良品なれど口には苦し
陽はまだ高くない。葉揺亭の中には柔らかい日光が差し込んでいた。
清々しい朝の空気の中、マスターは一人。お馴染みである燕尾の黒ベストを纏い、手持無沙汰に店内を点検する。
壁から飛び出している燭台に、わずかながら埃が積もっているのを見つけた。アメリアには届かない位置だから、掃除がおそろかになる。いつも一生懸命背伸びして頑張ってはいるのだが。
店主は苦笑しながら、適当な布きれを持ちだした。
その時、きいという軋んだ音が鳴ると共に、外の新鮮な空気が流れ込んでくる。ついで、気だるそうな人物の影も。
「うっす」
「おや、朝一の客が君とは珍しい。いつも昼過ぎからしか出てこないっていうのに」
無遠慮な足取りで入店してきたのは、馴染みの顔、ヴィクターだった。くあ、と大あくびをしながらに語る。
「ほんとは昨日発つつもりだったんだ。でも、ここが休みだったから」
「悪いね、ちょっと出かけてたんだ」
「そりゃ珍しい。また悪巧みですかい」
「悪巧み、とは結構な言い様じゃないか。ただお茶を買って来ただけだよ、この時期は新茶が美味しいからね」
「ふうん」
まるで興味が無いのを隠そうとせず、ヴィクターは正面の椅子に腰かけた。
カウンターに戻り、マスターは食器棚の最上段から、彼専用のカップを降ろす。
その後姿に、客人は問いかけてきた。
「アメリアちゃんは?」
「たぶんそろそろかな」
朝はマスターの方が早い。そして葉揺亭には決まった開店時間があるわけではなく、鍵を開けた瞬間から営業が始まる。ゆえに、こうして店主が一人でアメリアの登場を待つのが通例だ。
そして噂をすればなんとやら、店と生活空間を繋ぐ扉が、軽々と開け放たれた。
ひょこりと覗いたブロンドの少女は、太陽のような笑顔で、活き活きとした挨拶をする。
「おはようございまーす!」
「やあ、アメリアちゃん。今日も最高にかわいいな」
「やめてくださいよう、ヴィクターさん」
照れ照れと笑いながら、アメリアはマスターの隣に向かった。
作業台に立つ亭主が、左手に持つ小瓶から木の実を一粒取り出して、艶やかな黒色のポットに落としていた。その光景を見て、彼女も状況を察したらしい。眉を下げながら、ヴィクターに向く。
「……旅立ってしまわれるのですか?」
ヴィクターは穏やかに笑んだまま、黙って首を縦に振った。
風来の男ヴィクターには、出立前にここで特別な茶を飲んでいくという習慣があった。その材料が並んでいれば、察しもつくに決まっている。
毎度のことながら、アメリアは寂しそうな顔を見せる。
打って変わって、旅立つ青年は、その稼業に似合わぬのほほんとした笑顔を見せていた。
「じっと待っていても、獲物は来やしないからねえ」
「今度はどちらに?」
「とりあえず東だなあ。悪名高い『沼呼び』が出たっていうし」
「『沼呼び』? 怪物ですか?」
「俺は怪物狩りはやらんよ。ま、ある悪い人間の通称さ。能力でなんやかんやして沼地を作って、人や建物なんかを沈めちまうんだと。噂だけどね」
「まあ! 怖いです」
事実、悪意を持った異能者は恐ろしい。ゆえに、それを狩る側のアビリスタたちはある種尊敬のまなざしで見られる。並の力で敵わないのなら、毒をもって毒を制すべきだと、そういう認識だった。
ゆえに、大衆がひとたび悪と判断すれば、狩る側が瞬く間に狩られる側へと転ずるのは、言うまでもない。ヴィクターのように、悪人とはいえ平気で人を殺められる性質の者はとりわけ。その生き方は、薄氷を足場にしているようなものだ。
そんなヴィクターのための茶を用意するには、少々時間がかかるのだ。なにせ、特別に調合するものが多い。今マスターが手にしたのは、赤い花弁であった。
粛々と手仕事を続ける店主代わりに、客人を暇させないよう話し相手になるのも、アメリアの仕事である。
その時、再び玄関が開いた。ぱっとアメリアが顔を向ける。
「あっ、いらっしゃいませ!」
「おーう。おはよう」
こちらも毎日の顔だった。新聞を小脇に抱えた中年の男、オーベル。迷うことなく定位置、すなわちカウンターの席へ向かう。
どっこらせ、と無意識な言葉を漏らしながら、見慣れない先客の隣に腰かけた。
オーベルはちらりと隣人の顔を見る。その視線に気づき、ヴィクターも振り向いた。
視線がかち合った時、オーベルの方は目を細めた。
「……なんか、どっかで見たことあるような」
「気のせいじゃないですかね。俺はあんたのこと知らないな」
