表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

見える僕と、見ている君

掲載日:2026/04/15


 

 体を起き上がらせようとするも、起き上がれない。


(ああ、こういうの金縛りって言うんだっけ)


 よくある話だと、幽霊に動けなくされているとか殺されてしまうとかがあるが。


 結局の所、この手のものは深層心理やら脳の認識のズレなどが生じているだけで、実際には何の影響もないと言うのがオチだ。


 僕は特に惑わされることなく、頭で物事を考えて瞼を閉じる。


 もう一度起きた時には、いつも通りの朝を迎えて、いつも通りの日常を過ごせる。


 人間はどこかで非日常を求めている、それが自分にとって不幸なことでも幸なことでもだ。


 重要なのは自分の知らない感覚であることだけ。


 恐怖と好奇心は違うようで、表裏一体の感情だ。


 怖いもの程、気になる。気になるもの程、怖い。


 それが表裏ではなく、一つの表もしくは裏として脳が起こした現象が、この金縛りだと僕は思っている。


 確かに恐怖はあるし、この後どうなるのかと言う好奇心も存在している。


 しかし、結局これらはただの気の所為であり、実際には何も影響は無い。


「………」


 その筈だった。


(寝れない…?)


 この手のものは大抵が意識が混濁している状態で起こる。


 今の僕のように、眠っている状態と起きている状態の狭間にいる時だ。


 だが、一向に寝れる気配は無く目は冴えている。


 何かに乗っかられている感覚も無く、重さは感じない。


(何でだろう…)


 不思議に思いながら、僕は一つの可能性を考えてしまう。


(も、もしかして…!)


 記憶が無いだけで、自分は今死に掛けているか、死んだ状態では無いのかと目を見開く。


(…ち、違う?)


 しかし、目に映る光景は目が覚めて毎日見ている家の天井だ。


(な、何だ、違うのか。良かっ―――)


 良かった、と安心した時だった。異常が起こったのは。


 驚くことに僕の目の前には、白髪で白い眼をした少年がいたのだ。


 僕に弟もいなければ、白髪の白い眼をした友達も知り合いも、親戚もいない。


 では、この少年は一体誰なのか。


「君、見えてるよね?」


「……!」


 ニヤリ、と目を細めて口角を上げた満面の笑みを浮かべる。


 その不気味さに、僕の心臓の鼓動はジェット機のような速度で加速し始めた。


 好奇心は無い。あるのは恐怖のみ。


 とにかく知らないフリをしてやり過ごすしかない。もしこれがブラフで、見えていると分かれば殺されるかもしれない。


 この少年の眼は、君を呪いたい、と言っているような気がする。


 気の所為なのかもしれない。誰かがコスプレをして、悪戯をしているだけなのかもしれない。


 あくまでも僕の深層心理が見せているだけの幻覚なのかもしれない。


 だが僕は、目の前の光景に恐怖を感じざるを得ない。


(お、落ち着くんだ、落ち着いて、ゆっくり目を)


 目を閉じれば殺されないし、呪われない。見えていると分からなければ良い。


「やっぱり、見えているんだね」


 目を閉じてしまった僕は、この少年がどういう表情をしているのかは分からない。


 ただ、声のトーンが上がっているのは分かる。


 バレているのだろう。僕が少年を認識出来ているのが。


 殺されるかもしれない、呪われるかもしれない。


 しかし、僕は目を開けることが出来ない。


 目を開けて抵抗をして、逃れれば良いのかもしれない。


 だが未だに体は動かない、抵抗も逃げることも出来ない。


 ここで目を開けてしまえば、少年に見えていることがバレて僕の命を奪うに決まっている。


 怖い、怖い、怖い。


 怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い唏い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い忙しい怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い布い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い稀い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い


 跳ね上がる心臓の音を無視し、僕はそのまま眠りに就いてしまった。


 

稀によく見る怖い夢、大体こんな感じ。間違い探しあります、3つぐらい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