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アニメ

ゾンビランドサガ

作者: とびうお君

 私にとってはそんなに面白くない。だが、これが良い作品なのはすぐに分かる。最近そんなのが多い。結局作品の評価は個人的な心がどう動くかに占められてしまう。だからこそ、それを超えた良い作品で自分の心も動くってのを求めてしまう。


 まず私にとってイマイチなのは、非現実的な部分が弱い。どう説明して良いか?悩むのは、だがそういうしっかりした作品との比較じゃないと、これはとてもその部分の使い方が上手い。だからこれは良い作品だと思う。私はその部分アニメオリジナルの作り手に全く期待して無い。だからその水準ならとんでもない出来だと言える。


 不満をしっかり書いておきたいのは、私の理想はこれじゃないんだ。過去のロボット物のようなものが見たいんだ。完全に現実世界と切り離して欲しい。世界観の創りこみ?そういう事なのかもしれない。私の理想と言うより、アニメ業界がこれじゃ駄目だと思ってる。逆説的だが、一時しのぎや小手先の技で上手く行ったら駄目なんだ。


 だがそういったものすごく否定的な目でもこれ良い。基本的にそういった部分が評価を決定する。バイアスと言うか、そういう部分が悪いのに、これはそれを無視できる。要するに、バイアスを超えるほど刺激があったからになる。


 また否定的な事を言うと、1,2話が終ってどんどん失望に変わっていって、どうしようか?これで、3話最低な気持ちで賭けて見た。何の根拠も無い。ただただ賭けて見て、次あまりに失望したらきるかとかけてみた。4話もなんとも言えなかった。だが、これるこどるに似てないか?と思ったら、結構見れる事に気がついた。


 後から振り返ると地方アイドルから全国区へってテーマがしっかりしてるのに気がつくが、この時は淡々と地道な活動を続けてるようにしか見えなかった。それでもこの地味な面白ろさどっちかと言えば好きだなとなって賭けにそのまま手ごたえを感じて継続を決めた。


 5話になっても後はもう失望でもみるぞって気持ちで見る事を決定。この程度だった。相変わらず営業アイドル活動は変わらないが、ガタリンピックでも山田タエのゾンビネタをやる事で、4話のゾンビホラーと重なって悪くないかもと思えてきた。


 評判も悪いから3話の駄目さは分かると思う。なんとなく皆感じてると思うが、この作品アイドルアニメ嫌いの層に受けてる。もちろんアイドルアニメ好きには受けてる。なんとも面白い作品なんだ。私はラブライブが好きだ。でも2期は見るんじゃなかったと思ってる。何故か?キャラファンにとっては面白いだけで、そうじゃないラブライブって作品自体が好きだった自分には酷い作品だった。


 なんでラブライブ?やはりこれがアイドルアニメだからだろう。そうアイドルアニメが私は嫌いなのをラブライブのせいで分からなくなっていた。後から振り返ると何故ああも2期が酷く見えたか今なら良く分かる。ラブライブのヒットで自分の様な人間がいるとは思ってなかった。だがこの作品で確信した。このアニメはアイドルアニメが嫌いな人ほどはまる。


 だが同時に3話がとてもキーになる。何故3話に失望したか?アイドルアニメが好きじゃないとこんなの見てられないと思ったからだ。それが多くのアイドルアニメ嫌いの視聴者で一致したと見てる。キーと書いたのはその後をまともに見ようとせずに囚われてしまって失望からアンチになる人も続出したからになる。


 嫌いなほど嵌るのに?だが、人間大体の人間は不器用なんだ。4話でつまづいた人間はいつまでも嫌いに執着してしまう。なんていえば居のかな。嫌いな人ほどはまるが、同時に3話から立ち直れる人もそんなに多くは無い。そのギリギリで創っている。この作品が嫌いな人は不器用だし、評価者としては低レベルだ。


 それでも気持ちは分かる。私が器用すぎるんだ。その私もこの作品がどうしても好きになれない後一歩の部分が、この作品安心してみてられない。結局1、2話の作りがマシになっただけになる。もちろん根底で、これじゃないって非現実的な部分の理想と違うからってのがある。だが、それより多分この安心感の無さが苦手になる。


 私はもう最後まで見る気なんだ。見て損したは楽勝で超えているから。でも最後まで心地良い穏やかな気持ちの楽しさは多分期待できない作品だと思ってる。この作品を好きな人は大体わかる。まず、似たような作品をやたら嫌う人。何するか分からない部分を楽しみにする人。裏を返すと、見たい何か?を大半のアニメに持ってない人となる。


