秘密
「うん、大丈夫だよ。」
婚約者であるカズキの電話に応えながら、あたしはもう片方の手でパソコンをいじっている。
「引き継ぎとか、あとちょっとかな。来週中ごろには全部終わるから、問題なしです。」
あどけない口調でそんなことを話しながらあたしの右手はパソコンに開いた伝言板サイトのページにキーボードでいけないことを打ち込んでいる。
01:00 いつものところに行くよ、て。
いつからこういうふうになってしまったんだろうとか、考えるのも忘れてしまった。ただ私は、こういうふうにしか生きられない これからもずうっと。和樹との電話を切ったら直ちに、私は慌ただしく身支度をする。今夜は、ナースを意識した清楚な生成りの麻の超ミニの上下、ただ下に履くのは真っ黒のスケスケのパンティとガーターベルトって決めていた。軽く顔にパフをはたいて化粧を直したら、100均のポーチに1000円札3枚だけ入れてスマホは電源を切って放り投げて、部屋の鍵を閉めてエレベーターで降りて通りで流しのタクシーをつかまえる。綱島の駅で降ろしてもらって少し歩いて鶴見川の土手に登り、ぶらぶら歩いてたらほどなく、
「お姉ちゃん どこ行くの?」
と声をかけられた。
はっと身構えて駆け去ろうとする腕を掴まれたかと思うと、いつの間にか3人の男に囲まれていて川べりに引っ張られて下りる。灯りもない草原に衝き転ばされ、
「可愛がってやるよ」
と手足を押さえ込まれた。
正面から腰に抱きついてきた男が早速スカートをまくり上げ下着の裾から指をねじ込ませる。
「もう濡らしてるんじゃないか。このスケベ女」
暗がりの中私は目を閉じ、口も引き結びんでいる。恥ずかしいほどにそこが濡れているのはわかっている。指でかき回され、声を上げそうになるのをこらえるうちに下着を下ろされ、両足首を肩の付け根近くまで押さえ上げられ全開にされた股間に男のものがやすやすとねじ込まれた。数度、激しく突き差しされただけであたしはもう絶頂に達しかかっている。声を出すのを必死でこらえる。
「うおっ」
のしかかった男のほうが先にうめいて、あたしの中に熱い奔流を注ぎ込んだ。余韻を味わうように数度腰を打ちつけた男が離れたらすぐに手を押さえていた男がのしかかってきて挿入し、やはりほとばしる欲求のままに激しく動いて果てる。すぐまた次の男が猛り立ったものを押し込んでくる。
三人が一度目を済ますと、今度は四つん這いにさせられ男のものを口に咥えさせられる。お尻を抱え上げられ、背後からまた突き入れられる。子宮に届くような激しい突き上げに、私は堪えていた声を漏らし内臓の歓喜に顔を歪める。口の中のものも愛おしくて夢中で舌を這わせ吸わぶり、激しく脈打って放出される精を飲み下す。時間にしておそらく30分も経たない間に、男たちはあたしに2度3度と放出し、あたしも数え切れないくらいイッて男たちが立ち去った草むらに身を横たえた。
つかの間、まどろんた。
「あの、大丈夫ですか?」
声をかけてきたのは、高校生らしい、ひょろっとした男の子だった。
「うん、大丈夫。ありがと。」
あたしは満ち足りた笑顔で応えた。
「あのさ、よかったら、する?」
誘ってみたら、男の子はやや困惑したように顔を歪めたが、
「いいんですか?」
あたしがうなずくと、ズボンと下着を下ろしてあたしにしがみつくと、すぐに夢中になってあたしの入口を探してしばらくさまよっていたがやがて探り当てて押し入り、深々と差し込んだ中でドクンドクンとたっぷり脈打って果てた。何度も礼を言って、あたしを気遣いながら帰って行った。
あたし、伊東沙緒里は時折、レイブされたくてたまらなくなる。それも、輪姦でなくては物足りないのだ。そうした欲求を覚えはじめた頃は、自分がおかしいのかと思ったし、どうしていいのかわからずのたうち回った。深夜の繁華街でナンパされてみたりしたけどなかなか思うようなシチュエーションにはならなかった。数年前、あたしみたいな性癖の女の子が書き込めるインターネットの伝言板があるのを知った。そこに書き込んで指定の場所に行けば、思う存分オモチャにしてもらえる。今日と同じように、言葉を交わすでもなく、行われるのはまごうことなくレイブだが、彼らは私が依頼人だと知っているからこそためらいなくことに及ぶ。場所は河川敷であったり漁港近い浜辺であったり、都心の公園のトイレであったり様々だ。満員電車の中で取り囲まれていたずらされそのまま終着駅の多目的トイレに連れ込まれて続きをやったりもする。時には写真やビデオを撮られたり、監禁めいた目に遭ったりもしたけど終わってみれば何てこともない。思いがけず告白されて付き合ったりエッチするようになった男の子もこれまでにいたにはいたけれども、全然楽しくも気持ちよくもなかったし、輪姦される高ぶりとは替えようもなかった。そんなあたしが、今、成り行きとはいえ結婚しようとしている。もちろん彼はあたしのそんな性癖を知らない。それどころかあたしと付き合う前は童貞だったんじゃないかないかと思われる節がある。
あたしが初めてレイブされたのは小学校6年生のときだ。あたしは特段発育のいい方でもなくて、むしろ痩せぎすで背もクラスの真ん中よりちょっと小さいくらいだった。胸なんて、ほんのかすかにふくらみはじめた程度で、まだ普段はブラジャーもしていなかった。「可愛い」って言ってくれる人もいたけれど、男子からは「沙緒里?なんか暗いし、パス!」みたいな声のほうが多くて、そんな自分が、まさか大人の男の人の性欲の対象になるなんて思ってもみなかった。
二学期の中ごろ、友達の家でしゃべくってて日の暮れるのが早くなったのに気づかずすっかり暗くなった道を慌てて自転車で帰っていて、近道しようと川べりの舗装されていない道を走ってたらチェーンが外れてしまって、暗くなりかける中を自転車押して歩いてたら、
「どうしたの?チェーン?」
と話しかけてきた人がいて、学生風の優しそうなお兄さん二人だったので
「はい。急に外れちゃって」
と足を止めて答えたら
「見せてごらん」
と近づいてきて、自転車を見るかと思ったらいきなり一人があたしの口を手でふさいでお腹を抱きかかえて、「声出すなよ」って言ったかと思うともう一人が自転車を草むらに放り込んでしまい、あたしの足の方を持ち上げ、二人に荷物のように抱えられ暗い藪の中に連れて行かれた。
「大人しくしてたらすぐすむから」
と二人に地面に押さえつけられて、あたしはこわくて声も出せなくなっているうちにショートパンツと下着を一気に下ろされて、両足首を持たれてぐいっと体を折り曲げられ広げられたお股の真ん中に、いきなり熱いものを押しつけられた。痛くて、何度も体をそらそうとしたけどそのうち肩の方からもしっかり押さえつけられて、メリメリ、ていう感じで体の中心に、熱いものを入れられたのがわかった。性に関する知識はあったし、すでに初潮も迎えていたあたしは、犯されているんだってわかった。体の中を、熱いものが、激しく動いてかき回した。初めてのセックスは、大好きな人にロマンチックなシチュエーションで捧げるんだなんて秘かに思っていたのに、こんな形で奪われてしまって、あたしはもう誰とも素敵な恋なんてできないんだなって思ったら急に悲しくなって、ようやく涙が出た。のしかかっていた男はだんだん動きを速くして、一際深くあたしの奥に沈み込んだかと思うと、びくびくと震えて、動きを止めた。ねっとりと広がるものをお腹の中に感じで、あたしは、見知らぬ男に汚されたのを知った。男が離れて、両手を押さえていた男と位置を替えた。私はもう抵抗する気も失っていて、おとなしく犯された。不思議と、もう痛くはなかった。むしろ、体のどこかが差し込まれているものに応えるように動く気がした。
