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聖女の守護者(お兄ちゃん)  作者: 山石 土成
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第7話 3年目のドワーフ。

注意、残酷な描写が有ります。

ご注意下さい。




ワタクシの名はヴザッキィこの草原を統べるもの

なんザマス。

ワタクシのこのビューティホーでワンダホーでユニバー

スな縄張りに入ったからには、生きて出られるとは考え

ないで貰いたいザマス。

フンッ!!言ってるそばからガキが一匹迷い込んできた

ザマス。

ワタクシのこのビューティホーでエェェクセレント&

ドレッシィィィな角で逝くザマス。

まずは隠れるザマス。

タイミングを合わせるザマス。

今ザマス。


「獲ったザマスゥゥゥ!!」



「ザマス、ザマスは吸血鬼だボケぇ!!」

俺は∞軌道からのアッパーカットをフルスイングでぶち

咬ましてやった。

魔力を乗せて硬化した拳が、ヤツの顎を的確に捉える。

もともと、脆い顎にこの打撃は耐えきれるものでは無く

骨が潰れる鈍い音と共に、衝撃は確実に脳天を捉えて

いた。


「お父さ〜ん、晩御飯確保したよ〜」

俺は大声で血抜き、解体要員を召還した。

召還されたパパンは、扉を明け俺と角ウサギを見て固ま

ってしまった。


角ウサギ、コイツ一丁前に『クレックラパン』なんて

名前を持ってやがる。


とりあえず、固まってしまったパパンを再起動させるか

「お父さん、解体の仕方見学しても良い?」

3歳児らしく、上目遣いで可愛くおねだりを忘れない。

「・・・ん、そうだなマクート怪我はないか?何処か

痛い所はないか?」

パパンは質実剛健を人間にしたらコイツになりました的

な男だ。

焦げ茶色の短いくせ毛に口回りにも同色の髭を生やして

いる、2M近い身長で何もしなくても威圧感はマックス

である。

そのせいで未だにマーシャは懐かず、抱き上げると確実

に泣かれる。

その度に家の隅で落ち込んで居るので、フォローが面倒

臭い、見た目は『色ちがいのブロディ』のクセに。


「どうしたの?マクート大きな声を出して?」

次に家から妹を抱いたママンが出てきた。

ママンも俺が仕留めた角ウサギを見て目を見開いていた

が、すぐに再起動する。

「あらあら、マクート貴方が仕留めたの?凄いわねぇ

ねぇ?マーシャお兄ちゃん凄いねぇ?」

流石ママン、俺の持ち上げ方を良くご存知だ♪

水色の透き通る様な瞳に艶やかで長い金の髪を動きやす

い様に結い上げ、飾り気の無い革ひもで留めていても

その美しさは全く損なわれる事はない。

『綺麗で優しいお母さん』を絵に描いたらこの人になる

笑うと目尻に笑い皺が出来る所が最高にチャーミングな

ママンだ。


そんなチャーミングなママンの胸に抱かれて居る我が妹

マーシャは、獲物の大きさにビックリしたのか直ぐに

視線を反らし、ママンの首に抱き付いた。

それでも俺が近づくと俺を見て、嬉しそうに笑っている

『天使を描いて下さい』はい出来ました。

それが我が妹のマーシャだ。

明るいライトブラウンのクセの無い、真っ直ぐ艶々の髪

そしてエメラルドグリーンの瞳は俺を写している。


俺はマーシャと同じライトブラウンの髪だが、少々クセ

の有る髪だ、瞳は同じエメラルドグリーンで双子らしく

顔の造りは全く一緒だ。


この家の家族になって3年の月日が流れた、未だに家の

外には中々出られないが、家の周りなら外で遊んでも良

い許しがつい最近出た。

まぁ、家の周りにもこんなバケモノ見たいなウサギが

居たら怖くて外には出せないだろうが、此処は地球では

無い違う世界だ、こんなバケモノ見たいなヤツは他にも

沢山居る危険な世界だ、この程度の事は恐らく普通の事

なのだろう。



心配性のパパンが俺の体をあちこち触って異常が無い事

を確認すると、角ウサギを左手で軽々と持ち上げて家の

裏に在る解体場へ向かう。

解体場所は家の裏手に在る湖の畔で行う、解体するには

どうしても水が大量に要るためだ。

獲物の両足を大きく開いて、吊るし棒に括り付け吊るし

上げ、ウサギの角を持ち躊躇い無く首を切り落とす。

解体は時間との勝負でもある、ここで獲物が肉にもゴミ

にもなる。


まず、肛門付近に切れ込みを入れ、性器と内臓を傷付け

無いように素早く、慎重に切れ込みを入れて行く一気に

裂かれた腹から内臓が出て来る。

出て来た内臓を傷付け無いように受け手の盥にゆっくり

落とし、内臓が抜け空洞に成った腹から水を何度も掛け

血の気を落とし、最後に皮を矧ぐ。

此処まで来るとウサギはもう肉の塊でしかない。

パパンは肉塊を吊るし棒に括り付けたまま、湖に浸し

残った血の気を落とす。その間に盥に入れた内臓を水で

洗いながら、切り分けて行く。

此処まであっという間の出来事で凄い職人技を見せて

貰った。

パパンスゲェ・・・出来る漢の横顔である。



しかし、パパンは顔をしかめながらナイフを見つめて

「このナイフも寿命かも知れないな」

と、呟いた。

確かにかなり使い混まれた道具特有の雰囲気のあるナイ

フである。

「アイツに相談してみるか?」

「お父さん、アイツって誰?」

パパンの独り言を拾って聞き返す俺にパパンは笑って

「隣に住むドワーフだよ」

と、物凄く爽やかな笑顔で俺に告げた。





『見た目はブロディのクセに』











解体シーンは以前見た動画を確かこうやっていたよな?

程度の記憶を文字にしたものです。

詳しい方から見たらなんじゃこりぁぁ!!

でしょうが、素人の描写ですのでご容赦願います。

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