。

 だが模擬戦闘が始まる前から、俺達に哀れみの眼差しで見る教官って、どーよ?



••✼••戦闘訓練場••✼••



「これより、模擬戦闘を行う! 剣など武器を使う者はコチラへ、魔法を遣う者は、アチラへ移動し待機するように」


「俺らは、アッチか」


「みたいやな」


「わあ~なんかドキドキするぅ!」


「大丈夫じゃ! いつもの様に、やれば良いだけの事!」


「「「はい!」」」


「魔法職の人は、剣士志望、拳闘家志望の人の後に行うので、終わるまで待つように」


「「「・・・・・・」」」



 どうやら、訓練所が空くまで、魔法職の晴蘭達は待つ事になるようだ。

 それまで、剣士志望と拳闘家志望の模擬戦闘を見ることにしよう。



 こうして、物理攻撃主体のテスト生からのテストが始まった。

 先ずは、剣士志望の男子からだ。

 相手は、元冒険者OBのデカい男性教官。

 武器は木刀。

 胸に革製のベストを着ているだけの対応となる。

 まあ、一撃も与える事など無いだろうな。



 カン! カン! カキィーン!


「くっ! だあ! やあー!」


「ほら! ほらほら! 踏み込みが甘いぞ! 剣の動きだけにとらわれるな! 相手の身体の向きもシッカリ見ろ! フェイントで隙を作れ!」


「はい! くっ! くそおー!」



 レザーアーマーを防備したテスト生の男子が挑む。

 彼はもう何度か訓練を受けているので、かなり上達しているらしい。

 そして・・・・・・



「よぉーし! やめ!」


「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・・・・」


「うん! だいぶ良くなったな! よし、合格!!」


「「「「おおお━━━!」」」」


「いやったぁ━━━!!」

 飛び跳ねて喜ぶ男子。


「ほぉ~アイツ、合格やって!」


「うん あれくらい出来たら、ゴブリンくらい倒せるんとちゃう?」


「ゴブリンって?」

 ゴブリンを知らない千春が聞く。


「ゴブリンってゆーのは、小型の人型モンスターで、イタズラしたり、農作物を食い荒らしたり、人や家畜を襲ったりする、低級のモンスターって言われてるかな」


「へぇ~~~」


「日本では、物欲食欲性欲の地獄の小鬼の『餓鬼(ガキ)』って呼ばれてるな」


「へぇ~~~なんか怖い」



 この世界では、地球では空想や神話や仏教などで知られる存在が、現実のものとして存在する。

 比較的弱いモンスターとして知られる、スライム、ゴブリン、牙ネズミなどの討伐依頼が数多くあったりするので、いずれ晴蘭達も対決することになるだろう。


 結局、物理攻撃主体のテスト生達は、6人中4人が合格した。

 やはり、不合格となったのは、2人の女の子達だった。

 もしかして女の子だからって、わざと落としてんじゃないだろーな?なんて思ったが、実際に女の子達は、落とされても仕方がないと言わざるを得ない有様だった・・・

 肩を落として去って行く女の子達の後ろ姿が、妙に目に焼き付く。


 なんだか可哀想で、できれば魔法職に誘いたかった。

 でも、これがこの世界での現実。

 

 そして、いよいよ晴蘭達の番となった。



 カタカタ・・・・カチン!


「これでよし!」


「「「・・・・・・」」」



 模擬戦闘の男性元冒険者は引っ込み、女性魔法使いの元冒険者が教官となるようだ。

 女性教官は、鉄製の人型の的に、木製の防具の形をしたカバーを取り付け、訓練所の壁の手前に設置した。

 どうやら、それを的に攻撃魔法を打ち込めという訳だなと理解した。



「はい! では、これより魔法職のテスト生のテストを始めます!」


「「「・・・・・・?」」」



 あれれ? 魔法職のテスト生は俺達だけ?


 今回の魔法職のテスト生は、晴蘭達だけだったようだ。

 まあ、そんな事はどうでもいい。

 晴蘭達は、自信があった!



「では、攻撃魔法の基本となる、『ファイヤーボール』を的に当ててもらいます!」


「「「おお~~~」」」


「外したり、届かなかったりしたら不合格 あの木のカバーに当たり、致命的な傷が付けられたら合格よ!」


「「「お━━━!」」」


「じゃあ、1番から初めてくれるかな?」


「私か~やってみよっかな!」

 1番は千春だった


「がんばれー!」


「ドンといけ!」


「いつもの様にすれば良いぞ」


「はい!」



 千春は、手の平を的に向けて構えた。



「ファイヤーボール!」


「はいっ?! 無詠唱?!」

 驚く女性教官。



 この世界では、普通一般的な炎系の詠唱ってのがある。


 短いものでも、


『熱き燃え盛る炎の精霊よ 我が今行う術に力を貸し、悪しき敵を焼き払いたまえ!』


 ・・・みたいなのがある。

 それをテンプレとして、この世界の魔法使い達は自分なりにアレンジして、自分のイメージし易い様に詠唱するのだ。


 だが千春は、そんな詠唱を端折(はしょ)って、魔法を発動させたのだ。


 バシュン! ドォーン!


