ひーくんのこと
「ひーくんとエッチしてないでしょ?」
「だ、だから何よ⁉」
陽菜の挑発に分かりやすく引っかかる佳菜。
それに対し、面白いおもちゃを見つけた子供のように陽菜はにやにやする。
「えー、ひーくんあんなにエッチなのに?私は毎日ひーくんとエッチしてたよ?」
「っ……」
「エッチしてる時のひーくんって凄く可愛いんだよ。私の事すっごく求めてくれて、気持ちよくて、いっぱい好きって言ってくれて……
「やめて!」
陽菜の言葉を、佳菜の大きな声が遮った。
「やめて……」
陽菜の発言は、二カ月も一緒にいたのに抱いてもらえなかったコンプレックスを刺激するもので、そして、陽を自分以外の人間に染められてしまった事に対する焦りと怒り、そして嫉妬だった。
陽菜はそれが面白くないようで、一気に冷めた表情になる。
「大体、陽といくらエッチなことしたって、それは昔の話で、これからは違うでしょ。ちゃんと、陽は私と付き合ってくれるもん……」
佳菜は心がぼろぼろで、泣きそうになりながら、そうあってほしいという自分の気持ちを漏らす。
「ふーん、ひーくんが私よりもあなたの事好きになると思うの?」
「そうなってくれるもん!」
「ふーん。私はひーくんの事なんでも知ってるよ。何をすれば喜んでくれるとか、何を考えてるとか、何をすれば気持ちいいとかね」
「わ、私も知ってるもん!」
「へぇ、処女なのに?」
「処女だけど!」
やけになっている佳菜に対し、陽菜の表情はどんどんと冷めていく。
「はぁ」
そして、一つため息をついたところで、その身を動かした。
「ちょっと、急に近づいてきて何…っ⁉」
「ん…」
陽菜は、佳菜の唇を奪った。
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