「気持ちいい?気持ちいいんでしょ?」
と男が聞いてきたが、何も答えられなかった。
二人目が果てた後、体を起こされ、かわるがわる二人の肉棒を口に含まされた。舌を這わせて舐めるように言われて、抗えずそうした。唾液をからませてしゃぶると肉棒は再び硬さを増して、今度は私を四つん這いにしてお尻を高く上げさせて後ろから貫いた。少しだけだけれども、体の奥から響いてくるような未知の快感があって、私は怖くなっていた。二度ずつ私の中に欲望を放つと、「誰にも言うなよ」と男たちは去って行った。あたしはどうにか服をかき集めてまとうと自転車を取るのは諦めてとぼとぼと家に帰った。何が起きたのかは一目瞭然で、両親に伴われて病院で診察を受け、警察官も呼ばれて病院や家で何度か顛末を聞かれた。
その後あたしは卒業までほとんど学校には行かずほぼ引きこもって過ごした。
自宅のある地域からやや離れた、小学校の同級生の誰も行かない中学校に私は通うことになった。私に起きたことは、口を閉ざしていてもどこからともなく地域の中で知られていたようで、それを慮った両親の配慮であったようだ。けれど誰一人知った顔のない学校は私によそよそしく、登校しても一言も口をきかない日が続くようになった。クラブ活動などに参加する気も起きず、黙々と登校し黙々と授業を受け帰宅する毎日だった。変化が起きたのは、6月も半ばを過ぎた今にも雨の落ちてきそうな日の放課後のことだった。学級委員をしていた森川君という男子に、終礼後時間をとってほしいと言われて、空き教室に呼び入れられた。行ってみると、森川君の他に何故かクラスでも素行の悪いグループに属する高木、澤山、村木などの男子が顔を揃えていて、私には意図が読めなかった。
「中学から一人だけ入ってきて馴染めないようだから相談に乗ってやれって先生に言われて」
というのが森川君の言い分だった。
「仲よくなれる方法ないかなって思ったんだけど」
「そんな心配してくれなくていいよ」
とあたしは答えた。
「俺たちさ、他みんな同じ小学校から来てるから」
森川君は続けた。
「男子も女子も、お互い知り尽くしてるから、一人だけ知らない子いると緊張しちゃってうまく話せなかったりするんだよね」
「そうそう」
高木が話を合わせる。
「俺たち、恥ずかしいこととかもみんな知ってるって言うか パンツとかチンコとかも、見せ合ってたもんな」と澤山が続ける。
「何、あたしのパンツ見せろって言うの?」
あたしはふざけてみるつもりで言ったのだが、
「そうしたほうが、早くなじめると思うんだ」
と森川君は真剣な顔で言う。
「とりあえず、俺らのチンコ見てよ」
言うなり、4人がいきなりズボンの前を開いて、ブリーフも下ろして性器を出したのには驚いた。しかも、4人そろって固くそそり立っている・・・。
「ちょっと、何の冗談?馬鹿なことするなら帰るわよ」
と鞄を手にしようとしたら、
「俺たちここまで見せてんのに、それはないだろ」
「俺たちなんかとは、つきあえないってか」
などと凄んでくる。
「そんなわけじゃないけど、いきなりこんなの」
彼らの気を悪くしないようにと言葉を選ぼうとしていたら、
「処女じゃないんだろ?ズボズボのくせに!」
というセリフが飛んできた。
知ってるんだみんな・・・そう気づくと全身がこわばり、あたしは絶望的な気分になり身動きもできなくなってしまっていた。
「ズボズボのマンコ、見せてよ」
「ほら、もったいぶんないで」
言葉を失ってうつむいて身を固くしていた私を、彼らは力づくで引きずって、寄せ集めたテーブルに寝かせつけ、スカートをまくり、たちまちのうちに下着を下ろしてしまっていた。
「嫌だ、こんなの・・・」
「ほら、恥ずかしがんなよ」
「俺たち仲間なんだから、見せちゃいな」
抵抗も空しく、股を大きく割られ、性器を明るみにさらされる。
「ここ?オマンコ?」
「ここにチンコ入れられたんだ!すげー」
そんなことを言いながら無遠慮にまさぐってくる。
「俺我慢できないや 舐めちゃお」
村木が私の股間に顔を埋め、舐め始めた。
「やめて・・・そんなの・・・」
押さえつけられた私は抵抗もできず、恥ずかしいところをかき回されて
「濡れてきてるよ この女」
「マジ?すげー!やっぱヤリマンは違うね」
そう、確かに村木の唾液ではなく、粘っこい私自身からの粘液が溢れてきているのを、否定できなかった。
「もう堪忍して、帰らせて」
懇願してみたら、
「じゃあ、お返ししてくれる?」
「お返しって?」
「俺らの、舐めてよ」
結局あたしは従わざるを得なかった。
テーブルから下ろされた私は、冷えた教室の床に跪かされ、目の前に突きつけられたそそり立った彼らのものを、かわるがわる口に含み、唇と舌を使って彼らに言われるままに上下に刺激し、溢れてくるものを喉に受け止め、飲み干したのだ。
その日は、下着を奪われたまま帰らされた。
次の朝、教室の黒板には、私がヤリマンで、いつでもあそこを触らせるという意味の文章が書かれ、奪われたあたしの下着とともに、大きく開いて濡れそぼったあたしの性器のクローズアップの写真が貼り出されていた。
その日から毎日、あたしは求めがあればいつでも男子トイレや空き教室に連れて行かれ、下だけか、あるいは上も裸にさせられ、恥ずかしいところを見られ触られ、男の子たちの性器を咥えさせられ欲求が果てるまで奉仕させられる日が続くことになる。あたしは、泣きもしなければ、誰かに窮状を訴えたりもしなかった。あたしはもう汚れているんだ、他の子とは違うんだ、と諦めきっていた。呼ばれたら、馬鹿みたいにへらへらしてついて行って、言われるままパンツを脱いでおちんちんを咥えた。
クラスの女子からは、完全に無視されていた。あたしが、カラダて男子たちをたらしこんでるんだってみんな思っていて実際そういう風に口にしていた。誰もあたしのそばに座りたがらないから、あたしの席はずっと教室の一番後ろの廊下側の隅で、よく机の中やカバンにに生ゴミとかどろとか入れられていた。
卒業が近くなってから、森川君や高木たちのグループの何人かには、性交もさせられた。特に感じたりはしなかったけれど、私の中で果てた後の彼らの満足げな表情は悪くなかった。妊娠とかは彼らも避けたいようで、かといって避妊具など使うのも面倒らしく、口でする方があたしも楽だったし彼等の求めも最後までそっちの方が多かった。
高校は両親の勧めで、家からは電車を二度乗り換えなくてはいけない郊外の女子高に進んだ。というより、毎日恥ずかしいことするためばっかりに学校に通って、勉強なんて全く手につかなかったあたしに行ける高校なんていくらもなかったのだ。仏教系の新興宗教団体が母体になったその学校は、都下のおツムの弱い女の子を集めてまがりなりにも高卒のお墨付きを与えてくれて、授業料はちょっと高めだけれどもカルトみたいな宗教臭さはないよ、というので知られていた。制服が割と名の知れたデザイナーの手によるもので、シンプルなジャケットとスカートなんだけど何種類かあるネクタイと合わせると確かに可愛くて、それであたしも通うことに決めた。