 この作品を過剰に好きになる人ってその好きになりかたって以上から胡散臭いと思ってる。それだけは釘を刺して、これ良いかも?と思ったのが、6、7話なんだ。アンチ的人物は置いておいて、これ理由は分からないが良かった。理由は全く分からない。でも、これがよいと感じたのは、3話との比較になる。ライブが面白かったんだ。


 次に、この2話がポイントで、これまで笑いがベースでコメディとして楽しませるアイドルアニメって部分が合った。それをかなりギスギスした展開に突っ込んだ。おまけに雷恐怖症でこれまでらいぶをひっぱってきたキャラがまともに歌えなくなってしまった。ネガティブな部分ばかり、コメディを軸にした作品が、シリアスベースの作品顔負けのしんどい展開をやり始めた。


 これが面白いんだ。何故なのか?はさっぱりわからない。そういうの分かる人は考えて欲しい。私に分かるのは、通常コメディベースでやってきて、反転のようにやるシリアスはものすごく受けが悪い。シリアス展開嫌いとかそういうレベルじゃない。そういうのはもっと違う。そうじゃないんだ。


 明らかにコメディに振り切ってる作品が、そうじゃない普通の作品でも鬱シリアス嫌だぐらいに振り切ったネガをやるのは作品を崩壊させる。分かりやすい例ならくまみこだろう。これを逆に一番面白かったと思わせた。個人的だろ?とんでもない、ここからゾンビランドサガは、きちんと売れる作品として一歩踏み出す。まるで好きな人は好きレベルだったユーフォが、百合回でBD購入層を動かした別作品の刺激まで突っ込んだのと似てる。


 決して凄く面白いからじゃない、BDを買う人の心を揺さぶった。それは普通に見ててすごいの来たとかじゃない。根本的に質が違うんだ。ギャグがほとんど売れないのは、笑えるを期待してるわけじゃない。あんなに面白かったのにとあそあそや、ひなまつりが何故BD売れなかったか?多分分からない人の方が多いだろう。


 笑えるから売れるんじゃない。笑える作品のキャラに好意って刺激がある。そこが売れるキーになる。笑いだけじゃ駄目なんだ。その+アルファがこの6,7話で発生した。


 キャラ萌えやってりゃ売れるとか簡単に言うが、今時シンプルなものじゃ売れない。けいおんもラブライブも初期の頃だけ売れるんだ。水準が高くなって、ちょろいアニメなんてすぐになくなる。シビアな視点で売れなくなる。BDを売るためにはキャラ萌えが重要だが、だからってそれはやって当たり前なだけで、それが大半売れる理由になるだけで、だからってそのハードルを越えた後、初めてスタートできるとなる。


 その突き抜けた何か?を持っていた。


 話し自体はそれほど個性的じゃない。結局だからこそ答えは分からないんだ。斬新さがあったわけじゃない。何か分からないがきらりと光るんだ。そして、通常は失敗しやすい土台の上で成功させた、難易度の高さだけは私には言語化できるだけなんだ。


 8話はそれほどじゃないが、それがまたこの作品らしい。ただもう以前のようながっくり感は無い。1,2話がやたらと評判が良い作品だが、多くの人は、変わったものが見たいんだ。深夜アニメは最初から偏ってる。そのせいで変な価値観ばかりが重視される。それに惑わされてはいけない。確かに私も1,2話面白いから見たが、評価は6,7話の方が圧倒的に高い。


 相撲の変化に似ている。変化で勝ったが、6,7話はがっぷり4つで勝った感じがある。でも何故未だに不安定だと思うか?と言うと、この作品見ていて気がつく人がいると思う。連続した流れの面白さがイマイチない。単に毎回なにやらかすだろう?が楽しみになってるから次回が楽しみだが、ピークの高い数話を見てしまうと、そこと比較してがっかりするんだ。


 連続する展開面白さや流れの面白さが無いから。この手の話しで数話は面白いが、後はイマイチってのはあんまり能力を感じない。悪くは無い。その点初期の頃の不安はない。だがもし6、7話の余韻がなければはたして8話楽しめていたか?は分からない。


 それでも思うのは、もう見て損したは振り切った。最後までみるぞって賭けた気持ちはすっかり変わっている。私はもう賭けには勝った。それが最大のこの作品への褒め言葉だ。何故なら、全体の流れで面白い作品じゃないから、最後失敗しても多分失望し無いからだ。


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