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76話 『神器』同盟交渉 ネタバレ中

 何故か、ケアニスによる俺の『力』の腕試しという話になってしまって、俺は困惑している。


 サミュエル卿に場所の準備を任せ、その間、俺とアイは控室へ。

 ケアニスとは別室にしてくれた。


 理由は、シガさんのタブレットも置いておくため。

 3人で、ケアニス対策の話をしておいてくれという、サミュエル卿の心遣いだ。


 サミュエル卿って、できる人な気がしてきた。


「で、いきなり腕試しだけど、イセの『力』ってそんなにすごいのか? そんなのを場所を用意するとはいえ町のそばで使って大丈夫なのか?」


「大丈夫だぞ。それでカウフマンも倒したんだ」


「エジン公爵の衛兵隊長か。その話、本当なんだな」


 シガさんが感心してくれる。

 が、それをアイがここで言っていいのか。

 というか……


「アイ、いいのか?」


「なにが?」


「俺が『力』を使うっていうことは……」


 ちらりとタブレットの方を見る。

 口にしていいものかと思って、アイに耳打ちした。


「……シガさんにバレていい?」


「構わないぞ。師匠だし」


 まあ、そうか。

 なら何故、あの時に秘密って言ってもったいぶったの? ノリですかね?


「うん、まあいいんだけど、どうせバレることだったし」


 この自分ではとても言いにくいというか、ちょっと小っ恥ずかしい『力』について話す。


「俺が『力』を使うってことは……ケアニスを女の子にしてレ○プするってことだぞ?」


「そ、そこまでする気だったのか? おぬし……」


「いや、そこまでしないよ? ただリミッター解除とか言ってたから……俺にそこまで要求してたら、困るなって」


「そんな要求しないぞ! むしろさせないぞ!」


「う、うん。良かった」


 危ない危ない。勘違いしてやってしまっていたら、今度こそドン退きされるじゃすまなかった。


「じゃさ、どこまでやる?」


「ハイエースの中に連れ込むところまでだ」


「ん、わかった」


 今まで通り、未遂で終わらせればいいんだな。

 少し心構えが楽になった。


「おい、お前ら」


 タブレットから、シガさんに声をかけられた。


「なんだそれ? 女の子にしてレ○プ?」


「それが、イセの『力』なんだ」


 イセの『力』について、アイがシガさんに説明する。

 説明を聞いている間、ずっと黙っていた。

 タブレットが落ちたのかと思ったら……


「……なるほど、『ハイエース』か」


「あ、わかりますか」


「しかも女の子化。お前はなんだ? そんな『力』が欲しかったのか? そういうのは同人で止めておけばいいものを」


「いや、別に俺がこれを欲したわけでは……」


「あ、師匠。そっちの世界では、イセの『力』って普通なのか?」


「こっちの世界の一部の業界では普通だな」


「へー」


 間違った文化が輸出されている気がしている!?


「で、なんでそんな『力』を授かることになったのかは、わからんのだな」


「そうなんだ。ただの魔法ではないのは間違いない」


「だろうな。こいつはどっちかというと……」


 ん? アイでも解けなかったことを、師匠のシガさんが知っている?


「あの……」


 と、そこで俺たちに声がかかる。

 ケアニスと戦う準備でも出来て、誰か呼びにきてくれたのかな?

 と思ってそっちを振り返って、俺とアイはギョッとした。


「あの、本当なんですか。その『力』の話は」


 そこにはケアニスがいた。

 驚愕の顔で、こっちを見ている。


「……聞いてました?」


 恐る恐る聞いてみると、ケアニスはこくんとうなずいた。


 やばい……女の子化してレ○プするとか知られたら……

 キルケみたいに、排除だってなってもおかしくないぞ。


 ……たしかにおかしくない。

 こんな『力』排除した方がいい、よなー。


 が、仕方ないだろ!

 こんな『力』俺だって欲しくなかったよ!


「あの……本当に、イセさんは、相手を女の子にする『力』があるんですか?」


 あ、そっち?


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