第二話 うちの課
「セヴァ、今日何件?」
「あー、5件だな。ソルトは?」
「いーなー!オレ今日7件もあるよ」
天界省 案内課 日本支部、実働部第一課(通称:正統派組)、
安定安心な公務員の俺たちは、ミーティング終わり、仕事始めの談笑中。
日本では、一日に4000人ほどが亡くなっている。
天界には毎朝、今日お迎えに上がる死者のリストがあがる。
管理人(通称:神)によって振り分けられ、俺たち案内人がお迎えにあがるのだ。
「いや、俺のが絶対大変」
「なんで?」
「天使案件2、悪魔案件3」
「あー、今日サニさん休みだもんな。セヴァ、天使率高めなのに」
案内人は死者の希望に沿った姿でお迎えに行く。
俺たち「正統派組」は、あからさまに天使、悪魔っぽい見た目、振る舞いを求められる。
適性のある方をメインとして、どちらもできるように訓練を積む。俺は天使派。
「うちのエース悪魔は有給。推しのライブだそうだよ」
と、ここで割り込むレナさん
「え、そんな趣味全開の理由で有給って取れるんすか?」
「普通は取れないよねー、ルーカスくん?」
ルカを巻き込むレナさん
「取れないね。僕は帰省のため、で渋られたことさえあるよ。ね、リーダー?」
リーダーを巻き込むルカ
「お前ら仲良いな、、。まあ、ソルトたちが入るまで結構切羽詰まってたからな。
多少余裕ができたとはいえ、流石に趣味で取れたのはサニさんだからじゃないか?」
俺とソルトが今年の新卒同期。リーダー、レナ先輩、ルカが2つ上の先輩。
(うちの課に一つ上の代はいない。)サニさんは年齢不詳(教えてくれないから)。
ただ、まあまあ歴は長いらしいとは聞いている。
「ベテランだからとかですか?」「業績えぐいからすか?」
「んー、どっちも2割くらい正解だな」
「後の6割は?僕もわかんない」「私も」
「、、、あくまで噂だからあまり広めるなよ?」
お、リーダー乗り気だ。
内緒話のためにみんなが顔を近づける。ついでに俺は近づいてきたルカを押しのけた。
「実はサニさんは部長と同期で、しかもかなり恩を売っているとか。」
「え、サニさんそんなに上なの?!」
「それならなんであんな業績で管理職じゃないんだ?」
「しーっ、部長に聞こえる。、、実務員として有能だからこそ、だ。
実は最初はサニさんが課長になる予定で、代々リーダーに引き留められてきたとか。」
「へぇー、じゃあ今の課長は昇進譲ってもらったってことね。
サニさんだけ給与多いって噂もほんとかもね。」
「まぁ1日15件とかこなしてますし納得ですね。」
「それにプラスでお得意の悪魔スマイル、だろうね。」
ルカが真似してニンマリする。
「ま、あくまで噂だから他に広めるなよ?サニさんがいないから今日は案件山盛りだ。
そろそろ仕事の準備を始めること。いいな?」
「「「「はーい。」」」」




