↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
捨て勇者、魔王のもとへ  作者: 海影
わざと捨てられた勇者は、帰るために魔王のもとへ向かう
1/95

勇者死す?

連載、はじめます。

 目の前に迫っているのは、最下級の魔物であるゴブリン1匹。相対するのは、全身黒ずくめ、重そうな鎧、大剣をもった、小柄な人物。一切肌が出てない、暑そうな格好のまま、大振りに剣を振り下ろすも、軽々と避けられる。


「や、やっぱり、むりですよ! ボクにこんなのー!」


 避けたゴブリンは逆にあっさりと近づいて、鎧に傷をつけていく。もっとも防御を突破はできないし、弱いところを狙うといった頭もないが。


「こんな下級の相手でも、勝てないとは……。やはり、術は失敗だったのですわね」

「そのようですね、姉様。それではやはり……」

「そうですわね」


 端で見ていた姉妹らしき二人が、何らかの結論を出したらしい。


「炎よ」


 姉の方が杖をかざして一言唱えると、ゴブリンは炎に包まれた。


「うわあー!」


 ゴブリンの前にいたため、一緒に炎に炙られかけて慌てて飛び退くと、そのまま尻餅をついて、荒い息をする。

それを見て、姉妹はやれやれと首を振った。


「どうやら、貴方は勇者様ではないようです。ですから、同行はここまでにさせていただきますわ」

「そういう訳ですので、お貸しした剣と鎧を返して頂きます。ヴォルト」

「……はい」


 姉妹から下がった所にいた、騎士鎧に身を包んだ男が近づく。


「……すまない……(ここから北に半日ほどで町に出る。なんとか生き延びてほしい)」


 鎧を剥ぎ剣を取りながら、彼は小さく呟いて小袋を黒服のポケットにこっそりと入れた。姉妹に仕える彼としては、それができる精一杯だったのだろう。


「それでは、ごきげんよう」


 ぼーっとただ見ているだけしかできないのを確認して、姉は杖を振るう。


「帰還」


 そして、三人の姿が消えた。





 しばらく後、目の前に現れたのは下級の魔物、アースウルフ。地属性の狼は、目の前の獲物の首筋に食いついた。


 ブチッ!


 そして、ちぎれて落ちた……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。