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聖女の守護者(お兄ちゃん)  作者: 山石 土成
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第1話 現状を把握せよ。

やってみたかった事をやってみた、後悔はしている。

第一話 現状を確認せよ。



「あうぶっあぁぁぁ!!」

(なんじゃこりぁぁ!!)

俺は今、自分の手のひらを見つめて叫んでしまった。

これ、赤ん坊の手ですよね?(にぎにぎ)

えっと、生後何ヵ月?なんでしょうか?

小さいよねぇ、可愛いよねぇ、ニマニマしちゃうよね

あっ、知らない天井ですね、(ノルマ終了。)


まず、意識を取り戻す前の直近の記憶を思い出して

みようか・・・・・・あぁ、死んでますわコレ・・・

10tトラックが目の前に有るもん、サッカーボールを

持っていれば生き残れたかもしれないけれど、俺が手に

してるのは、同じ10tトラックのハンドルだもん。

無理だわ〜コレは無理だわ〜。直線道路で突然相手が

対向車線にはみ出してきたら、そら死ぬわ。


コレは所謂、『生まれ変わり?』ですかね?だよね?

小さくなった両手の指先をにぎにぎする。

(親不幸な事しちゃったな。)

前世の自分は特に不幸だった事もなく、両親に恵まれ

嫁に行った姉が1人の普通の4人家族だった。

(姉ちゃん出戻ったけどね。)

まぁ、姉ちゃんが両親に孫を抱かせたから俺は其ほど

期待されてなかったし、車にバイク、後サバゲーと金の

掛かる趣味に没頭出来たもんな。

まぁ、保険金が降りるだろうからお金は残せたかな?

貯金もそこそこ有ったし、双子の姪っ子の学業資金に

成ればいいかな?母ちゃんはそこら辺、確りしてるから

心配してないけどね。

(ごめんね母ちゃん。)

謝罪の言葉が頭に浮かぶと自然と涙が落ちてきた。

「あんたの好きな様にしなさい」

進学や就職に悩んでいると、優しい笑顔でこう言って

くれた母ちゃん。

(もう、会えないのかな?いつか忘れちゃうのかな?)

(やだな、いつか成長したら会いに行きたいな。)

目が熱くなり、また涙が頬を伝う。

声に出さずに泣いているとなにやら直ぐとなりに動く

気配がするので視線を向けると、其処には俺と同い年?

な、赤ん坊と視線がぶつかる。

やぁ、小さいよねぇ、可愛いよねぇ、ニマニマしちゃう

よねぇって、あれ?この子どうみても日本人じゃありま

せんよね?

瞳がエメラルドグリーンな日本人は俺の記憶にございま

せんですのよ?

「あうぶっあぁぁぁ!!」

(なんじゃこりぁぁ!!)


こうして、俺の現世が絶叫と共に始まってしまった。


生温い目で見て下さい。

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