1話 異世界日本に転生
2021年 某所
いつもと変わらない夜
遠くで車が行きかう音が鳴ったり、夜景が広がってたり、その中で青年は立っている。植田栄一である。彼は偏差値50の高校に通うまぁまぁの高校生である。交友関係は普通。人生経験の少ないガキである。コンビニに菓子を買いに行き帰ろうと思ってた頃にそれは起きる。
急に胸が痛くなる、なぜかわからない、もしかしたら日ごろの食生活かもしれない、
激痛で動けない。口からは「ぐえ」などとよくわからん声が出てそこからの記憶はない。
意識が戻る、病院だろうか?
声が聞こえる
「あなたが勇者です。貴官の活躍を切望して止まない」
この瞬間にすべてを察した
自分は転生したんだと
「しかしここはどこなんだ?」
軍人が手を差し伸べる
「まずはこちらに」
少し迷い彼は答える
「はい」
そして自分が召喚されたであろう建物を案内される
そしてある部屋に案内される
そこには「内閣書記官長執務室]と
木製の扉を開けるとこちらに気づき声をかけてくる
「どうも私、内閣書記官長 白根竹介と申します」
異世界の国のお偉いさんだからどんな偉そうな態度取ってるかと思えば意外と普通な対応だったことに驚く
「これはどうも」
慌てて言葉を返す
「私が説明しますね」
「お願いします、何が何だか...」
「そうですよね、ここはあなたが住んでたところと同じで日本です。ただし1936年2月4日ですが」
「1936年!?」
思わず声を出してしまった。
「はい、そしてあなたはこの世界に転生してきました。これまでに転生者を呼び出すことは多くやっていました。しかし未来からの召喚は一度もできていませんでした。」
「はぁ」
「そして我が国は研究に研究を重ねた結果遂に召喚に成功しました。とはいえ未来からの召喚は難しい、その為私達の世界に近しい世界のその未来に生きるあなたを呼んだわけです。」
「はぁ」
まぁなんとなくわかった
「そして私は何をすればいいんですか?」
そう問うと
「まずはいくつか貴方の世界の話を聞かせていただきます。その後は普通の転生者と同じく従軍していただくことになりますが...」
「従軍ですか!?」
「とはいえ先ほど言われたようにあなたは勇者なのでこの世界に住む人間よりも平均的に魔法への適正値が高いです」
「魔法!?魔法があるんですか?」
「はい、この世界には」
夢にまで見た魔法がここで使えるとは
おまけに勇者
これは俺tueeee的展開なのでは?
「いくつか質問をさせていただきます」
「はい」
「日本はあなたの世界ではどうなっていますか?」
「日本は敗戦します。」
「えっそうなんですか」
「はい、この世界ではどうか分かりませんが日本は中国との戦争がアメリカとの全面戦争をまねき敗戦します。大日本帝国の名前は使えなくなり軍は解散されます」
「なるほど、それだけは避けななければ」
そう言いながら彼はメモ帳を取り出しメモをする
「しかしながら天皇陛下への処罰は防ぐことができ。大権は失ったのですが私の住んでいる未来では象徴としていつも日本を見守ってくださっています」
「それはよかった」
「あと日本は敗戦後経済成長を成し遂げます」
「ふむ、そして次の質問に移る」
全ての質問に答え終わるのは一時間ほどだったと思う
歴史を全然勉強してない俺には答えられない質問も多かったが