なにせ辺鄙なところだったので、中学校の同級生とは完全に縁が切れた。あたしはまっさらな自分になったつもりで登校をはじめた。キャベツ畑の他になんにもないようなだだっ広い丘にぽつんと立っている学校だったけれど、何か楽しいこと見つけられるんじゃないかと、かすかに期待した。
けれど数日通っただけで、あたしはげんなりしてしまっていた。同級生の誰も、あたしが話しかけても親身に応えてくれない。みんなそれぞれ、あたしと大して変わらないかもしれないけれど人に明かしたくない過去を持ってるようで、気心の知れた仲間内だけでそれを守っているようで。なんか、だんだん息が詰まって、毎日代わり映えのしない一日を過ごすことにたちまち飽いた。加えるに、学校ばあたしの家からは、都心を東西に突っ切るような位置にあって、登校に時間がかかるばかりか、特に朝は電車が激しく混む。とても乗り切りない人数が無理やり体を押し込んできて詰め詰めになった車両で毎朝一時間以上過ごさなければいけないのは電車通学初心者のあたしにとってかなりのストレスだった。
朝の電車では、痴漢にも遇った。初めて遭遇した時も、話には聞いていたし、これまで経験してきたことに比べれば何でもないことに思えたから、気にしないように努め、触りたければどうぞ触ってください、というくらいに思っていた。あたしなんかはスカートを思い切り詰めて短く履いていたから、ちょっと押されて体が傾くとそれだけでバンツが見えてしまいそうになる。そこに誰かの手が当たってもわざとなのかそうじゃないのかもすぐにはわからないし、わざとだって確信したとしても誰の手かもわからず身動きもできない満員の中だから、逃れようもないのだ。なのであたしは、あ、またやられてる、と思っても澄ました顔で、好きにさせるようにしたいた。むしろそうされている方が、退屈で息苦しい時間が少しは早く過ぎるように思えたのだ。
大体あたしは毎朝決まった時間に、ホームの決まった位置から決まった車両に乗る。そうするうちに、同じ車両に乗り合わせる人にも、よく見かける人、決まった顔ぶれがいるのがわかってくる。そして何人かの男の人は、あたしが乗り込むといつの間にか背後に寄ってきて、電車が動き出すとともにお尻に手を出してくるのを繰り返すことにも気づくようになった。朝の痴漢の常連さんたちである。一人は30代半ばくらいの、痩せて銀縁の眼鏡かけたやけにヒゲの剃り跡の濃いおじさん。一人は背が低くてしょぼくれた感じのあたしの親よりも年取っていそうなおじさん。一人は田舎から出てきたばっかりみたいな垢抜けない感じの学生っぽい男の人。他にも何人かいたけど、一番よく遭うのはこの三人。誰とももちろん言葉を交わしたりしないし、目だって合わせることもない。ただ彼らに行きあうと、決まってお尻にそうっと触ってきて、だんだんとただ手が当たったと言うんじゃない意思を持った触り方になって、それでもあたしが平気な顔をしてたら、降りるまでの時間ずっと確信犯的にねちっこくいたずらを加えてくる。あたしは、触られてもいい子 痴漢されても平気な子 むしろ痴漢されるのを喜んでる子。そういう風に思われてたんだろう。
はじめの内ただお尻をなで回していた手は時間が経つと、お尻のあわいに指を差し入れ、膣口のあたりに触れてくる。はじめは下着の上から、だんだんと下着の裾をくぐり抜けて直接。たいていその頃にはあたしのそこは潤っているから、侵入してきた指はあたしの分泌液を探りとり、ねっとりとまとわせて密かな裂け目をこじ開け、びらびらをこすり、次第に奥へと入り込み捏ね回しはじめる・・・。あたしのあそこから、クチュクチュという音が聞こえてきそうなくらい、激しく濡らしてしまっていることもある。
手を伸ばしてくるのが一人とは限らない。常連さんの内の二人とか他の通りすがりの人とか、時には三人とかもっとに囲まれて触られることもある。そういう時は、前からも後ろからも手を差し込まれて、スカートは完全に捲れ上がってしまって、私はすっかり無防備な姿をさらしてしまっている。それでもあたしは誰の方も見ようとはせず、何も起きていないように無表情であらぬ方に視線を向けている。時には何人かで示し合わせあたしのパンツを少しずつ下ろしてしまって、電車の中で下腹部をむき出しにされてしまっていたりもする。薄く丘を覆う恥毛が光の下にさらされ、何本もの指がその谷間にもぐりこみ膣も、クリトリスも、肛門もいじくり回され、それでもあたしは表面は平然として立ち続けていた。そのままの格好で駅に着いてホームに押し出されてしまい、腿の半ばまで下ろされた下着を赤面しながら慌てて引き上げたのも一度や二度ではない。
いつの間にか、そうやっていたずらされる時間が、毎日の退屈を紛らせてくれる清涼剤になっていた。今日も誰かに何かされないかな、とどこかで期待しながら電車に乗り込み、誰も触れてこないようだと、よろけたふりをして見知らぬおじさんにようやく容量の増えてきた(けれど世間的な水準からしたらまだまだ貧弱な)胸を押しつけてみたり、後ろに立っている男性の腰部にお尻をすりつけたり、なんて悪さをしてみたことすらあった。ある時は、これもいたずら心で、駅のトイレでこっそりノーパンになっていつもの電車に乗り込んでみたりさえした。その時は、たまたま常連さんの何人かと一緒に出くわして、みんなからめちゃくちゃいじられて、気がついたらあたしちょっと前かがみになって、突き出すみたいにしたお尻が丸見えになるくらいスカートまくられて、足も左右に肩幅以上に開かされちゃっててほとんど犯されてるのと変わらないくらい指とか挿れられて、さすがにこれはもう無しかなって思った。
学校は退相変わらず退屈がだったけれど、誰とも喋らず毎日お弁当一人で食べるのも惨めっぽいから、やっぱり教室の中で浮いてる友達の居なさそうな子たちで何となくまとまって休憩時間やけにお昼を過ごすようになった。共通の関心なんて何もないから、テレビドラマのあれ、見た?とか俳優の誰それが何とかって子と付き合ってるんだってね、とかどうでもいい話ばっかりして過ごしていた。その一人がA子だったが、身につけている小物などは品が良くてそこそこお金持ちの家の子っぽいのに、極端に回りの物音や視線に怯えたりほとんど挙動不審なくらいいつもびくびくしていて、あたしたちと話をする時にも決して目を合わせず、当たり障りのない同調ばっかりしていた。お勉強に関して言えば、あたしなんかも全然できないけどそのあたしが呆れるくらい、どこか欠陥あるんじゃないかと思えるほどいわゆる常識を知らなかった。
そんなA子に、放課後の時折、文具だとか、靴下などの雑貨の買い物に同行してほしいと請われ、気乗りはしなかったが断る理由もなくて付き合うようになった。A子は学校のある市内に元から居住する地元っ子で、行くのも最寄り駅隣接の田舎臭いショッピングモールに限られていたから、あたしは帰り道の時間つぶしに、毎度ちっともはずまぬ会話を交わしながらA子の買い物について回った。ショップの店員さんに、商品のサイズやカラーについて尋ねるだけでも、A子はたいてい緊張して言葉に詰まってしまい、横目であたしに助けを求めたりするので、あたしだって全然そんなの得意ではないのに、助け舟を出して店員さんと交渉したりする場面が増えていった。
また時折、地元だけに、A子の以前の知り合いだったり同級生だったりに行き合って声をかけられたりすることもあった。そんなときA子は必ず、普段以上に落ち着かない様子になってその場を取り繕う言葉を並べて立ち去ろうとする。あたしとかに同行を求めるのはそのための隠れ蓑にしたいのかなとも思えて、多分中学校まで、あんまりいい思いしてきてなくて、あたしほどじゃなくてもハブられたりしてたんだろうな、というくらいは薄々感じられた。
