幼馴染負けフラグ立ちまくり
ホームルームが終わり、一限までの十分休憩。
その生徒、陽菜は「朝比奈 陽菜」と名乗った。
陽菜は俺の元へやってきて、俺を確かめるように、抱きしめる。
「すぅ……ひーくん。会いたかったよ……」
その身体や体温、匂いや声が何もかも俺の知る陽菜という女の子と一致して、俺はまた、心臓が止まりそうな気分になると同時に、陽菜をめちゃくちゃにしたい気持ちが蘇る。
しかし、そんな感動の再開も束の間、大きな声が割って入る。
「ちょっ!ちょっと何してんのよ!陽から離れて!」
佳菜はそう言って、陽菜に敵意むき出して注意する。
すると、陽菜は俺から身体を放すことなく、顔だけ佳菜の方に向け、俺に困ったように尋ねる。
「ねぇ、ひーくん、この人誰?」
その上目遣いの目が可愛すぎて心臓が跳ねるが、俺は平静を装って答える。
「一宮佳菜。俺の幼馴染だよ」
「ふーん」
陽菜は興味ないと言った感じで、俺の胸に再び顔を埋める。
「すぅ……ひーくん、洗剤変えた?」
「洗剤なんて気にしてないよ。一番安いやつ使ってるわ。って、そんなことどうでもいいわ。ちょっとこっち来い」
このままではクラスの視線が突き刺さって話ができないので、俺は陽菜の手を引き、教室から去る。
一限はサボる事になるだろうがしょうがない。
佳菜が「後で覚えとけよコンチクショウ」的な目で見てくるが、ガン無視を決め込んで俺たちは教室を去った。
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