表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に来たけど、結局変わらない人生。  作者: pirorin
現実世界と、異世界。
14/14

逡巡

少し心の中のモヤモヤを抱えながら、森の中に入っていく。



このモヤモヤは何なのだろう。

初めて異世界っぽいものを見たから?いや、でも普通に熊と犬。

いや、普通ではないか。熊を今まであんな距離で見たことないし、、、

やっぱ見捨ててしまったことがなんか引っかかるのか。


こんなことを考えていると、昔見捨てた子猫のことを思い出す。

何やらみーみー泣いているなと聞こえてきて、最初は何かの幻聴か?と思ったのだが、でも気になってその音が聞こえる方向に近づいていくと、子猫が川の中にいたのだ。

子猫は必死で這い上がろうとしているのだが、水の流れもそこそこ急で、しかも、人工的に川岸が作られていたので、ツルツルして、角度もあって這い上がってこれないのだ。


それを見つけた俺はすぐに川の中に飛び込んで、子猫を抱きかかえた。




なんてことを頭の中で想像しながらも、同時に自分の服が濡れるなー。とか、冬だし寒いから絶対風邪ひくよなー。と考えて、立ち止まっていた。

そうすると、夫婦が何かの帰りらしく通りがかった。多分、神社が近くにあるからその参拝でもしてたんだろう。俺が何かを見ていることに気づいた近所の夫婦が、視線の先にいる子猫を見つけた。

そこからの夫婦はすごかった。

夫は釣りが趣味なのかデッカイ網を持ってきた。タモ?とか言うんだっけ。とりあえず、釣りとかで使う長い網を、駐車場まで走って持ってきた。

妻はその間ずっと猫を見て、応援していた。「もうちょっとだからね。頑張って!!」

夫が丁度着いたころ、子猫が力尽きたのか川を流れていく。

「あぁ!!!」妻が叫ぶ。

流れていく子猫を夫は流石の網使いで拾い上げていた。


それをここまで鮮明に覚えている俺。つまり、ずっと眺めていたのだ。

その夫婦は自分たちが持っていたタオルを汚れることも気にせずに子猫を包んであげていた。結局は、猫の生存を確認出来たのだ。


だけど、ちょっとした後悔って、ずっと残るものだ。


そうなると、僕が今すべきことは何なのだろう。



いや、でも、結局何してもダメだろうし、、、

後、そんなことを考えながら歩いていたら、段々周りが暗くなってきて、ちょっと怖いし。

と、考えている自分を見つけた。


僕は結局、俺のままなのか。


なんか嫌だな。変わろうとしたんじゃないのか?

そんな風に自分に自問自答する。


よし、じゃあ、もし一回戻って、居なかったらもう諦める!居たら居たで、その時に考えよう!!

そう思い、川に戻っていくことにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