夏休みも間近になったある日、やっぱりA子との買い物を終えてそろそろバイバイしようかな、というタイミングの夕刻、ちょうど近くの神社のお祭りで駅前の通りに縁日の屋台が並び賑やかになり始めていたので、あたしには物珍しかったものだからA子はあんまり気乗りしなさそうだったのを逆に付き合わせて、ぶらぶら覗いて歩いてたら、4人連れの男の子たちか
「A子じゃん!」
と声をかけてきた。
A子は明らかに逃れたそうな顔になって、いい加減にあしらおうとしていたが、男の子たちは結構しつこくて、どこ行くの?時間あるでしょ?どこの学校だっけ?久しぶりだしちょっと付き合ってよ?などと取り囲んで離そうとしない。A子はだんだんうつむいて、返事も途切れ途切れになって今にも泣きそうな顔になっていって、おそらく前から彼らにいじめられていてお小遣いとか巻き上げられたりしてたんじゃないかってあたしは勝手に想像して、
「A子、このあと家の人と待ち合わせって言ってたよね?もうやばいんじゃない?」
と口を差し挟んでみた。
「A子のお友達?そしたら代わりに付き合ってくれない?」
と言われて、A子になんだかすがるような目で見られてしまって、無理に縁日に誘ったことに責任も感じていたから
「ちょっとならいいよ。この格好じゃまずいから着替えてくる」
って答えていた。
近くのトイレでさっと制服からTシャツとショートパンツの軽装に着替えたら、もうA子はいなくって、待ち構えていた男の子の一人に手を引かれてお祭りの群れから連れ出された。ちょっと歩いて行き着いたのは、物流倉庫の駐車場らしいだだっ広いところで、驚いたことにバイクや、品のないステッカーのベタベタ貼られた車が30台くらいもエンジンかけっぱなしで居並んでいて、カーステレオの音何かもがんがん響き渡っていてろくに人の声も聞こえないくらいの中に、高校生くらいからおじさんになりかけまで大勢のガラの悪そうな男の人が屯して喋っていて、派手な色の服着たお姉さんも何人かいて楽しそうに喋くってる。
「今から、走行会なんだよ。」
あたしの手を引いてきたサトシという男の子が言う。
「女の子少ないとつまんないからさ。付き合って、な?」
あたしは頷いて、応じることに決めた。程なく、口ひげはやしたおじさんの合図で、みんな車やバイクに乗り込んでいよいよ音高くエンジンを空ぶかしして、あたしはそのへんにあったヘルメットかぶせられてサトシ君のバイクの後部座席に怖ごわまたがってサトシ君の腰に手を回して、何台かずつまとまって道路に飛び出していくのを眺めてるうちに順番が来てサトシもアクセルをぐいっとひねってギアを入れて走り出して、急な加速にあたしは夢中でサトシ君にしがみついて夜の道路を運ばれて行った。風がびゅいびゅい音を立てて頬やむき出しの手足にあたって、みるみる過ぎ去って行く景色と合わさってあたしはジェットコースターに乗っているみたいに陶然となった。しかもこのジェットコースターはぐるりと回ったらそれで終わりでなく、夜の中を走り続けるのだ。どうやら信号とかもお構いなしに走り続けてるみたいで、固まってクラクションを鳴らし続けながら走る車たちは、次第に街を離れ、木々に囲まれた道を県境の山間部の方に向かって登って行った。
いくつもの急カーブにブレーキもかけないで猛スピードでで飛び込んでその都度ガードレールの外に弾け飛んでしまう予感に悲鳴を上げながらノンストップで走り続けて、ようやく街の灯りを見下ろす、広いパーキングエリアで小休止となり、バイクを下りたあたしはサトシ君に導かれて柵を乗り越えた斜面の草地に腰を下ろした。街は遥か下に無数の小さな点滅になって見えて、不思議な気分だった。
「なあ、楽しいでしょ?」
サトシに聞かれて、あたしは力強く、うん、て答えた。
「沙緒里ちゃんだっけか?やらせてくれっしょ?
」振り向いたら、サトシ君の目の色が変わっていた。なんだか血走って、ギラギラして見えた。
「一歩間違ったら死んじまうぎりぎりのスピードで走ってるとさ、めっちゃ興奮して、めっちゃチンポ立つのよ。女の子はならない?俺だからもう我慢できないのよ。やらして、な。」
返事も待たずに抱きついてきて、荒々しくシャツまくりあげてブラ引きちぎるみたいに外して胸に顔を埋め、もう片方の手で巧みにショートパンツと下着をずるずる脱がして放り投げてしまって慌ただしく自分の下も脱いで、あたしの両膝の裏に手を当てて強引に割り割いて直ちにびんびんに反り返った性器をあたしに押し当ててきた。あ、やっぱりこうなるんだ、という思いだけで、嫌だとか逃げようとかは思いも浮かなくて、あたしはおとなしくされるままになっていた。すぐに中にめり込んできたサトシ君のものは力強くあたしの内臓を突き上げて、目をつぶって歯をかみしめて数を数えていたら、20を越えたところであたしの中の一番深いところに熱いしぶきを吹き上げた。
「初めてじゃなかったっしよ?痛かった?」
身を離したサトシ君が聞いてくるのに平気、って答えようとしてたら、すぐ近くに人の気配がして、
「サトシ終わったの?回せや」
と中腰て見下ろしているおじさんの姿が見えた。おじさんと言っても二十歳そこそこだろうけど髪を金髪にして耳にビアスをいくつもしてて、細い目はさっきのサトシ君と同じで血走ってギラギラしていた。
「カツヤさん、どうぞっす!」
サトシ君はあっさり答えて身を起こすと、あたしを覗き込んて
「悪いけどもう何人か、相手してな。ここまで来ちゃったら仕方ないから」
とさっさと自分だけ身繕いしたら離れて行ってしまう。カツヤと呼ばれた男は代わって下を脱ぐと
「じゃ、そゆことで」
とだけ言ってすぐにあたしにのしかかり、有無を言わせず突っ込んでくる。
「お利口だね 大人しくしてたら平気だからね~」などと言いながら腰を激しく打ちつけ、
「女子高生、ええわ~」
と叫んだかと思うとどっぷりと精を注ぎ込んだ。
「この子、空いたよ!」
カツヤが叫ぶとすぐに何人か集まってきて、あたしはその後も次々と4人の男に犯されて中に出された。
ひとしきり乱交が終わるとようやっとあたしも服をつけることが許され、また車列を組んで街に帰っていく支度をはじめる男たちからは
「沙緒里ちゃん良かったよ~」
「恨むなよ。こんなとこ来ちまったらこうなんのしょうがないからね」
などと軽口をたたかれお尻を撫でられたりしたあと、帰りはバイクではなくカツヤの車の後部座席に乗るように言われて、先に乗っていた茶髪のお姉さんの横に「あ、どうも」なんて座ってたちまち眠り込んでしまって、明け方駅前で降ろしてもらって帰った。なお女の子は何人かいていたけど、あたし以外は決まった彼氏がメンバーの中にいて、回されちゃってたのは下っぱのサトシ君が拾ってきただけの子、ということで軽んじられていたあたし一人だったらしい。
考えなしに知らない子について行ったせいで馬鹿な思いをした、という後悔は残ったが、大勢から犯されたこと自体はだんだんどうでもよく思えるようになった。むしろ時間が経つと、バイクに乗せられて猛スピードでコーナーを曲がっていったり空気を切り裂くように直線を駆け抜けたりした快感の方が繰り返し思い出されて、退屈な毎日と引き比べてため息をついたりした。けどもう会いに行ったりとこはできないし・・・いや、出来なくはないか?けどそのためには・・・?
