プール掃除
六月も中盤に差し掛かり、来週からはプール開きとなる。
うちの高校には水泳部は一応あるものの、部員たちは個人的にクラブに所属していて、大会に出場するときだけ学校代表で出場する。
なので普段は使われていないプールは、去年の夏から汚れがたくさん溜まっており、毎年水泳部と、適当な運動部が夏前に掃除をするのがお決まりだ。
しかし、今年は違った。
まず、水泳部は廃部になった。
廃部になったというより、部員が去年全員卒業し、今年の春に新入部員誰も入らなかった。
なので、プールを掃除するのは自動的に「適当な運動部」だけになるのだが……
「あっつうぅぅぅぅ」
横の佳菜が文句垂れる。
まさか、運動部でも何でもない、ただの一般生徒の俺が掃除をすることになった。
俺は素行の良い生徒ではない。先生からの指導される回数も多く、何度も先生に説教をされているうちに、先生と仲良くなっていった。
いつも通りに説教されている時、バツとしてプール掃除を任された。
先生としても、帰宅部の俺は頼みやすかったのだろう。
罰という事で俺は断るわけにもいかず、暇であろう佳菜も道ずれに放課後にデッキブラシを握っている。
プールと言っても、所詮は学校のプール。
そこまで大きくないし、汚れがこびりついているわけではないので、二人ですれば、小一時間程度で終わるだろう。
「なぁ、こういうのって普通、水で服が濡れて下着が透けたりしないの?」
しこしこと床をこすりながら、佳菜に問う。
俺が言っているのは、佳菜はさっきからたっぷりを汗をかいているというのに、制服の下に着ているはずの下着が透けていないからだ。
「あたし、ノーブラだから」
「まじ⁉」
「冗談に決まってるでしょ。キャミソール着てるから、下着は透けないよ」
「まぁ、キャミソールが透けてるだけで十分エロいけどな」
佳菜の後ろ姿を見るが、暑いからと結んでいるポニーテールがフリフリと揺れ、その白い肌はとてもまぶしい。制服のシャツは汗をかいた肌にぴっとりとくっついていて、下に着ているキャミソールがくっきりをと見えた。
それだけでも十分眼福である。
「……へんたい」
しかし、キャミソールが見えているのにその下の下着が見えないというのも、なんともむずがゆいものだ。
なので、俺は下着を見るべく、手に持っていた水が流れているホースの先端を摘まんで水圧を強くして、佳菜に向けて水を噴射した。
「きゃぁぁぁ!!!」
佳菜の悲鳴と同時に、佳菜の体は文字通り水浸し。見事にキャミソールを水没させ、その下にピンクのブラが見えた。
「やったぜ!」
「やったぜ!じゃないでしょバカ!!」
「おいコラ!バケツ投げんな!!」
「陽が最初にやったんでしょ!!!」
そんなこんなで、掃除が終わったのは三時間後だった。
時刻は七時に近いというのに、まだ太陽は高い位置にあった。
掃除を無事に終えた俺は、プールサイドから陸上部の方を見ていた。
「陸上部の女の子って、エロいよな」
「さっきまであたしの下着に興奮しまくってた男が何言ってんのよ」
「陸上部の良さがわかってねぇなぁ………」
「はいはい、もういいから。早く職員室行こ。アイスもらえるんでしょ?」
「そうだなぁ」
ビショビショになった制服は、あっという間に乾いてしまって、日焼けして火傷している佳菜の肌はリンゴのよう。
「帰り、どっか寄っていく?」
「そだね、今日は寄り道しちゃおっか」
家に着くころには、すっかり太陽は沈んでいた。
こんな青春を送りたかった……
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