そうか、と言いながらなおもオーベルは首を傾げている。髭をさすっているのは、おそらく意識したものではない。
ちょうどヴィクターの茶の調合が終わったところだった。黒いポットに材料は全て詰まり、蓋を被せて、注ぎ口には布を丸めた栓をしてある。少々特別製のそれは、このまま待つ時間があるのだ。
だからマスターは先にオーベルの茶を淹れた。そうしながら、口で助け船を出す。
「たぶん一泊の宿を取ったとかじゃないか? オーベルさんは宿屋『緑風』のご主人なんだ」
「んー……。泊まったことあるような、無いような。いちいちそんなこと覚えちゃいないなあ」
「いや、マスターが言うのが正解だな、きっと。それに、俺は割と客の顔は覚えてるぞ」
「へぇ、そうなんですか」
でも俺のことははっきり覚えてないじゃないか。とは、口に出さないヴィクターであった。
作業台には二つのポットが並ぶ。一つは白く、もう一つは黒い。白い方には、既に一杯分の茶が淹れられている。
マスターは規定の時間が経ったと見るや、白い方の蓋を取って、中身を混ぜた。渋みばしった香りが鼻をつく。
温められた白いカップに濾してやれば、一杯の紅茶の出来上がりだ。
「先にオーベルさんの『コルブ』から」
「どーも。あんちゃん、悪いねえ、お先だ」
「構わんよ。ゆっくり待つのも花さ」
ふっと気取った笑みを浮かべるヴィクター。その隣で、オーベルは目覚めの一杯を嗜みつつ、新聞を広げたのだった。
さて、残っている黒いポットだ。マスターは壁掛けの時計を確認してから、それに触れる。注ぎ口の栓はそのままに、蓋をほんの少しずらした。
そこから手早くお湯を注ぎこむと、再び蓋を被せた。今度は時間を計ることも無くしばし待つ。時折、ポットを円を書く様に揺らしながら。
がさりとオーベルが新聞をめくる音を響かせた。まるでそれが合図だったかのように、マスターは黒いポットの栓を抜いた。
そして、ヴィクターの淡緑色のカップに、静かに完成品が注いだ。
「さてヴィクター、待たせたね」
そう言って出されたカップ。盗み見ていたオーベルが、呆気にとられたように目を丸くする。そうして今度は恥も何も無く、食らいつくように眺めた。
「何だいそりゃ、えらい赤いな。まるで血みたいだ」
「……炎と言ってくれよ」
ヴィクターはふんと鼻を鳴らした。
言う通り、カップの中では濃い紅の液体が湯気を立てている。マスターの意図としては、彼が操る炎を模した色であることに相違ない。この色合い創り出すのは、先ほど調合していた赤い花びらの色素だ。
しかし、ここまで鮮やかな色味を出すには、なかなか苦労した。思い当る数十種の赤い花を集め、そこから色水を作っては混ぜの繰り返しだったから。そんなこと、お客たちが知る由も無いが。
マスターの密かな努力のたまものである鮮烈な色の茶を、ヴィクターは静かに口に含んだ。ほんの一瞬、眉間に皺が入る。が、何も言わない。
しかし隣で見ている方は、気になって仕方が無かったらしい。見たことが無い変なものを飲んでいるのだから。
ずっとちらちら視線を向けていたオーベルは、ついに率直に尋ねた。
「あんちゃん、それ、うまいのか?」
「美味い不味いっていうか、あれだ、力の源みたいな」
「……ははーん。マスター、お得意の何か仕込んでるんだな」
にやにやと笑い顎をさするオーベル。彼は数少ない、マスターの秘蔵の魔法茶の存在を知る一人だ。
ご名答、とマスターは笑った。
「至って単純な話だ。『焼け胡桃』の炎の魔力を溶かし込んだ。それだけだ」
そう言って、秘密の引き出しから、先ほど使っていた小瓶を取り出した。中には胡桃の堅果が詰まっていて、それを浸すように液体も満たされている。
焼け胡桃は、火の力を秘める果実だ。ヴィクターのために煎じた茶、それは胡桃から放たれる魔力を凝集させた、すなわち、彼のアビラを強めるための薬効茶だった。
また、黒いポットは特殊な陶土で出来たものである。これまた放たれる魔力を逃さない効果を持つため、茶の力を高めるのに一役買っている。
「焼け胡桃の力は見てもらった方が早い」
マスターはそう説きつつ、オーベルの前に皿を置いた。店主の隣には、アメリアも興味津々とばかりに寄り添う。
そして、マスターは、ピンセットでつまんだ胡桃の実を一粒、皿上に落とした。
こつんと乾いた音を立てて着地した瞬間、焼け胡桃が煌々とした光を放った。
表面が赤々と輝き、熱の球と化している。その様子はまるで木炭が燃焼するのに似ていた。
「燃えるのか! 不思議だなあ」