「なんですかそれー?!」


「え? な、なに? 私、なんかした?」



 的の木製のカバーが真っ二つに割れて燃えてしまった!



「な、なにこれ? なにこの()??? 詠唱もしないで、こ、この威力?」

 思わず後退りしてビビる女性教官。


「詠唱って、そんなん要る?」


「普通は詠唱を唱えるもんなんですぅ!」


「普通? あそう? ふぅ・・・こんなもんかな?」

 とにかく済んだので、待ち場へ戻ろうとする千春。


「へ?・・・ちょっと?・・・」


「おい! 教官さんよ、結果はどうなんじゃ?」

 女性教官に聞く良子。


「えっ?! あ、はい! 文句なしに合格!」


「わぁ~~~い! やったぁーん!」


パチパチパチパチ!


「「いぇ~~~い!」」



 まるで、棒読みな喜び方の千春。

 合格の自信があったせいか、あまり感動が無かった。



「はあ・・・驚いた! あ、では2番の方!」


「はい」

 2番は海音だった。


「き、基本のファイヤーボールを放ってみてください」


「ん~~~と、ウインドカッターは、ダメですか?」


「ウインドカッター? それも、できるんですか?」


「ええまあ、一応」


「な、なら、やってみてください まさか、この()も?」


「はーい!」



 海音は、基本とされるファイヤーボールではなく、ウインドカッターを放つと言う。

 この世界では、攻撃魔法の基本難度として、ボール、アロー、カッター、ボムとなっている。

 そして属性の基本難度として、火、水、風、土となるようだ。

 ボールは文字通りのボールを投げつける魔力弾である。

 アローも文字通りの矢となる魔力矢である。

 カッターは、魔力による薄く硬いカッターにより、攻撃対象を切り裂く魔力刀である。

 ボムは、攻撃対象付近、またはぶつける事によって爆発させてダメージを与える魔力弾である。

 

 海音の言うウインドカッターとは、風系の攻撃魔法であり、圧縮した空気と真空とを重ね合わせた三日月形の刃をイメージした、文字通り風のカッターであり、強力な力がある魔法使いの放つものは、岩をも切り裂く威力がある。



 シュウゥウゥ・・・


 海音が手の平を水平に的へ向けて伸ばすと、手の先に薄く平たい空気の歪みが生じる。そして・・・



「ウインドカッター!」


 シュパァン! バン! パカーン!


 ガランガラン! ドスン!


「んなっ?! なに?! 鉄の人形を切り裂いた?! 有り得ない!!」


「ふぅ・・・」


「「いぇーい!!」」


「うむ 期待以上の成果じゃな」



 なんと! 海音の放ったウインドカッターは、鉄の人形の的ごと木製のカバーを真っ二つに切り裂いてしまった!

 この世界の概念では、魔法のカッターでは、鉄は切り裂けないのが常識。

 それを、やってしまった海音は、今後一目置かれる存在となるのだった。



「教官さんよ! どうなのじゃ?」


「は、え? ああ、はい! ご、合格です! はぁ・・・私、夢でも見ているのかしら?」


「へいへーい!」


「「いえ━━━い!」」


「うむ まあ、当然じゃな」


「次は俺か・・・」


「で、では、3番の方、前え!」


「はーい」



 そして、最後に晴蘭の番となった。



「あの・・・まさか、貴女もウインドカッターを放つのですか?」


「あーんーと・・・俺は別のやつを」


「へっ?! 別のやつとは?」


「へいへーい! やれやれ〜!」


「セーラちゃーん! がんばれー!」


「俺が開発した新しい魔法を使います」


「開発ぅ?! 魔法を開発だなんて、こんな小っちゃなお嬢ちゃんが!? そんな事有り得ない!!」


「小っちゃな お嬢ちゃん言うな!」


「いや、教官さんよ、本人がああ言うんじゃから、やらせてみてはどうかの?」


「!・・・・・・そうですね では、お願いいたします あはは できるものなら・・・ね」


「ほーい!・・・・・・あの~~~」


「はい? どうかしましたか?」


「あの、もっと離れた方がいいですよ?」


「え? ああ、はいはい・・・・・・?」


「では すぅ~・・・・はあっ」



 女性教官は、晴蘭の言う通りに、後ろへ離れた。


 晴蘭は、人差し指を立てた。

 そしてゆっくり息を吸い、大きく息を吐いた。

 晴蘭は、指先に意識を集中させる。

 すると指先から少し離れたところに、空気のうねりの様なものが現れ、次第に球形に変わると小さくなって球となり、次にその空気の球の周りに炎が浮かび上がらせる。


 それは、魔力で生成した水素を圧縮し、周りに魔力で生成した酸素のボールで包み込んだ球である。それを魔力によって更に強力に圧縮し、またそれを包み込むように炎で覆う、水素と酸素の二重層の圧縮カプセルを包む火球だった。



シュウゥウゥ・・・・・・


「ばん!」


 キュン!



