全員集合
『ごめんね、みんないきなり集めちゃって』
梨乃の謝り一言が入るがここにいる春斗と雪は驚きを隠せていなかった、まずは春斗のクラスに勢いよく入り、だきついて回収したあと、隣のクラスの愛理を半強制的に引きずり出し、最後に一階の雪を声をかけて校長室へ、そして現在進行形。
『いきなりにもほどがあるよ』
『それには同感』
春斗の言葉に雪は賛同するものの約1名ヘッドフォンをつけたまましれっとしている者がいる
『愛理はいつもこんな感じなの?』
いつもこんな感じだが今は無理やり教室から引っ張り出されたから少し機嫌が悪いんだろう
『ま、まぁこんな感じ?』
愛理とは話さないのでわからないといった感じに流す
『おそらくこのメンツからするとミラクルアベンジャーズ関係の奴なのか?』
今更感がするがここにいるのは全員そのメンツだった、一人かけてはいるが
『まぁ関係ないけど関係してもらいたいかな』
ここ一週間休める日がないなぁと心の中でつぶやく
『でもそしたら一人足りないんじゃないの』
いきなり愛理が会話に参加し始める、さっきまで知らん顔してたのに
『凪くんのことだよね』
雪の一言と同時に暗い空気になる。
『あいつ、一応この学校でしょ』
『そうだけど学校に来るのたまにだよ』
雪と愛理の会話が続くなか、校長室のドアが開い開く、そこに立っていたのは噂の人物凪だった
『呼び出されてみればどういう了見だこれは』
『久しぶりだな凪』
入ってすぐ左の女子たちを見ていたので気づいてもらえるよう声をかける。凪はあまり女子が得意ではないから昔は大変だったもんだ
『ん、おーハルー久しぶりだな、元気してたか?』
『俺は元気だからお前は学校に来い』
『いやぁーめんどくさいし、いざ行こうとしても喧嘩に巻き込まれたりして途中で帰っちゃうんだよね』
この対応の変わり様、まさに凪だ。女子は苦手だったけど唯一男子友達だった俺には気がれなく接してくれていた、それは変わらず少しホッとした
『凪くんは今日どうして学校へ?』
雪が今日の登校理由をさらっと聞く
『電話かかってきたんだよ、至急って、おかげで来る途中に喧嘩しても帰れなかったよ』
こいつの先頭センスはとてつもない、昔はだったら張り合えていたけど今となってはおれは手も足も出ないだろう。
『みなさん集まったところで今日来てもらった理由をお話しします』
(いや〜君が連れてきたんだろ)というごもっともな意見が頭のなかを巡回する
『世界の為に、あなた方の力を貸していただきたい』
それは突然で、これから先に国の運命、地球の運命を背負わされることになるなんてこの時はまだ気づかなかった