ぶれないキャラは胡散臭い
やあ、樋口諭吉だ。
今日は、キャラの作り方について考えてみようと思う。君は自作の小説のキャラがブレているって指摘をもらったことはないか?
いたもんの早川春奈さんを書いてて思ったんだけどさ。ぶれないキャラって胡散臭くね? OK! OK! わかってるって……。すげえ爆弾投下したよな、今。そりゃあ、ブレブレのキャラより、芯の通ったキャラのほうがいいに決まってる。
ただ、あんまりやりすぎると胡散臭くなるんじゃないか? とふと思ったのさ。
そもそも、人間ってそんなに完璧か?
心理テストや適性検査なんかで、「同じ質問を、言い回しを変えて何度もされてるな」と思った勘のいい君。正解だ。あれは、君の考え方のみならず、君の嘘つき度合いを調べてるんだ。全問一貫した答えなんて出してみろ。君の性格は、「虚栄心あふれる嘘つき」だ。もっと言うと、「将来詐欺などの犯罪を犯す傾向がある」、かもしれない。そして君の背景にあるコンプレックスなんかも事細かに分析されてしまう。
怖いでしょ? 心理テストやアンケートなどとうそぶいて、裏で集められている情報は多いんだ。
人間の脳っていい加減なもので、同じ質問でも聞き方を変えられると、そう少なくない割合で、違う答えを出すようになっている。まあ大体3割ぐらいかな。この「回答の一貫性」の問題は、嘘を見抜くテクニックとしても使えるので覚えておくといい。
たとえば、彼氏彼女が浮気をしてるんじゃないか? と疑問を持ったとしよう。まず、「昨日どこに行ってたの?」と聞いたとする。「どこそこに行っていた」、と普通は帰ってくるよね? そうしたら、ブラフでもいいから、いろいろな角度から突っ込むんだ。誰と行ったの? 今あそこでイベントやってない?(やってるとは言ってない)。何時頃、雨降らなかった?(降ったとは言ってない) 等々。全てがレスポンスよく返ってきたら黒だ。用意した一着というやつ。白なら、「なんでそんな事聞くの?」(困惑)だよね。もちろん、これひとつで白黒つけられるわけではないけれども、一つの判断にはなる。
ちょっと話がそれちまったな。
つまり何を言いたいかと言うと、ぶれないキャラも、度を越すと嘘つきのように見えますよと。胡散臭くなりますよと。よし、タイトルの内容に戻ってこれた。
ちなみに人工知能だと回答の精度がぐっと上がって、98~99%の割合で同じ答えを出す。それでも100%ではないんだ。だから、人間のキャラをそれっぽく書くなら、10に3つぐらい、曖昧な対応を混ぜる。AIキャラをそれっぽく書くなら、100に1個ぐらい、曖昧な対応を混ぜる。そうすると真に迫ったキャラが作れるんじゃないかなと思った次第。
今回は、そんなお話。




