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聖女の守護者(お兄ちゃん)  作者: 山石 土成
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第18話 留まらない あぁアァ




フル〇ンのゴブリン、略してフルリンとの死闘を征し

ママンの全力ベアハッグにより、止めを刺された俺は

気が付けば、家のベッドで寝かされていた。


(気がついたか?マクート)

(あぁ、ターブランあれから何れくらいの時が流れた?)

(それほどの時は流れとらんよ、今は日後の終わり頃か)

どうやら、普通のお昼寝と変わらない位か?

この3歳児の身体は本当に体力が無い。

お昼寝しないと突然意識がブラックアウトする。

(そんな身体で善くも乗り越えられたものだ。)

(ハハハ!森の賢者を倒したのに、ゴブリンに後れをを

取ることもあるまいて)

(いやいや、コレは相性の問題だなデッチは知能が有る

から、俺を見て油断していた、だから足元を掬われただ

けだ、アイツは本能で俺に向かって来た、ソコに油断は無かったからな)

そう、全力の殺意を俺にぶつけていたのだ。

そんなモノを浴びれば普通のお子様ならば、身体がすく

み、逃げる事すら出来ずに終わっていただろう。

(相性かそんな物も有るのだな、私には判らんモノだな)

(そりゃ四聖序列四位は、俺達の頂点に位置する存在には

圧倒出来る力が有るからな)

(・・・私が怖いか?マクート)

怖い?あん?この亀ちゃん何を言っとるのだ?

(俺がターブランを怖れる?何で?友達を怖れるんだ?)

ターブランは粒羅な目で俺を真っ直ぐ見つめる。

(人は解らないモノが1番怖いんだ、だけどターブランと

俺はこうして話せるだろう?解り合おうとしてるし、出

来ているだろう?怖がる必要在るか?)

(そうか、マクートはそう言うか)

ターブランは満足そうに微笑み、俺の隣で眠るマーシャ

の枕元へヨチヨチと歩いて行った。


マーシャは俺の左隣で未だにお昼寝中だ。

俺はこのマーシャを守ると、赤ん坊のあの日に決めた。

そう俺は心に決めたのだ、それはマーシャを守る為なら

俺は何でもする、その結果で俺が死んでもそれを受け入

れる覚悟を済ませている。


武道場には必ず 心 技 体 と、書かれた額がある。

実はコレが「武道の極意」と言ったらどうだろう?

「何だ、そんな事はしっている、大したこと無いな」

と、思わないだろうか?

実際、俺も最初はそう思った、しかし『理解』すると

とんでも無いほど重い意味を持ち始める。


心が最初に有るのは、自分がどうなろうとも倒すべき物

は倒し、守るべきモノは守る。

その結果を素直に受け入れる覚悟をしなさい。

と、言う教えである。

覚悟だけなら、赤ん坊の俺でも出来る、そうしようと決

めた時に俺は死を受け入れた。

そしてそれは始まりに過ぎない。

だから、心が最初に来るのだ。

技は心を決めて、取り組めば終わり無く磨き続けられて

行くものだ、始まりは在れど終わり無し。

まさにそれである、最初の人が技を覚え、磨き、それを次代に伝えまた磨かれる。

技に変化はない、使うものが変わるだけだ。

そして、最後の体。

体は変化していくモノである、俺の様に成長してコレか

ら最高値を高めるのだ、今が最高値とか無いよね?

無いよね?大事なことだから二回聞くよ?

成熟された肉体は後に老いて、衰えて行くその宿命には

誰も抗えない、ならば衰えた肉体を受け入れて技を磨く

しかない、技は変わらず、体は変わる。


体が出来てないから技を知りません、だからマーシャを

守れませんでした。

それでは私の生きる意味が無くなる。

そんな無意味な人生はゴメンである。


今日のようにある日突然、此方の事情を無視して危機は

訪れるのだ、ならば備えよう。

また、何時か訪れる危機に。


そして、その武道の極意を理解した3歳児はこの世界には

まだ、いない!!

つまり、俺は3歳児限定で世界最強なのだ!!

いいね!「世界最強」男の永遠の憧れを俺は既に手に

入れてしまったのだ。

フッワッハハハハ!!!


ーーーー調子に乗りました。


そんなアホな妄想全開で遊んでいたら、俺の右隣で気配

がする。

ママンも一緒にお昼寝してたみたいだ、考えてみたら

これ程近くでママンの顔を見るのは久しぶりである。

俺の担当はパパンだからねぇ〜、マーシャは相変わらず

パパンには懐いていない、無駄に身体がデカイからね。

さて、ママンの美しい寝顔を眺めていたら、目尻に涙の

跡が残っていた。

悪いことはしてないよ?なのだが、心配は掛けたのだ

後でゴメンナサイしよう。

そんな事を考えて、涙の跡をそっと指で拭っていたら

ママンが起きてしまった。

超至近距離で見つめ合う視線のレーザービームで俺の顔

は真っ赤に被弾、左舷弾幕薄いよ!何してるの!

等と無意味な現実逃避で固まっていると、ママンが俺の

髪を撫で始める。

「起きたの?マクート」

「うん、お母さん泣いてたの?」

「ええ、貴方が死んでしまったと思って」

いえ、止めはあなたですよ?は、飲み込む。男だから

「お母さん、貴方が死んでしまったら、生きている意味

が無くなるわ」

「うん、心配かけてごめんね」

ママンも覚悟はしているのだ。俺だけでは無いのだよ。

不意にママンが微笑む。

「貴方が赤ん坊の頃も私が泣いていたら、今みたいに

指で拭ってくれたの、覚えてる?」

えぇ、覚えてますよ!衝撃のカミングアウトでインパク

ト大であります。

「そうなの?覚えてないや」

とりあえず、すっとぼける。

「赤ん坊なのに言葉が解るみたいにね?私に元気出して

泣かないで、って小さな手を一生懸命伸ばしていたの」

ようけ覚えてますわママン。

「貴方は本当に生まれた時から優しい子ね」

そう言って微笑みながら、俺の髪を撫でるママンは

「さぁ、晩御飯の準備をしなくちゃ!」

超スーパーウルトラダイナマイトな爆弾を素敵な笑顔で

炸裂させた。

待てぇぇい、アイや待たれぇぇぇい。

「お母さん?無理しないで?今日ね大きなお魚が捕れた

からそれをボク準備するから、いつもの様にマーシャと

待っていて!!」

「駄目よ、今日は貴方はもう休みなさい、魚は私が取り

に行くから今日は寝ている事!解った?」

「ぇ、でも」

「解った?」

「はぃ」

すまねぇ、パパン、ごめんねマーシャ、俺の無力を恨ん

でくれて結構よ?逝く時は一緒に逝こうな?

俺には留められねぇ。


こうしてこの日、止めの晩餐が開かれた。

































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