何度も迷ったが、一か月あまり過ぎた頃、あたしは学校帰り用もないのに駅周辺や、例の物流倉庫駐車場あたりを何度となく暗くなるまでうろついて、あの男たちを探すようになっていた。空振りが続いたが、何日目かにカツヤが駅前の交差点で信号待ちしてるのを見つけて、思いきって声をかけた。カツヤはあたしの顔なんて忘れていたが、この前サトシ君に誘われて走行会に参加させてもらったと話すと、思い出してにやけた顔になった。また機会があれは参加したいので日程や集合場所が決まっていたら教えてくれないか、と言ってみたところ、
「来んのはいいけど、また、あれだよ?」
と下卑た顔を向けられたが、
「はい、あたしなら構わないんで」
と答えると「もしかして、ドM?」とか言ってきたけど笑ってごまかした。自分でも、薄々そうかも、と思い始めていたのだった。
その週末、教えられた場所に言って、カツヤの連れだというスキンヘッドでいかつい体をしたマサキという男のバイクに乗せてもらって、集まった何台もの車やバイクの男たちとともにたっぷりと走り回った。スピードとスリルを思う存分味わって、あたしは満足だった。最後はやっぱりこの前と同じのパーキングエリアに車を停めて、あたしは草原に引き出され、マサキに
「その気で来てるんだろ?自分で脱ぎな」
と言われて黙って下を脱いだ。何人もの男が集まってきて取り囲み、面白そうに眺める中マサキがまずあたしにのしかかり、昂った怒張を激しく突き立てて射精すると、カツヤや他の男たちが列をなして続き、その夜は立て続けに10人以上に犯された。「見てたら、またやりたくなった」と2回目を挑んでくる男もいて、もとよりあたしには誰が誰だかなんてすぐに分からなくなった。ただされるまま、星空を見上げながらお股をだらしなく開いて、入れ替わり立ち替わりのしかかる男たちに黙ってやられ続けた。
その日はサトシ君は参加していなかったのだが、何を思ったのか数日後、学校の門を出たところで待ち伏せていて、あたしに声をかけてきた。友達らしい、やっぱり不良っぽい知らない男の子二人と一緒だった。「何?」と聞いたら、
「カツヤさんに聞いた。この前大変だったんでしよ?」などと生意気なことを言ってくる。もともとあんたがあたしを回させたんじゃん、と喉から出かかったのを抑えて「別に。」とさっさと通り過ぎようとしたが、
「待ってよ。俺この前行けなかったからめっちゃ残念でさ。あとこいつらに話したらすげえ興味あるみたいで、ちょっと話せないかって。」
などと要領を獲ないことをだらだら言ってあたしを行かせまいとする。
しばらく経ってようやく、要するにこいつらは、ただあたしとヤリたくて待ってたんだ、ってことに思い至って、あたしは呆れて噴き出しそうになった。もちろんあたしに、そんなことさせる義理なんて何もない。今日これからバイクでどっか連れて行ってくれるわけでもなさそうだ。ただあたしが、何人もに犯されて平気みたいでダチの多くとヤってるから、自分もやらせてもらえるかと思ってやってきたのだった。
もちろんさっさと断って、何なら大声上げて人呼んで逃げれば良かった。何せ学校の目の前で、いくらでも逃げようはある。けどあたしは何かどうでもよくなって、
「カラオケでも行こうか?」と誘っていた。
4人でカラオケボックスの部屋に入った。ドリンクを受け取って、人気の曲などをチェックしてたら、サトシ君ははじめから歌う気なんて無いみたいで、
「沙緒里ちゃんさ、パンツ見ていい?」
とか言って迫ってくるから、スカートまくってよく見えるようにしてやったら、今度は
「なあ、脱がしていい?見るだけ、見るだけ」
なんて調子にのってくる。
「だめだよ」って言ってみたが
「頼むよ、な」「お願いします、どうか」などと口々に請われ、そのうちソファーに押し倒されて、足バタバタさせてるうちにあっさりパンツ脱がされちゃって思い切り広げて見られた。
「すっげーめっちゃエロい。俺写真撮っちゃお」「俺も俺も」などとスマホで写真撮られて、「駄目だよ~」とか言ってももう誰も聞いてなくて、もちろん見るだけで終わるわけなくて指でこすったり引っ張ったり指入れたりしてきて、そうなったらあたしも濡れちゃうからもう抵抗すんのやめて、自分でお股いっぱいに開いちゃったりして、
「沙緒里ちゃん俺もう我慢できない 挿れるよ」とサトシは下脱いじゃって、「沙緒里ちゃんも濡れ濡れじゃんほら・・・」と、ズブって入れられた。あとはお決まり、サトシと後の二人に順繰りに突っ込まれて中で出され、それから上も脱がされてまた写真撮られて、口でもやってと押しつけてくるから舐めてやって、四つん這いにされて後から入れられ、口と下といっぺんに入れられ、散々おもちゃにされる羽目になった。
それからは、週にいっぺんくらいはサトシか、その連れだかが下校時に校門の前にやってくるようになって、カラオケボックスかラブホかに連れてかれて何人かに犯されるのがお決まりのコースになった。ひどい時は、駅で帰りの電車待つてたら、全然知らない4人の高校生が「沙緒里さんですよね。サトシから聞いてるんですけどやらしてくれるんですよね?」とか言いながら多目的トイレに引っ張り込んで、あたしは否応なしに脱がされ口で奉仕させられ、壁に手をついて後から貫かれその様子をずっとビデオに撮られ、いつの間にかそのあたりでは知られたヤリマン、あるいは公衆便所女、みたいになっていた。
そんな毎日でも何となく過ぎていって、卒業近くなって進路を選ばざるを得ない時期となり、手に職をつけておいた方がいいと進路指導から口酸っぱく言われ、あたしは看護士の専門学校に進んだ。学校は都心近くにあり高校よりはずっと通学時間は短くなり、同級生になった生徒たちもみんな真面目っぽくて、あたしも将来のことを考えて真剣に授業に取り組む気になっていた。このまま、今までの馬鹿な経験は無かったことにして、普通に仕事をして、普通に恋愛して結婚とかもできるかもしれない。半年くらい通ううちに、だんだんそう思えるようになっていった。学科は相変わらず苦手だったが、学校の紹介で近隣の病院に看護助手のアルバイトにも出るようなり、失敗や辛いことも多かったが自分なりに、患者さんたちに尽くすことへのやり甲斐のようなものを感じるようにもなっていった。
T病院も、人出が足りないからと学校に募集がありアルバイトに通うようになった病院の一つだった。それほど規模の大きくない私立の病院だったが、20人余りの入院患者さんがいる。骨折などの患者さんが多く、また年齢層も若くて、他の病院に比べて悲壮感がなくこちらも明るい気分で努められるのが良かった。あたしの仕事は患者さんのシーツ交換や清拭、着替えや検温、配膳や食事の介助などの雑務である。週に2で通うようになりようやく仕事も覚えてきた頃、師長さんに呼ばれ、
