猫みたいな女の子
佳菜と二人で登校して、教室に入ると、教室内の雰囲気が何やら騒がしい。
その原因は一瞬で分かった。
教室の一番後ろの席、机を椅子が一つ増えている。
それはつまり、転校生が来るという事だ。
にしても、二月後半のこの時期に転校生なんて珍しい。
もう数週間で年度が終わるというのに、新年度の三月からではなく、今なのだろう?
親の転勤が引っ越しの理由としてはもっとも考えやすいが、普通二月に転勤なんてあるだろうか?
「なぁなぁ、市川、転校生の子、めっちゃ可愛いらしいぜ」
ふと、クラスメイトが俺にそう話しかけてくる。
転校生、可愛い……いいですねぇ。
「何期待してんの?」
佳菜が横からジト目で睨んでくる。
「何も期待してないよ。ただ、早くクラスになじめるようにしてあげないとなぁって」
「じゃあなんで前屈みになってんのよ」
「生理現象です……」
仕方ない。男の子ですから。
その後もクラスはざわざわと落ち着きが無く、朝のホームルームを迎えた。
担任の先生はわざとらしく業務連絡を長びかせ俺たちを焦らし、結局その話題が出たのは読書の時間に差し掛かったところだ。
「まぁ、みんな分かってると思うけど、転校生を紹介します。入って」
先生の合図で、廊下で十五分は待たされていたであろう転校生が、教室のドアを開く。
その瞬間、目を疑った。
そこにいたのは、天使のような、絶世の美女……なんてことはあった。
クラス中、男女関係なく思わず声が漏れる。
長い髪は白に近い金色。背はやや低めで、肌は真っ白。
子供っぽい顔に、くりくりとした目。
身長のわりに体は丸みを帯びていて、佳菜に並ぶのではないかというほどの大きな胸に、細い腰、可愛いお尻に、ミルクのような太もも。
妖精のような見た目をしているが、カーディガンは微妙に緩く、制服のリボンはつけていない。
おまけにその金髪から覗く耳には、ピアスが付いている。
ギャルほどではないが、素行の良い生徒では無いのだろうな、というのは予想ができる。
クラス中が教室に舞い降りた天使に瞳を奪われる中、俺も同じくその子から目を離せなかった。
そして彼女と目が合い、確信した。
俺は猫みたいなその女の子を知っている。
彼女は、俺の命の恩人であり、そしてまた、俺も彼女を救っているのだから。
その少女の名前は、陽菜。ただの陽菜。
「久しぶりだね、ひーくん」
陽菜って名前、いまさっき思いついてそのまま採用したのですが、陽くんと佳菜ちゃんとすごくダブってるどころか合わせたら一緒じゃん!って事に気が付きました。
読みにくかったらごめんなさい。
さて、新キャラ登場です。このキャラはいったいどんな波乱を呼んでくれるのでしょうか?
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