不幸な俺が教えてもらったこと。
今から始まるのは俺、大平沢 陽太が高校二年生だった頃の話。俺の家は貧乏だ。金は俺の学費と食費に使うので精いっぱいだ。それが理由で俺は学校で虐めにあっている。しかも、妹が病気に罹った時にお金がなくて妹は手術を受けることができなかった。そして、妹は死んだ。こんな不幸な俺を自分が一番憎んでいる。時間だ。学校に行かなきゃ。行きたくない。でも、親が学費を出してくれているんだ。行かないわけにもいかない。いろいろと考えているうちに学校についてしまった。みんなこっちを見ている。きっとおれの悪口を言っているんだ。そんな事を考えていると、三人の男が俺に近づいてきた。
「大平沢く~ん。今日も学校に来たんだぁ~。来なくていいのに」
一人がそう言うと、ほかの二人は俺を馬鹿にするように笑った。いまおれに話しかけたのは虐めのリーダー、皆川 隼人。俺を笑ったのは、皆川の右腕の山崎 洋介と左腕の遠藤 彰。皆川の親は政治家で金持ちらしい。みんなそれが理由で従っているに違いない。チャイムが鳴り、三人は校舎へと駆けていった。
お昼休みに皆川に裏庭へ呼ばれた。いきたくなかったが、後が怖いので行くことにした。俺が裏庭に着いた瞬間…積んであった鉄のスコップが降ってきた。俺は皆川達の仕業だとすぐに分かった。そのまま俺は意識を失った。
気づくと俺は知らない場所にいた。俺は死んでしまって天国にいるんだろうか。そんなことを考えていると一人の少女が話しかけてきた。
「ここはあの世とこの世の狭間の世界。あなたは死にそうなのよ。きっとこのままじゃ助からないのでしょうけどね」
少女に言われて俺は苦笑しながら言った。
「どうせ俺なんかが死んでも悲しむ人なんていないよ…」
「あら、そうかしら。これを見てみなさい。」
少女がそう言うと目の前に映像が映し出された。病院の映像だ。俺がベッドの上で寝ていて、その近くで親が泣いている。それを見た俺はこのまま親を残して死んではいけないと思った。それを察した少女が俺の事をを押した。気づいたら俺は病院のベッドで寝ていた。目の前にはうれしそうにしている親がいた。助からないはずが急に元気になった事には少々驚いている様だったが。
あの後俺の親父は急に出世した。そして俺は虐められなくなった。今思い返すとあの少女は妹の顔に似ていた。
感動できる小説を書こうとしたらこれができました。私は他のパソコンでも小説を書いています。ぜひ「ゴショクノモノガタリ」で検索してみてください。