「ちょっと頼みにくいことなんだけど、」
と話を切り出された。緊張して聞いてみると、
入院している患者さんには若い人が多い。重度の骨折などで長期間の入院を強いられているが他の部分は皆健全で、だからこそストレスがたまりがちになる。特に、性的な欲求について、自分で処理することもなかなか難しい環境であり、ひどく懊悩してしまう患者も多い。それで、清拭の折など、患者さんがそうした素振りを見せていたら、積極的に欲求解消を手伝って上げてくれないか、というのである。
「つまり、あそこが勃ってたら、手で抜いてあげるってことですか?」
話が回りくどいのでストレートに聞いてみたら、
師長さんの方が顔を諦めて
「うん、平たく言うとそういこと。風俗みたいで嫌だと思うけど、患者さんの健康管理には必要なことだし、今まで私がやってたんだけど、私みたいなおばさんより沙緒里ちゃんみたいな若い人の方が喜ばれるかと思って・・・。駄目かな?」
「いいですよ、それぐらいやれます。」
私が即答すると、「今の若い子はさばけてるのね。」とほっとしたように笑顔になった。
早速その夕刻の清拭から、はじめた。清拭は無論一糸まとわぬ真っ裸になってもらって行う。6番ベッドの小西さんは、二十歳をいくらも超えていない建設作業員で、現場で資材に足を挟まれたとかで重傷を負い左足の膝から下は固いギブスで覆われ高く吊るされているためほぼ身動きができず、排泄のお世話もしてあげるので、性器にも無論何度か触れている。そこがやや硬くなっていたこともあったかと思うが、これまではもちろん、小西さんにしても恥ずかしいだろうからスルーしてきた。今日は、ベッドの周りをカーテンで目隠ししたら左足に負荷をかけないようにまず念入りに寝巻きを脱がせて、温かいタオルを用意して下着を脱がせて上げると、やっぱり、そこがうんと硬くなって、ピンピンに上を向いていた。小西さんはきまりが悪そうにそっぽを向いているので、努めて平静に「それでは、失礼します。」と性器とその周りを丁寧に拭ってあげ、股間やお尻、手足その他と順次よく清拭し、一通り終えていつもなら服を着せ直すタイミングで、見るとあそこはまだピンピンのまんまで可哀想になって、同室の患者さんに聞こえないように声を潜めて「小西さん、あの、良かったら、ここすっきりさせますけどどうですか?」と性器に手を添えて聞いてみた。
途端に顔を輝かせて、
「え、いいの?是非お願いします。」
と言うので改めて優しく握り直して、ゆっくり上下にこすり立てて上げたら、程なくびくびくっと震えて驚くホと大量の精液が吐き出されるのをうまくタオルで受けて、もういっぺん丁寧に清めて上げて仕上がり。服を戻してあげて、
「君みたいな若い看護婦さんにこんなことしてもらえるなんて思わなかった。またお願いします。」と本当に感激した様子で見送られてカーテンを開けバイバイと手を振った。
そうやって回ってみて、あそこが硬くなってる人にはもちろんそんなにでもない人にも、「ここすっきりさせます?」と聞いてみたところ断る男の人はいなくて、みんながみんな目を輝かせて希望したので、これまで随分我慢していただいてたのだなと反省した。一人一人、丁寧にケアして上げたのでいつもの倍以上時間がかかったのは仕方がなかった。9番ベッドの氏家君は、サッカーの部活動中に転倒して足首を複雑骨折したまだ15歳の少年だったが、おそこはもう一人前で、こすって上げるとすぐに勢いよく精を吹き上げた。後始末して上げてたら、「看護婦さんの、パンツ見ていいですか?」と聞くので可愛いなと思って「いいよ」って言って片手でまくりあげて見せて上げたら早速興味津々覗き込んできて、「あの、僕また勃っちゃったみたいで・・・もう一回、ありですか?」とすがるように言われて、笑ってやってあげた。17番の斎藤さんは腰椎骨折で当分寝返りも打てない50歳過ぎの患者さんだが、すごくしてほしい様子なのに勃起が長く続かず、こすっているうちにだらんとしてしまってなかなか最後までいけない。そこで思いきって、足元に回って斎藤さんの両膝をM字に開かせてあたしは股間に顔を埋めるようにして、性器を咥えて口でしてあげたら、めっちゃ感激して喜んでくれてあそこも元気になって、口の中にたっぷりと放ったのを飲んであげたらまたすごく喜んでた。
それからは、清拭の時はこっちから聞かなくても、「あれ、お願い」と言われるから、あたしもしっかり答えてあげる。氏家君が最初にリクエストしたパンツ見せのサービスは他にも言ってくる人がいたからどんどん見せちゃう、何なら触らせちゃうようになり、手だけだと寂しいという声にはお口でしてあげるようになり、もういっそのこと、とあたしもベッドに上がっちゃって、仰向けの患者さんのお顔に跨がっちゃってスカートの中身をお顔の間近で全開にしてお触りもし放題、そのまんまあたしは身をかがめて患者さんの性器を咥えこんで最後ゴックンしてあげるスタイルに落ち着いた。新しく入ってくる患者はには一応希望聞いてしっかり満足していただけるようご奉仕して差し上げ、退院していく患者さんが名残惜しそうにしてたらお別れフェラとしてそっと抜いてあげ、清拭時間以外でも若い人たちは我慢できなくなると「沙緒里ちゃん、ちょっといい?」などと呼び止めてくるから拭いてる間がなければそのまま咥えちゃったりとか、あたしがいない日は淋しい、とか言われて結構嬉しくなったり。噂を聞きつけた他の病院経営者からもお声がかかってスポットで入院患者さんの抜きを行う短期バイトのお声がかかるようにもなった。そういう病院に呼ばれると、終わってからよく若い研修医の子とかおじさんの院長先生とかもついでにお願いって言ってきて、別室でこっそりサービスしてあげてお小遣いもらったりもした。
その後も入院が長引いていた氏家君だったが、甘え上手にだんだん磨きがかかって、
「ねえ看護婦さん。女の人の、あそこが見たい。僕ずっと入院してて何もできないんだもん。」
あたしの生下着間近で見て触って、生尺で2、3日おきに抜いてもらってまだ贅沢言う?と一瞬思ったけど、確かに若いのに2か月近くこうして動けずにいてまだ退院予定もはっきりしないのはかわいそうで、ついあたしは甘くなってしまう。
「誰にも内緒だよ」
そう言ってあたしは、少年の枕元で立ったままそっとパンティを脱いで、ベッドに登って顔を跨いでゆっくりとしゃがみこんで、少年の目の前に全開になるようにして見せてあげた。
