許嫁
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「あら、ルークまた喧嘩したの?」
「違うよ。クリスティアの仕返しだよ」
「だからそれも喧嘩よ。クリスティアを思う気持ちは分かるけど良くないわ」
「いや、よくやったぞルーク」
「貴方、ルークに甘いわよ」
「何。今日くらい怒らないでいてあげよう。今日は、ルークの誕生日なんだから」
「それもそうね。ルーク、クリスティア呼んで来て」
「分かった」
いつもと変わらない日だったが、俺の誕生日という日は、俺の誓いの日に変わったのだ。
「クリスティア。ご飯だぞ」
「あ、お兄ちゃんこれあげる」
渡されたものは、手紙だった。
「今、読んじゃダメだからね」
「はいはい、それより行くぞ」
「うん。あ!フェニちゃんに餌あげた?」
「ああ、あげたら飛んでいったよ」
「ありがとう。お兄ちゃん」
リビングに向かう。その扉にはいつもの日常があるはずだった。そこからの記憶は曖昧だ。
扉を開けると母さんと父さんが血を流して倒れていた。目の前に3人の男。1人が返り血を浴びていた。俺はその場で戦い、絶対絶命となった。
「おい、どっちのガキを攫うんだ?」
「男の方だ。女は殺せ」
「止めてくれ!クリスティア逃げろ!」
「…………すまない」
クリスティアに男が近ずく、その後俺は初めて人を殺した。
俺が小学校2年生の誕生日。クリスティアはまだ1年生だった。
「は!」
夜中にルークは目覚めた。
「そうか、今日は俺の誕生日か」
「よ、ルーク誕生日おめでとう。眠れたか?
今日からトーナメントだが」
「眠れたよ。クリスティアからも電話きたから機嫌が良いよ」
「やあおはよう。聞いたよルーク今日誕生日なんだって、おめでとう」
「ありがとシン」
「彼女とは、会ったのかい?」
「ああさっき。」
「ルーク誕生日おめでとう。何でも欲しいの言ってね」
「って言われた」
「そうかい。あ、そういえば予選突破者は闘技場に集合だそうだよ」
「トーナメント表の発表か?」
彼等は、闘技場に向かった。
「うわぁ。賑やかだな」
「無関係者立ち入り禁止にしといてくれよ」
「どうやら賭けの対象になってるようだね」
「へぇ。俺の人気は?」
「19位だね。10位以上に入ったら20倍だそうだよ」
「ルーク低くないか?」
「1人しか戦ってないからな」
「ちなみにギルは18位だね。19倍」
「シンは?」
「僕?16位、15倍」
「へぇ、だったら思い知らせてやろぉぜ」
「だな」
「面白そうだね」
1回戦
ルークvsレックス
ギルvsセイレーン
シンvsジェシカ
「10位以上ではないな」
「ジェシカ?うーん?」
「どうしたんだい?」
「いやぁ。ジェシカって何処かで聞いたことが」
「知り合いかもな。お前に女子の友達居たんだ?」
「うんなわけ無いだろ。女子から嫌われてたしな、お前と同様」
「確かに」
「あの?」
すると1人の女子が話し掛けてきた。
「何だ?」
「あの、ギルさんですか?」
「ギルは俺だが?何か?」
「申し遅れました。私[わたくし]ジェシカと申します。そして貴方の許嫁です」
「へ?」
「ですから婚約者です」
「what?」
「御義父様からお聞きしてませんか?」
「ちょっと時間くれ」
するとギルが電話を掛けた。
「あの、父上。私の許嫁と名乗る者がいるのですが?名前は、ジェシカと」
『あ!すまない、言い忘れておった。お前には許嫁が居る』
「何時からです?」
『幼き時よりだ。さして影響は無い、相手が嫌がれば解消しても良い」
「分かりました。有難う御座います」
「君が私の許嫁だということは、分かった。だが、嫌なら解消しても良いそうだが、如何[いかが]いたす?」
「いえ、私は貴方様の許嫁となれて、嬉しく思います。どうか恩返しさせて下さい」
「私は何かしたか?」
「憶えているはずがありません。幼き頃怪我した私に手当てして頂いただけですから」
「そうか。これからよろしく頼む」
「今更、口調直しても意味ないと思うよ」
「「へ?」とか「what?」とか言ってるしね」
「そこ、やかましい」
「面白い方々ですね」
「退屈はしないよ」
「あ!そうでしたわ」
「どうした?」
「ギル様にお伝えしたいことがあります」
「何だ?」
とギルが聞いた。するとジェシカは、ギルの耳元で
「私の真名[しんめい]はジェシカ ーーーーです」
と囁いた。
「き、君は、何を言っている。分かっておるのか?」
「分かってるも何も。私は全てを貴方に捧げるだけです。では、後ほど」
と、彼女は去って行った。
「何だあいつは?真名を教えてきたぞ」
「は⁉︎あいつ死にたいのか?」
「愚かだ。」




