不眠症
さようなら
遠くに見える星の光
夜が明けていき
辺りは明るくなっていく
出さなければいけない
あの日の返事を
諦めるように
眠気がくるのを待つ
不安を感じるほどに
低い位置にある雲
突き抜けるように消えた飛行機
緋色に染まる翼
眠れない間に
あの光景はどこかに隠れて
ふと眺めた窓の向こうに
朝焼けが眩しく輝いて
それでもこの命に
苦痛を感じるのは何故
カーテンから差し込む
朝日が眩しいのは何故
長く深い夢を
ずっとみていたようで
眠っていたのは数分くらいで
起きたら全てのことが元通り