おにごっこの ふしぎ
思い付き短編童話です。
連載もシリーズも企画も関係なく書くのは久しぶりな気がします。
ほのぼのをお楽しみください。
おにごっこは なんで『おにごっこ』なんだろう。
『おかあさんごっこ』は おかあさんの まねをする。
『おひめさまごっこ』は おひめさまの まねをする。
でも『おにごっこ』は おにのまねはしない。おいかけっこだ。
きになって みずのみのときに みんなにきいてみた。
「むかしから そうだよな」
「かくれんぼとかも おにだよね」
「たかおに いろおに こおりおに……。おにごっこって いっぱいあるね」
「なんでかな。かんがえたこと なかったね」
うーん とみんなでかんがえる。
「むかしは おにって ほんとうにいたんじゃね?」
「え?」
むかしは ほんとうに いた……?
「で にんげんと なかよくなって いっしょにあそんで おしえてもらった あそびだから おにごっこって いうんじゃないか?」
「うん そうかも」
おにがたくさんのこどもと あそんでるすがたがうかんだ。
なんだか こころが ぽかぽかしてきた。
「じゃあこんどは ふえおにやろう!」
「ふえおに?」
ふえなんか もってないけど。
「おにに タッチされたら そのひとも おにになるの。で ぜんいんがおにになったら おしまい」
「ふえるおに で ふえおになんだ。うん やろう!」
みんなが どんどん おにの なかまになる。
なんてすてきなあそび!
わたしは おだんごにした かみのなかに かくしてる のびはじめのツノを こっそりなでた。
読了ありがとうございます。
という事で、主人公は鬼の女の子です。
この後、少し成長した女の子が一緒に遊んでいた男の子に角を見られ、もう一緒に遊べないと思ったら「すげー! カッコいい!」とか言われてもっと仲良くなり、思春期に親から「人間にあまり関わるな」とか言われて反発したけど何で親に反発してまで一緒に居たいのかとか考えて真っ赤になったりする物語、誰か書いてくれませんか?
「お前が書けや」と言われそうですが華麗にかわしつつ、こんな思い付き短編を読んでくださった事に心より御礼申し上げます。