プロローグ1
5年前
目の前に死体が転がっている。
俺の両親だ。
目の前の男が殺した。
後ろで震えている妹を守るため戦うが、もう
動けない。
さすがに体力がきれた。
当然だ、たかが8歳の子供が大の大人に勝てるわけが無い。
俺は、妹一人も守れずここで死ぬと、悟った
だが、男は仲間に
「おい、どっちのガキを攫うんだ?」
と言った、仲間は
「男の方だ、女は殺せ」
「やめてくれ!」
おれは、叫んだ、そして
「逃げろ、クリスティア!」
と言ったが、クリスティアは動けない。
男の手がクリスティアに近づく、その時、俺の何かが切れたのを感じた。
そして、手に剣が握られていた、さらに動けない体が動けるようになった。
次の瞬間、俺は男の首をはねた、血が噴水のように、吹き上がる。
男の仲間は、
「おい、なんだよあれ、あのガキ、魔法、使いやがった。おかしいだろ、10になるまで使えないはずだろ?」
「うろたえんな」
その時、笛の音が聞こえてきた、
「やばい、衛兵だ。逃げろ」
男の仲間は、逃げる。
そして俺は、そこで倒れた
目を開けると、白い天井が見えた、そして
「お兄ちゃん!大丈夫?痛くない?」
クリスティアが俺に話す、
「ああ大丈夫だ」
「良かった、お兄ちゃんも死んじゃったら、私。」
クリスティアは、泣き出した。
無理もない、まだ6歳になったばかりなのだから。
「泣くなよ、俺は泣き虫を残して死なねーよ」
と言った、その時病室の扉が開いた。