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自殺しようとしたら同級生に助けられた  作者: ゆめ
自殺しようとしたら、また同級生に助けられた
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ジュリエット

 夏休みが明け、すぐにテストが行われた。

 今回はちゃんと対策をしてテストに挑んだので、前回のような悲惨な結果になることは無かった。


 テスト後に行われた席替えで、夏休みに恥ずかしい号泣を見せてしまった片瀬さんとは離れてしまい、それに伴い、片瀬さんと関わる事はめっきりなくなってしまった。


 まるで、夏休みの出来事が嘘だったみたいに。


 俺と片瀬さんの関係は、隣の席でないと成立しない、本当に薄っぺらい関係だったんだなと感じた。


「さて、という訳で、文化祭の出し物はロミオとジュリエットになりましたー。先に言っておきまーす。佳菜がジュリエットをやるんなら俺はロミオをやりませーん、てか俺監督でーす」


 過ごしやすい気候にもなり、この時期に行われる学校のイベントと言えば、文化祭だ。


 七限のロングホームルームで、例の如く俺が司会となり、文化祭の出し物を決めることになった。


 最初は教室を飾って喫茶店でもやろうかという話になったのだが、どこから話が飛躍したのか、文化祭で劇をすることになった。演目はロミオとジュリエット。まぁ、ベタである。


「おっけー。これでだれがどの役をするかは決まったねー。………ジュリエット以外」


 配役は案外あっさりと決まった。ジュリエット以外。


 主役なのになぜか人気がない。何なら木役とか、村人役とかの方が人気だ。


 結局、ジュリエット役だけ決まらず、最終的に、ジュリエット役にふさわしいと思う人物を投票用紙に書き、くじで当たった人がジュリエット役をすることになった。


「じゃあ、引きまーす」


 クラス中の視線が集まる中、俺は沢山の投票用紙の中から、一枚、紙を掴み、それを広げた。


 そこに書かれていた文字は、


「片瀬さん」


 文化祭の出し物、主役のジュリエット役は、片瀬さんに決定した。


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