昔みたいには
「アタシ、陽が好き」
突然の告白だった。
自殺しようとしていたところを邪魔された挙句、突然の告白。
あいにく、そんな暴君を受け止めれるほど、俺に余裕はない。
「だから何?」
冷たく返事する俺に、佳菜は一瞬震え、抱き着く力を強める。
やめて欲しい。俺は体中アザまみれで痛いんだ。お前も俺を痛めつけるのか?
「だ、だから……あたしと、付き合ってください……」
佳菜にとっては、一世一代の告白だったのだろう。
この告白が、俺の自殺を止めるための嘘ではないという事は分かる。
「無理。早く離れて」
俺はそう突き放す。
しかし、佳菜は俺に抱き着いて離れない。
「っ……。あたしじゃ、ダメなの?」
「ダメ」
「……なんでもしていいよ。アタシ、陽のためだったらなんでもするし、陽が望む事、なんだってするよ。その……エッチな事だって、いいよ」
何を言っているんだ、この女は。
「興味ない。俺は死ぬんだから、邪魔しないで」
「嫌っ!」
ああもう、うっとうしいな。
「お願い……お願いだから……陽……もうあたしの前からいなくならないで………お願いだから……あたしと付き合ってよ……」
この告白?お願い?よくわからんが、今の佳菜は、誰かに似ている気がした。
高校に入って、佳菜と再会した時から分かっていた。
俺たちはもう、幼馴染には戻れない。
「ごめん、俺、好きな人いるから。それに、俺は佳菜の事、なんとも思ってない」
佳菜の匂いも、声も、抱き心地も、何もかもが、俺が欲しいものとはかけ離れていた。
明日からは「後輩ティータイム」のアフターストーリーを書こうと思っているので、そっちも見てくだしゃいしゃい。
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