思い出
『孝大!絶対、連れて行ってね?甲子園!!』
『おう!!奈乃のために俺頑張るからな!!』
『私のためじゃなくて自分のためでしょ?』
『そーだよな。わりぃわりぃ。』
この会話は高校に入る前のまだ夢も希望もあった私達のふとした瞬間の会話でした。
孝大の笑顔が大好きで
家の前で何百回も素振りをする真剣な顔の孝大も大好きで…
と、言うよりも全てが大好きだった。
・.。*†*。.・・.。*†*。.・・.。*†*。.・・.。*
暑い…
とてつもなく暑い
野球球場に着ている私は
小林奈乃。
歳は聞かないでください。
で、何しに着ているかというと…
ただ球場を見に来ただけです。
「はあ、孝大があそこに立ってたのかな。」
フェンス越しに見えるピッチャーの立つ場所。
もし、あの事故がなければ
そう考えてしまうのはいけないことなのだろうか。
・.。*†*。.・・.。*†*。.・・.。*†*。.・・.。*
「ねぇ、孝大あったー?」
「おう!、あった!427番と428番!!」
「ホント?!」
ほら、あそこ。そう言って孝大に指さされた場所をみると発見!!
私たちの受験番号♪
「あったぁー、よかったぁー!」
受験番号を先生から手渡されたとき
あまりのゴロの悪さに泣いたっけ。
『427(しにな)ってやだよぉーーー』
結局、死に物狂いで勉強しましたけどね。
そんなこんなで
私たち二人とも志望校合格です!