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スカウト

あらすじ


前世で面接官を殴った興奮でこの世を去った森宮柚葉(24)は気付いたら、ただ真っ白の空間にいた。

そこに超美人の女神・コリーヌが現れ、特別転生処置を施すという。

しかしコリーヌは柚葉の経験やスキルを知ると、コリーヌが本部長を務める株式会社・女神sに柚葉をスカウト!

株式会社・女神sとは?そしてコリーヌが柚葉に提示する条件とは!?



「株式会社・女神s?」


 株式会社?女神の世界って資本主義社会なの?さまざまな疑問が渦巻く私に女神さまは、またマジックのように空間から名刺を取りだす。


「申し遅れました。わたくし、株式会社・女神s、本部長のコリーヌと申します。森宮さまの経験やスキルを拝聴(はいちょう)させていただき、弊社(へいしゃ)が手がけるさまざまなプロジェクトの中でご活躍いただける人材だと評価させていただきました。ぜひ、弊社で働いてくださりますか?」

「えっ、えっと、ちょっと待ってください」


 どうしよう、もう会社というものには懲り懲りなのに、まさか女神さまからスカウトされた!断るべきか、承諾するべきか。いや、これは流石に断るべきだろう。憧れの中世最強貴族ライフはもうすぐそこなのだ。わざわざ平社員になる必要がない。


「あのー、お気持ちはありがたいのですが。やはり異世界転生をさせていただけないでしょうか?」

「いやっ、お待ちください!せめて弊社の説明だけでもさせていただけませんか?」


 営業のテンプレのような「お待ちくださいっ」が女神さまの口から飛び出てきた。うーん、まあ説明だけなら仕方ないかな?女神の世界の株式会社、正直めっちゃ気になるし。このまま転生しても心がずっとモヤモヤしそう。


「まあ、説明だけなら...」

「では説明させていただきます。弊社は神界(しんかい)では売上高トップの最大手企業です。事業内容は顧客(こきゃく)から預かった世界の管理業務をはじめとして、幅広い分野で巨大プロジェクトを手がけています。森宮さまには世界#37のエリアマネージャーとしてのポジションが用意できますが、いかがでしょうか?」


 要するに総合商社っぽい感じかな?というか、現代日本の常識からするとあり得ないほどの好条件に聞こえる。エリアマネージャーとは担当地区のトップということだろう。実務経験もない私の何が評価されているのだろうか?女神が集う部署でリーダーシップを取れるとは到底思えないんだけど。


「役職付きのオファーでとてもありがたいのですが、私にその重荷(おもに)が務まるとは思えません。」

「いやいや、森宮さん。何をおっしゃる!財務諸表(ざいむしょひょう)を読める人材は神界にはまずいません!このスキルがあれば経営陣との意思疎通や事業の好不調を読み取ることができるので、これだけで貴重で優秀な人材なのです!」


 会計制度を使っているのに多くの神さまは財務諸表が読めないらしい。神さまって全知全能じゃないの?


「さらに生化学の造詣(ぞうけい)が深いという面も非常に高評価です。生命の原理をある程度理解している者でなければ当然、世界の中で生命を繁栄させることは難しいので」

「確かに...」

「このように、業務内容的にも森宮さん自身のスキルを活かせる、やりがいのある仕事だと思います。」


 気持ちがぐらついてきたかも。


「もし受けてくださるのであれば、神界平均給料の2.5倍は出せます。」

「やらせてください」


 やっちまった。頭では絶対にダメだと分かっているのに、口と舌が勝手に動いてしまった。ああ、私の異世界最強ライフが背中に羽をつけて飛び消えてしまった。


「ありがとうございます!では参りましょう!」


 女神さまに腕を片手で握られ、軽く引っ張られる。急な動きに、少しつまずいて女神さまを見上げるような構図になった。


「えっ、どこへ行くんですか!?」


 女神さまは歯を見せるほどの満面の笑みでこちらを覗き込む。畏怖(いふ)を抱くほどの美貌に一拍(いっぱく)、心臓がドクンッと波打つ。その刹那(せつな)、愛に満ちた深海へ沈みゆくように、新涼(しんりょう)に薄汚れた霧が晴れてゆくように、この意識は宇宙を遥かに超えた()()と一体化する。白か黒か分からぬほど巨大な力に呑み込まれる直前、遠く遠く、闇の先端からやわらかな女性の声が聞こえてきた気がした。


「ーーー」

やっぱ文章を書くのは難しくて、迷いながらなんとか書いています。

次回、本社訪問です。

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