 晴蘭の掛け声で火球は的に向かって矢を射るように飛ぶ!

 そして的に当たると大爆発!



「?!」


 ドオ━━━━━━ン!!


「きゃあー!!」


「「おおおお━━━!」」


「うぬ・・・・」


 ガラガラガラ! バラバラバラバラ・・・


「どや!」


「!!!!!・・・・な、なにこれぇ!?」



 晴蘭が放った、水素と酸素の圧縮カプセルは、対象の的に当たると破裂して弾け飛び、瞬時に解放された水素と酸素の混合気が炎によって引火し大爆発を起こしたのだった。

 そして、その爆発によって、鉄の人型の的はどこか遠くへ吹っ飛びピカリと光って消え、後ろの壁も数メートルにわたって木っ端微塵に破壊してしまったのだった。

 その爆発の爆風と衝撃で、女性教官は後ろにすっ転んでしまった。



「ははは・・・これは・・・・・・」

 目の前の惨状に流石に呆れる海音。


「あぁあぁ・・・・・・」

 困った表情で良子の顔色をチラ見する千春。


「へへへーん! どう?」

 腰に手を当て、ドヤ顔で、やったったぜ!の満面の笑みの晴蘭。



 すると、良子が晴蘭に歩み寄り・・・



「愚か者め!」


 パカッ!

 良子のゲンコツ!


「あだっ!・・・え?」


「ばーか!」


 パチン!

 海音の張り手!


「ってぇ! な、なに?!」


 ペチン!

 平手でおデコにめ!


「あて! な、なんなんよ?」


「やり過ぎじゃ馬鹿者━━━!!」


「?!・・・・・・へ?」


「ばぁ━━━か!」


「な、なにい?」


「セーラちゃん、どうすんのこの始末?」


「え? どう? え? なに? なにを?」


「あああぁぁぁ・・・・・・的はともかく、壁の修繕費は払わないとなぁ(泣)」


「え? あ、ああーね・・・てへっ」


「「「てへ、じゃなぁーい!」」」


「ごみんちゃ」



 この後、ポンコツ3人娘は皆合格したが、晴蘭は「壁の修繕費」を請求されたのだった・・・・・・



「なんでぇ~~~よぉ~~~」


「当たり前じゃ! 加減っちゅーもんを知らんのかお前はっ!!」


「ひぃいぃいぃいぃ~~~ん」


「よしよし 頑張って借金払いましょうね?」

 晴蘭の頭をなでなでする千春。


「いややぁ~~~!」


「ま、まあ、連帯責任ってことで、3人で頑張って払うか?」


「しゃーないね?」


「そうしてやってくれ」


「ぴぇえぇえぇえぇ~~~ん」



 こうして、晴蘭達ポンコツ3人娘は、ノービス冒険者となった。


 だがこの日から、晴蘭達ポンコツ3人娘は、ノービス冒険者としてのクエストの前に、良子が立て替えた、訓練所の壁の修繕費と、爆風で割れてしまった窓ガラスの修繕費と合わせた、100万Tiaを支払うために、ムトンランティアへ毎日通う事になるのだった。


 そして、晴蘭のステータスの称号に、新しく【破壊幼女(はかいようじょ)】が追加されたのだった。



晴蘭のステータス

⚫===========⚫

☆★✯*☪*✰★✰*☪*✯★☆

・⋯━☞STATUS☜━⋯・

☆★✯*☪*✰★✰*☪*✯★☆


名前 白鳥(しらとり) 晴蘭(せいら)

性別 女

年齢 13

種族 女性魔法使(じょせいまほうつか)

職業 転生幼女(てんせいようじょ)

・⋯━━☆★☆━━⋯・

LV  8

HP 108

MP 148

STR 2

ATK 3

DEF 2

INT 30

SPD 4

EXP 553

・⋯━━☆★☆━━⋯・

称号

紀州百合(きしゅうゆり)()予備軍(よびぐん)

破壊幼女(はかいようじょ)


☆★✯*☪*✰★✰*☪*✯★☆

⚫===========⚫




いろいろ、仮登録のノービス冒険者として活動!

と、思いきや、またやらかしてしまう晴蘭。

ノービス冒険者クエストをクリアする前に、先ずは借金を片付けなきゃいけなくなりました。


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