「きれいだ・・・触るよ」そう言ってそっと触れてくる少年の指。やがて襞の裂け目を探り当てた指は、濡れた秘壺に入り込んだくる。あたしもそっと身をかがめて、猛り立って先端に雫をためている少年の雄々しいベニスを口に含んでやる。
「ねえ。僕も、舐めるね」
少年が言うので、あたしは黙って腰の位置を低くし、あそこをより少年の顔にすれすれにしてやる。そこに吸い付いてくる舌。唇でクリトリスをはさみ、下で溝をかき回し音を立てて秘蜜を貪る若々しい欲望に満ちた獣。
「入れたい。沙緒里さんに、入れたい」
それは駄目。頭ではわかっている。けど言葉に出せない。それどころかあたしはゆっくり身を起こすと、少年の上でそっと体を入れ換え真っすぐ少年と向き合うと、そのまま腰を沈め、屹立する少年の肉棒を自身の中に導き入れた。そして腰をゆっくりと動かし、・・・思わず喘ぎ声を漏らした・・・次第に早く、深く、激しく腰を打ちつけ、少年を貪った。熱い潮が、体内を満たした。
氏家君のベッドを訪れるたびに、交尾る、という言葉がふさわしいくらい夢中で、ヤった。エッチがこんなにも気持ちいいものだって初めて知った。前戯も何もなしに、ただ性器で繋がって闇雲に腰を振るだけの行為だったが、あたしは毎回頭の中が真っ白になるくらい、快感に酔い痴れた。それで絶対誰にもばれないようにしないと、と思っていたのに、すぐばれた。
運送会社の社長さんをしている小宮さんという、目がギョロッとして威圧感のある患者さんがいて、あたしが清拭に回っていった時に、
「お前さん、ガキとヤってるんだって?まずいよ」と言われた。
「未成年相手だと、女のお前さんが強姦したことになっちゃう。思慮が無さ過ぎたね」
と続ける。そうなんだ。あたしは何もわかってなかったけど、わかったからってどうしようもなかった。
「ガキにやったやつ、俺にもやってよ。」
と言われたから、パンティ脱いでベッドに上がって、自分で指でこすってあそこ濡らしながらまずおちんちん咥えて大きくして、十分それぞれ準備完了になったところで思いきって腰を沈めて、受け入れた。あうん、と思わず声が出た。小宮さんのおちんちんは、氏家君のより太くて硬くて、ごつごつしててあたしの中のいろんなポイントに当たって、角度を変えるごとに未知の快感を呼び起こすのだった。肋骨の骨折で入院している小宮さんさんは腰から下には不自由はないから逞しくて、下からうんとあたしを繰り返し突き上げ、しまいにあたしの体を持ち上げて裏返してお尻の方から貫き直して、壊れるくらいに突き刺しして延々とあたしに声を上げさせ、濃い精液をたっぷり流し込んだ。
噂は患者さんの間に静かに漏れ伝わり、何人かのおじさんから求められるままに、あたしは黙って彼らに覆いかぶさり自らの中にそれぞれ形の変わった男根を導き入れ、欲求を受け止めた。いつの間にかサトシ君は退院してしまっていて、勤務シフトに入る度に幾人かに抱かれる習慣だけが残った。新規の入院患者さんに日常生活のオリエンテーションの説明に訪れても、
「君、ヤらせてくれる人だよね。早速頼みます」とか言われてしまって、いきなりエッチせざるを得なくなってしまったり、あたしの素行は病院外にも伝播されているようだった。さすがに風評を気にしたのかあたしのバイトは突然雇い止めにされて、日をおかず通っていた専門学校からも、「素行その他の事由により」というひどく曖昧な文言で一方的な通知があり、あたしは看護士の資格を得られないまま退学処分とされた。
親にも何も申し開きもできず、あたしは誰とも話もせず連絡もせず引きこもって過ごした。あたしはまだ二十歳にもなっていなかったけれど、何にもしたいこともできることも思いつかず、生きてられたらそれだけでいいや、って思っていた。遅く起きたある朝、知らない番号から数回携帯にかかってきていたが不審に思って無視していた着電にに何となく出てみたら、病院にいたとき何回かエッチした、あの強面の小宮さんだった。
「なんか、ひどい目にあったって聞いたからどうしてるかと思って。」
という言葉になぜだか気が抜けて、何もすることなくてぼうっとしてると話したら、小宮さんの会社で働いてみないかって言う。
聞けば、自身も暴走族のリーダー上がりで、長距離トラックのドライバーから長年の苦労を経て自分の会社を起こし、素行の良くない若者や前科のある人などを積極的に社員として登用し短期間に会社を大きくしてきたが、社業に馴染めすまた問題を起こしたり突然いなくなってしまう者も多く、やはり職場の中に、厳しさと規律だけでなく安らぎを与えられるような役割を果たす存在が不可欠と思うようになり、幾人か女性社員を登用してみたが誰も長く続かなかったのだという。若いながら若者にも年配者にも慈しみをもって接しているのをみてきた沙緒里なら、任せられるのではと病院関係者に無理を言って連絡先を聞き電話したのだかどうか?と実直に請われ、あたしは応じて見ることにしたのだった。
業務内容としては、運行管理や出納などの簡単な事務と電話番、他には事務所と車寄せ場の清掃と作業着の洗濯などの雑用。あわせて、事務所に隣接する小宮所有の独身寮と仮眠所を兼ねた集合住宅に平日は起居し寮母のような役割も兼ねてほしいとのことで、給与としても世間的な高卒事務員の倍額近い金額を提示され、実家て過ごすのがいたたまれなくなってきていたあたしは有無も無く承諾したのだった。
訪れてもみた小宮の事務所は、港湾地区の倉庫街の中で一際ちっぽけに構えられた古びたコンクリート2階建ての建物で、近隣にコンビニとてなく、慌ただしく出入りする大小のトラックの運転手である20人余りの従業員たちは皆いかにも疲弊しきり、殺伐とした表情に見えた。長時間の勤務を終えた彼らは敷地内にある社員寮とは名ばかりのバラックのような木造のアパートにどんよりと帰着しては次の出動時間までひたすら眠る、あるいは不定期な休日を得て安酒を飲んで過ごす、そんな様子が見て取れ、これでは長期勤続が望めないのも、問題を起こしてしまうようなのもわかる気がした。
あたしも件の社員寮に一室を与えられたから、初日の雑用を終えて運び込んたわずかな身の回り品を整理しようとしてたら、ノックする音がして開けてみるとジャージ姿の若者が二人いて、
「寝つけないんで、飲んでるんですけど一緒にどうですか?」と押しつけがましくもなく誘うので、片付けは後回しにして彼らの部屋にお邪魔した。
あたしはほとんど飲めないんだけど、缶チューハイもらって口つける格好だけして、出身地のこととか学校のこととか他愛もない話で盛り上がって、男の子たちは今の仕事がどれだけきついかってめっちゃ愚痴ってどんどん新しい缶空けて飲んで、そのうち肩に手回されて口吸われて、
「遊んでんでしょ?遊ばしてもらっていい?」
