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サキュバスは、性犯罪を許さない  作者: ウロノロムロ
サキュバスは、百年以上ぶりに恋をする
11/58

協力者

その後、守屋は

アイリンとリリアンがたむろする

喫茶店『カミスギ』を訪れる。

もちろん童貞喪失を決意、

覚悟を決めた訳ではない。


「慎さん!

会いに来てくれると思っていたよ!

ようやくあたしと

契約してくれる気になったのかい?」


抱き着こうとするアイリンを

守屋は両手を広げ前に出して制する。

抱き着かれてしまっては

また思考停止しかねない。


「い、いや、

そうではなくてですね……」


ちょうど店にいたリリアンは、

アイリンが惚れた男に興味津々の様子。


普段クールに

気だるそうにしいているアイリンが、

これだけ可愛らしくはしゃぐところを

リリアンはかって見たことがなく、

それだけでも目が離せないというもの。



「今日は改めてお願いにまいりました」


席に着きアイスコーヒーを飲んで、

ひと息つくと守屋は改めて本題に入る。


「移民局からの

半強制的な依頼ということではなく、

自分の友人として、

情報提供レベルで構いませんので、

今後もご協力をお願い出来ないかと」


「惚れた女の弱みに

付け込もうって作戦だね、

やるじゃあないか、慎さん」


「いえ、

全然そういうつもりはないんですが……」


「じゃぁなんでもう一度

お願いしに来ようと思ったんだい?

やっぱりあたしのことが

気になったんじゃあないのかい?」


「いえ、

そういう訳でもないのですが……」


「あの後、

アイリンさんに関する調査書や報告書を読んだのですが、

こちらの人間のことを

よく理解しようとしてくださっているのが感じられて……

とても誠実な信頼出来る方だと思いました」


真顔で守屋を見つめるアイリン、

初めて守屋に会った時と同じように

魂の共鳴を感じている。


これまでの自分の言動や行動を

ちゃんと理解してくれている

こちらの人間がいるとは

全く思っていなかったアイリンからすれば、

やはり運命的な相手に間違いないとも思えた。


「そうかい、

やっぱりあんたとあたしは

魂が魅かれ合う者同士ってことかね……

わかったよ。

でも、いくら慎さんの頼みでも、

あたしにも曲げられない流儀ってのはあるからね。

協力するしないは毎回

話の内容を聞いた上で決めさせてもうらうよ」


「もちろんです。」


「じゃぁ、

慎さんの女として、

協力することにするかね」


「そこは友達でお願いします」



これからの共存を約束した守屋とアイリン。

それがサキュバスとこちらの人間が共存する

未来への希望のようにアイリンには感じられる。



そしてこの先、アイリンは

人間社会の様々な問題を目の当たりにして、

時には慎さんとタッグを組んで、

密入国者や不法滞在者に移民者、

そして人間達と対峙して行くことになる。




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