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第7話 狂い咲きの季節 4
幼馴染みの風早圭一が転校してきて、ひと月ほどが経った。時々、視線を感じることがあるけど、それだけ。声をかけてくることもないし、ただの自意識過剰だと思う。こっちは幼馴染みの圭一だと分かっているから、変に気になってしまうのだろう。
圭一は、小学生の頃と違って、ほとんど誰とも喋っていないみたいだった。誰とでも気楽に話せる、一緒にいて落ち着く男子だったけど、5年も経てば性格も変わってしまうのだろうか。
わたしとしては、そっとしておいてもらえて、ほっとしたような、残念なような。
美月、聞いてる?
考え事をしていて、うっかりうずめの話を聞き流していた。高一の頃からクラスが同じわたしの親友。雨宮うずめは、ほんわかとした雰囲気と愛らしく子供っぽい顔立ちで、毎日その笑顔に癒されている。
ごめん。聞いてなかった。
素直に謝ると、ぷんぷんしながらも、笑いながらバイトのシフトを聞いてきた。叔父の海野渚が店長をしているファミレスで、一緒にアルバイトをしているんだ。シフトが同じ日は、学校帰り、一緒に行くことが多い。さて今日は……




