ある冒険者の極秘任務 part.2
またまた、みじかいです。
というわけで、俺は、今、黒竜の城の前にいる。
ちなみに、気分は、かなりブルーだ。
だって、なんか情報いるかなと思って、街中の人にその黒竜のことを聞いてみて曰く、その黒竜の姿を見て無事に帰ってきた人はいないらしいし。
正直、行きたくなくなった。
でもまぁ、一応やると決めたので、腹を括って城まで来たわけだ。
来てみた感想は、とにかくでかい。
どこかの国王さんの城の二倍くらいはある。
はぐれ黒竜ってことは、一匹しか住んでないんだろ。
どんなのが住んでんだよ、これ。
シャレになってねぇよ…
もう、本当、やだ……
……いや、ちょっとまてよ。
ばれなきゃイイじゃん。
そうだよ、黒竜にばれなきゃいいじゃん。
なんで、こんな簡単な事気づかなかったんだよ、俺。
黒竜にばれないように忍び込んで、ばれないように、王女さんだけ連れて帰ってきたらいいんだよ。
そうすりゃ、戦わないし、俺は死なずに済むと。
でかい奴なら、きっとズボラだろうし。
よし。作戦も決まったし行きますか。
俺は、俺の身長の数倍ある入口の扉を押す。
ゆっくりと扉が開いていく。
では、とっとと、依頼を達成する事にしましょうかね。