プロローグ
右京くんのやり直し
プロローグ
いきなりだが、今から見てもらうのは俺の過去だ。自分の過去を曝け出すのは女子の前で全裸になるくらい嫌だが、自分の過去を曝け出し今の自分がどれだけまともか思い知らせてやりたいのだ。すまないが俺のわがままに付き合ってくれると嬉しい。
実のところ昔の俺は典型的なカッコつけだった。有る事無い事盛って話すし、自分を自慢するし、好きな人いないとか、人には興味がないだとか、人の相手めんどくさいとかも言ってたな。それに、これはまだ言う時ではないか、まぁ、そんな俺の過去から今の俺にまで成長する過程を見ていてほしい。お願いします。
中学生二年生の俺
俺の名前は河岸右京。
今の俺には何もない。感情も捨てた。今は俺は帰りだ。帰りには、花川敦が勝手についてくる。こいつは何故か俺のそばによく寄ってくる。いや本心言っちゃえばこいつは俺からすると相棒だが、こいつにそんな本音を言うわけにゃいかん。何故なら、こいつはただの馬鹿だからだ。
でもこいつはとても優しい、いや甘いと言った方がいいか。それに何より面白い。敦がいきなり、
「お前、好きな人いるの?」
俺は困惑した。こいつに言うべきか言わないか。まぁ今は「さぁね?」
とだけ答えておいた。案の定しつこく詮索してきたがなんとか粘った。
まぁどうせまた今度言うんだろうけどな。今はまだ言えない。
今日の夜は敦と電話しながらゲームをするらしい。めんどくさい。
と、風呂を終えて待っていたらすぐに電話が来た。「ハローワーク」
と意味のわからないあいさつから始まった。まぁいつものことながらこいつはバカだ。「とりあえずなんのゲームやるー?」「じゃあコンタンズは?」「いいよー」コンタンズとは最近流行りのバトロワだ。
「とりあえず俺チーム作るねー」
「了解」とゲームが始まって早々敦はいもる。「何故いもる!戦いに行こうぜ」「やだ。勝てばいいのだ。勝つことに意味がある!無駄な戦いは集中力の無駄遣いだ!」などと言っているので仕方なく俺もいもることにした。いもり続けて30分。残り5チームになった。「おいうーたん!そろそろ行こうぜ!」うーたん?こいつ殺されたいのか?「てめ、舐めた呼び方するんじゃねぇ!」「あっはっはーすまんすまん。で、とりあえずいこ?」「はいはい」
「お前突っ込みすぎな?すぐ死ぬよ?」「いいや!俺ならいける!」
「そうか。頑張れ。」
「いやいやお前もこいや!」
「嫌だ隠れてやった方がいい。」
「いいや隠れても無駄だよ!あ、死んだ。」「ほら言わんこっちゃない」「うーたん後は任せた…ぞ」
「そんな死にかけの人みたいなことせんでいい」アホなのかこいつ。いやアホだ。あと3人。「あ、俺も死んだ。」「ふっ、かすが!」「あ?お前俺より早く死んだくせに何をいう!」こいつまじいちいちムカつくな。「だからなんだ!」こいつの理論無茶苦茶だ…もうめんどくさい。
「わーったわーった俺が悪うござんした。」「適当に謝ってりゃいいって問題じゃあねぇ!」あーこいつ明日絶対殴る!「はいはい。じゃあもっかいやりまちゅか?」「うぇぇぇ…お前…キモ。」こいつまじで殴ってやろうか。まぁいい明日ぶっ飛ばす。その後も何度かやった。一度も勝てない。敦はめちゃくちゃ俺に文句を言ってくる。いや、絶対こいつのせいだろ…なんやかんやでやってたらいつのまにかもう夜中の5時だ。
てか朝だな。「そろそろ朝だし寝ないー?」「いやダメ。」は?こいつまじでぶっ飛ばす。さっきからそれしか思ってない気がする。「じゃあ寝る。」と無理やり電話を切った。敦もしつこくは電話して来ず寝たみたいだ。
8時、と時計に書いてある。やばい。あと20分で遅刻だ。今から着替えてダッシュしても20分は余裕でかかる。終わった。もういい!今日親に熱があるとか言って休も。「おーい母さん〜」「何?」「なんか今日熱あるから学校休む〜。連絡よろ。寝るから」「わかった」正直親とは仲良くない。むしろ悪い。昔は仲良かったが親が無茶苦茶言うので喧嘩して、その後は必要最低限の会話しかしない。だってよ?テストで500点中432点とっても怒られるんだよ?で、なんて言うか知ってる?「432点なんてクソみたいな点数取ってきて高校行く気ないの?」と、言いやがる。たしかに親は学校一優秀だったと聞く。だからといってみんながみんなそんな頭がいいわけじゃない。というか別に432点はそこまで悪い気がしない。うちの学校は結構レベル高いし。全国学力調査でも基本的に上の中ぐらいのランクだ。
その中で7位ならいいと思う。まぁ今日はもう寝よう。一件の通知が来た。敦からメールのだ。なんだまた、と思ったから無視しようと思ったけど画面に映る少しの文が衝撃的だったのだ。昨日風邪で、瑞貴が死んだ、というのだ。瑞貴は俺の好きな人なんだ。敦は知らなくて、多分衝撃だったから俺に伝えたのだと思う。でもその時の俺はそんなこと考えもせず敦に「は?ふざけるな。お前は何故いちいちそれを俺にいう!調子に乗るのもいい加減にしろよ!
俺を病ませたいの?クソが。」と、一方的に電話をかけ、即切ってしまった。この時は熱くなりすぎていて、敦が友達だから、と気を許しすぎた。親しき仲にも礼儀ありじゃねぇか。もういいや。何も考えず寝ていよう。
自分はライトノベル作家になりたいです。まだまだ拙い描写ばかりで、表現力もないですが、少しづついいものにしていけたらな、と思っています。アドバイスや感想、編集社からの声かけまってます!