「落下の衝撃が加わるとね。こうしてしばらく燃え続けるから、道しるべにもよく使われたんだよ。夜とか洞窟探索にはもってこいの目印なんだ」
「なんだか、気を付けないと火事になりそうな話ですね」
「その通り。実際になったこともある。一番新しい例だと、山一つ焼いた」
たった一粒でどれだけの生き物が犠牲になったか。だから魔法の取り扱いには気を付けなければいけないんだ、とマスターは締めくくった。
マスターは黒いポットの蓋を開けて中身を見る。まだ若干茶が残っていた。
そこで、にやにやしながら、宿屋の男に提案してみた。
「オーベルさん。どうだい、一口。まだ少し残っているから」
「いいのか」
顔を綻ばせる男を横目で見て、ヴィクターが顔を曇らせた。
「……やめといた方がいいぜ。なあ、アメリアちゃん」
「私ももらったことないですけど……。とても飲みたいと思いませんもの」
大げさに手を振りながら、アメリアが主張した。彼女は知っていた、いつだって、ヴィクターが決しておいしそうに味わう姿を見せないことを。
だが何も知らない男にとってはどうだろう。魔法のお茶、それだけで魅惑的な響きだ。一体どんな味がするのか、飲んだらどうなるのか。いくら静止されたところで、興味は尽きることが無い。
マスターは愉悦極まれりと言わんばかりの顔つきで、赤黒い液体の湛えられたカップを差し出した。
オーベルは高鳴る胸を抑えつつ、一口、その茶を含む。
「ぅぐ! あっつ! 水、水!」
男は目を見開いて叫びながらカップを叩きつける。舌を出して、ひいひいと息を荒げていた。
まるで毒物を拭うかのように、服の袖でがむしゃらに舌をこする。
その惨状をマスターは声を殺して笑いながらも、透明なグラスに水を注いで出してやった。
オーベルは命の源に飛びついた。海綿が吸水するかのような勢いで、グラスが干される。
神妙な顔で一連を見守っていたヴィクターは、ぽそりと呟いた。
「だからやめといた方がって言ったんだ」
マスターの処方する魔法は、時に一般人には刺激が強すぎる。特に、誰かのために特別に調合したようなものは。この場合、炎の気質を持つヴィクターだからこそ、赤い力を受け入れられる、という仕掛けだった。
もちろん、葉揺亭が店主はこうなることが分かっていた。いささか曲者の男は、にやにやと意味ありげな笑みを浮かべながら、恨めしい顔をしている常連客の方に身を乗り出して問うた。
「で、お味の方は?」
「炭の味だ! まずい! ……全く、あんちゃん、よく飲めるな、こんなもん」
「まあ。もう慣れたからね」
涼風のごとくさらりと言ってはみせるが、実際美味しくないものは美味しくない。炭化した胡桃をお湯に溶いたようなものだから、飲んだことが無くとも、想像するのは難しくなかっただろうが。
言うなれば、良薬は口に苦し、といったところだ。
ヴィクターは一息に赤い薬を飲み下した。今でこそ泰然と構えているが、初めて飲まさせられた時には、オーベルと同じく盛大に吹き出したものだった。懐かしい、と口角を上げる。
味はともかくとして、マスターのやることに間違いはなく、効果は確かなのだ。
ヴィクターは、己の体内を巡る気脈のようなものが、平時とは段違いに力強くなるのを感じた。体のどこかで燃える命の炎、静かなそれが赤々した光を増している気すらしてくる。
もう何も怖いものは無い。そんな高揚感が、風来の男を抱いた。
「ごちそうさん。じゃあ、そろそろ行くよ。運命ってのは待っててくれやしないから」
「ああ。……顔出してくれて嬉しかったよ」
「だって、そうしないと怒るだろ、あんた」
「まあね」
黒い外套を翻し去りゆく背中を、店主は温かい目で見守る。
ふと、後姿に向かって名を呼んだ。
「ヴィクター。生きて帰れよ」
若人は何も答えない。ただ、右腕を顔の横でひらひらと振り、去って行った。
自ら平穏とは程遠い生き方を選んだ彼に、次に見えるのはいつだろうか。マスターは彼のカップを片づけようと手を伸ばし、ほのかに顔を曇らせていた。
マスター、と声をかけて来たのは、オーベルだった。
「ずいぶんあのあんちゃんに入れ込んでるんだな」
「だってそりゃ……僕の弟子みたいなものなんだから、彼も」
「へえ。じゃあ、あんななりでもお茶が入れれるのか。とてもそんな風には見えなかったが」
呈茶の繊細さとは程遠い雰囲気だ。その道の知識技術が無いオーベルですら、それはわかる。
常連の男の感嘆の声に対して、マスターは無言で微笑んでいた。
