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お嬢様なんて柄じゃない  作者: スズキアカネ
さようなら、私。こんにちは、エリカちゃん。

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陥れられた少女【幹早智視点】


【…河辺君がどうして私に? あの河辺君が私なんかの友達になりたいだなんて……人違いなんじゃないのかな?】


 まさかって思った。最初は疑っていた。違う人の話をしているんじゃないかって。

 だけど河辺君と長いことメッセージのやり取りを続けていくうちに、私はすっかり信用して自分のことをよく話すようになった。


【まじょまじょ☆ミラクルは幼児向けのアニメだけど、すごく面白いの。特にアンジェラが好き。最初はね、高飛車できつい性格だと思っていたけど…誰よりも仲間思いでとても強い女の子なの。面白いから今度見てみて!】


【私暗いし…河辺君には相応しくないよ。…玉井さん達にもいつも暗いって言われているし…】


 彼はいつもメッセージで私を励ましてくれた。

 学校ではお互い知らない振りをしていたけど、それでも良かった。彼は私が更にいじめられるかもしれないことを心配してくれたのだから。


 でもその内、話せるようになればいいなって夢見ていた。

 一般生のサッカー特待生である河辺君は女子の憧れ。太陽をたくさん浴びているから肌は健康的な小麦色。キリッとした精悍な顔立ちだ。サッカーが上手でかっこ良くて、セレブ生の女の子達も彼の姿を目で追っていた。

 …私は影で彼を見ているしか出来なかった。


【私も河辺君のことが好きだよ】


 河辺君に好きだって言われて、まさかと思ったのと同時に私は嬉しかった。同じ気持ちなんだって。

 嬉しかったのに。



「じ、冗談じゃねーし! なんで俺が幹みたいな地味な根暗ブス相手しないといけないんだよ! あんな女好きになるわけねーじゃん!」



 全部ウソだった。



「ばっかじゃないのー? 河辺があんたみたいなブス、好きになるわけないじゃ~ん」

「ちょっとかわいそうじゃーん。幹が泣いちゃうんじゃなーい?」

「あんた泣き顔更にブスなんだから泣くのはやめておけば?」


 呆然と立ちすくむ私に声を掛けてきたのは玉井さん達。彼女たちはセレブ生の一員で、一般生である私のことが気に入らないのか、よく馬鹿にされるんだけど…


「…何信じてんの? 今までずっとやり取りしてたの全部あたし。残念でした〜」


 その言葉に私は目を見開く。

 じゃあ今までのことは、全部…

 裏でずっと私の事を笑っていたんだこの人達は。

 どうしてそんな事を。なんで私がそんな目に。

 

 視界が涙で歪んだ。涙がこらえきれなくて次々と溢れ出してきた。

 玉井さんたちは私が泣くのが面白いのか大笑いしている。



 勉強を頑張って、特待生のまま大学卒業すればいい職につける。そしたらお母さんを楽にさせてあげられると思ったから頑張ってきた。


 なのにここでは私は笑いものにされ、馬鹿にされ……なんで、なんでよ。私が何したっていうの。

 ひどいよ。どうしてこんなことするの……!?



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