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蝶の鳴く山  作者: 春野わか
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ネタバレあとがき

(荒祭の家族と背景)


兄がいるが結婚している。

認知症の母親は荒祭が面倒を見ている。


低め安定の生活で将来の希望もなく、面白みのない現状に鬱々としている。

でも、死にたいと行動を起こす程不幸な訳でもない。

心霊スポット巡り、ギャンブルに依存気味だが病院に行く程病んでいる訳ではない。


長野県にある綺麗な有名な山々ではなく、正体不明の山を選んでる時点で、闇と死に取りつかれている。


(荒祭の名前)

荒祭は本名ではなく、運命は始めから決まっていたという意味でのネーミングです。

山から転落後にいた部屋は生と死の中間なので、その時点で既に死んでいる。

そこで、自分は死んだという現実を認めない限り出られない。


(迷っても選べる)

選べるというのは、生と死が曖昧な生きてるのか死んでるのか分からない状態でグルグル回り続けるか、潔く死んで来世を選ぶかというような意味なので、山に入れば皆死ぬ。


(赤の不浄)

悪夢のような母親像が現れるのは、母親を残して逝く事への罪悪感から。

赤、黒、白の不浄というのがあるらしく、黒は死の穢れ、赤は月経、白は出産。

赤白混同の場合もあるらしいので小説では混ぜてます。


(ラスト)

仏教的な世界観を少し盛り込んでて、荒祭の死体を見下ろす老人二人は目と耳(見ざる聞かざるみたいな)。

鉈を持って死体を見下ろして、一応カニバリズムなんですけど、この村はやっぱり異常だったという意味ではなく、死んで誰かの肉として生きるとか養分になるというような意味で書いてます。


希死念慮という言葉を知って、大きな不幸だけが自死を招く訳じゃないんだな。

生きてても死んでるような、人間の心は難しいし、生と死は隣り合わせなんだなと思いました。

コ◯ナで不自由を強いられ、様々なイベント中止だったり、そんな腐った心境で書いてます。

枯れる彼岸花は、いつの間にか過ぎて行く時間の象徴ですかね。

一つの事に囚われるとか、内に籠ると周囲、時間の流れさえ気づかない。

日常は退屈に思えても、自然の美しさ変化、空の広さに目を遣れば、心が救われる事もあり、生きているという事を実感出きるんじゃないのか?というのを死んでから気付くというような。


大体、こんな感じの話しです。

最後まで読んで下さりありがとうございます。



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