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読めば眠たくなる脱力系小説
大きな雲の上
横になって大きく伸びをする
ふわふわの雲に包まれ
無重力を感じる
静かに涼しい風が吹き
足首をくすぐる
風は無音
足元から上に向かい
耳の横を通る
白くモヤがかかった空
暖かい空気
少しずつ暗くなる
星は見えない
体が段々と重くなり
手足は軽くなる
頭の中は空っぽになり
全てを忘れる
何もかも忘れる
今日は今日で
明日は明日
まぶたに力は入らなくなり
視野には影が映る
息を吸い
息を吐く
その一回一回が聞こえる
もっと吸い
十分に吐く
静かに目を瞑り
雲の中に体が沈んでいく