不意に、何やら思い出したようにアメリアの方を向く。
「そうだ、アメリア。これとは別に、君にはちょっと飲んでもらいたい物があるんだけど」
「な、何ですか急に」
「ちょっとね。また新たな手合いだよ」
新作の気配だと、アメリアが顔を輝かせる。マスターが新たに考えた妙な、もとい個性的な茶を一番に楽しめるのは、店員である彼女の特権だ。
にやつきながら店主が取り出したのは、木彫りの茶筒だった。蓋を開けると、濃緑色の粉末が詰まっていて、微粉とともに青臭い香りが立ち上る。
マスターは、それをアメリアとオーベルとに交互に見せた。至極嬉しそうに。
「これこれ、昨日教わって来たんだよ」
「昨日って、マスターは結局、どこ行ってたんですか?」
「新茶を買いにちょっとね。その時、こんな淹れ方を習ったから。ほら、この道具も手作りの仕方を教わったんだ、すごいだろう?」
得意気に掲げたのは泡だて器の小型版のような道具、茶筅だ。数十本の細い毛先が描く曲線は、指で撫でてやればよくしなる。しかし、形状は崩さない。
これも昨日手習いで作ってきたものだが、なかなか良い仕上がりだ。やはり天才じゃないか、と自画自賛する程には。
その道具を使って茶をたてるやり方も、農園の翁の見様見真似だ。とは言えさほど難しいことは無い。鮮やかな色合いの粉茶を鉢に掬い、少し温くしたお湯を注ぎ、後は混ぜるだけ。
優しい手つきで茶筅を前後させる。きめ細かい泡が立ってきたところで、彼は手を止めた。
「はい、アメリア。一服どうぞ」
「……『グリナス』ですか? これ。でもなんか、ものすごい色が濃いんですけど」
「大丈夫だ、味は僕が保証する」
不安そうにしているアメリアの背中を押す。
少女は観念して、一息の後、両手で持った鉢に口をつけた。
妖しげな色合いの液体が舌に触れた瞬間、背中を寒気が駆け巡り、肩をすくめる。吐き出しそうになったのは、どうにか耐えた。
まだ中身がそこそこに残っている茶碗を置いて、アメリアは苦悶の顔を浮かべていた。
「うー……」
うめき声をこぼす少女の肩を叩きながら、満面の笑みでマスターが詰め寄る。
「で? お味は――」
「苦いです! 濃すぎます! ほんとに飲み物なんですかこれ!」
「茶の旨みを余すことなく詰め込んでるんだけど、口に合わなかったかな」
「ええ。何と言うか、葉っぱそのまま食べたらこんな味なんだろうなって味です」
決して好意的ではない意見だ。まだ彼女の幼い味覚には早かったか、そんな風にマスターは肩をすくめた。ただ、大人であっても好みの分かれる代物だろうが。
ならば普通の大人は何と思うか。マスターは、オーベルの方へと向き直った。
「オーベルさんもどうだい?」
びくりと肩を震わせた常連の男は、マスターの背後で首を横に振っているアメリアと、カウンターの向こうに見える毒々しい物体と、店主の不気味なまでのいい笑顔とを順々に見渡した。
「いや、いい。今度はやめとくわ……」
「あっそう。残念だな」
そう言いながら、店主は不評をかった新作を自分で処理する。もともと店で出すつもりは無かったのだから構わないが、ひかかる点があるとすれば。
「結構いいお茶なんだけどね」
「だけど、おいしくなかったら意味ないですよ」
「アメリアちゃんの言う通りだ」
「悪いけど、僕はこれ美味しいと思ってるからね」
嘘は言っていない。それに、自分で良いと思わない物を、他人にすすめるつもりもない。
そんなマスターに、アメリアが単刀直入に切り込んだ。
「じゃあ、ヴィクターさんのはどうなんです」
「あれは……うん、効果は十分。でも、味には改良の余地があるかもしれないな」
「あんたって結構ひどいな。自分で飲んで不味いもんを飲ますなよ……」
「彼の場合は特別だからね」
マスターは苦笑してごまかした。
実際の所、あれは別に味を求める飲み物ではない、その効能に重要な意味がある。それは己も彼も百も承知だ。
しかし飲むという動作は同じだ。味覚に触れるならば、少しでも美味しい方がいい。そうマスターは思い直した。
これまで舌を焼いてきたあの赤い茶は、賞金稼ぎの次の帰還までには、もう少しまともなものになっているに違いない。
葉揺亭 スペシャルメニュー
「赤色の魔法強化茶」(ヴィクター専用)
炎の魔力がたっぷり溶け込んだ赤い茶。色は調合した花から出たもの。
飲むと体内の魔力を活性化、それに伴い使い手の能力を向上させる。
味は炭の味そのもの。花からでるわずかな酸味や甘味、香気は完全に負けている。
現在味を改良中。