とか言われておっぱいも揉まれちゃって、あたし着てたの寝巻き替わりのロングTシャツだけでブラもしてなかったから、すぐもう一人の子に下に手入れられてパンツ脱がされて、ちょっとばたばたしてみたけどすぐお股広げさせられて突っ込まれた。
次の日は、もっと手っ取り早く、一日終えて疲れて寝かけてたらどんどん!ドア叩かれて開けたら、もう酔っ払ってるようすの3人が部屋に入ってきて「沙緒里ちゃん!エッチさせてね!」
とみんなでさっさとあたし丸裸にして、かわるがわる存分に犯してった。あ、あたしって、お便所なんだな、と何となく思った。それは決して嫌な気分ではなかった。
つまるところ小宮があたしに期待した役割は、馬鹿高いお給料からしても、従業員の性欲解消という点にに最も期待されてたんじゃないかと気づくと逆にすっきりした。その日以来、あたしの部屋ははっきりとヤリ部屋と呼ばれて、勤務明けの従業員が次々と訪れてはあたしの都合に関わらずのしかかられ、エッチされるようになった。アパートには各部屋にはバスルームはなく、一階に旅館のお風呂みたいな広めの浴室があってその掃除もあたしの仕事だったが、よくバンツ一つでお掃除して終わったら自分一人でゆっくり入るうかって思ってたら誰が入ってきて、背中流してあげてついでに下も可愛ってあげて、一発やらせてあげて一緒にお湯につかったりすることもあったし、事務所の方にいても、長距離から帰ってきた子に
「沙緒里ちゃん、今、させて!」
と給湯室あたりに引っ張っていかれてパンツ脱がされ、後ろから突っ込まれる、なんてことも日常になっていった。小宮自身も、社員が出払っているのを見計らってあたしの部屋を訪れ、月に2、3度は濃密なエッチをしていった。
週に2日はきちんと休日があり、あたしは家賃もいらない暮らしで自由に使えるお金はたくさんあったから、都心に出かけて洋服を買ったり思いつく限りの贅沢にうつつを抜かしたり、ナンパされた男について行ったりして遊んだが、おしゃれな男の子について行って気どった食事を奢られてもセックスしても少しも楽しくなかった。休日をたっぷり残してどこに行く気もなくなり、日の高いうちから殺伐とした寮に戻り、行き場もない従業員の男の子たち、あるいはその連れの社員ですらない男の子たちに求められるまま体を開き、淫乱そのものの姿で汗まみれ精液まみれになって気怠く時を過ごす方がまだしも楽しかった。従業員になったばかりの男の子で高校も途中でやめてしまった子がいて、彼にせがまれて彼が通っていたという高校を訪れ、同級生だという子たちの前でストリップみたいな真似をして、挙げ句みんなにやらせてあげたりなんて大サービスもしてあげた。
それだけエッチ三昧していても、見知った顔ばかりに抱かれているのに飽きたらなくなったり、より激しい刺激を求めたくなったり、あたしの欲求もまたこの頃からとどまるところなく高まっていった。インターネットのサイトで輪姦サークルというものの存在を知り、休みの日に匿名で応募してみたら、すぐにサークルの主催者の方からメールがきて、SNSで細かいインタビューを受けた後認証をいただき、早速その週末湯河原の貸別荘で開かれたイベントに参加した。何も知らないでお金持ちのパーティーに飛び入り参加したしたあたしが主催者の方たちに襲われ自らの被虐願望を告白させられながら果てしなく輪姦される、というストーリーで実に一昼夜以上続けてあたしは犯され、奉仕や自慰行為を強いられ、浣腸を受け衆目の下排泄したり異物を挿入されたりといったかつて未体験の辱めも受け、その全てを映像に撮られたのだった。あたし自身絶え間のない歓喜に打ち震えたのみならず、メンバーの人たちにも好評で、その後も街の中や郊外で犯していただく機会を繰り返し得られることとなり、もはや輪姦なしでは過ごせないほどあたしはのめり込んた。何度目かの時、皆さんの眼前でM字に開脚した姿勢に縛られ陰毛を剃られる、というシチュエーションがあり、あたしは恥ずかしさ認証身をくねらせながらおしっこを漏らしてしまい、その後は普段から常に陰部をつるつるに剃毛するのが習慣になった。ネットの掲示板で行き合う見ず知らずの相手に、あたしは惜しげもなくその画像や動画を送ってあげて、都合が合う人が何人か揃えば場所と時間を決めて集まり、犯してもらった。
そんな日々を2年余りも送り、その間あたしはほとんど実家にも寄り付かなかったのだけど、ある日急に呼びつけられて顔を出してみたら、見合い話だった。あたしの素行なんて、先から何の関心も持ってはいない親だったけれども、そこは本能的に、良識の枠を外れて生きているムスメの匂いを感じ取って不安にかられたのかもしれない。あるいは誰が知り合いにでも怪しい噂を聞き及ぶ機会があったのかもしれないがそうした素振りは表面的には見せず、母の実家近辺の縁故からたまたま寄せられた話として、あたしに勧めてきたのだった。北関東の男子校から現役で都内の一流私大に進み、名のしれた化学薬品会社の研究職に勤めて5年というお固い秀才。お給料だって結構高くて浪費癖もなく、中目黒のお洒落な2KDKに住んで手料理なんかもしてってそれだけ聞くとモテモテの遊び人でもおかしくなさそうなのに、いい年して女っ気は皆無だという。よくよく聞けば、高校時分から戦闘ロボットだか何だかのアニメにはまって未だに興味関心はそればっかりのようで、厚いレンズの眼鏡したひねこびた写真見せられていかにも、て思った それが、カズキだった。どこを取ってもオトコとして惹きつける要素なんて全く無い、チビで小太りのだっさださの男。けど優しそうな顔してたからあたしは会ってみる気になって、ほんとに人畜無害って言葉そのままみたいに穏やかな人でただ共通の話題が全く見つからす困ったけれど、2回目会って食事した後あたしが強引に主張してカズキの部屋に押しかけて勢いのままエッチした。ほとんどあたしがゴーカンしたみたいなもんで、あたしからいきなりスッポンポンになってカズキの下脱がして咥えてやって、体中くすぐったり舐めたりしてやってリビングの床にねじ伏せて上からのしかかって挿入させたら2秒で発射。また勃たせてあげて続けて3回したらすっかりメロメロになってしまって、むしろやりまくってるの察して引くんじゃって思ってたのに裏目に出てちょっと焦った。
カズキから、結婚してほしい、て言ってきた。あたしが、どんだけ汚れたメス犬だか知りもしない、お上品なお坊ちゃんのカズキ。それであたし、意地悪してやる気になったんだ。あたしが、ちっちゃな時から男たちに散々おもちゃにされて、いつの間にかおもちゃにされないと過ごせなくなってしまって人を好きになることもできなくなったことへの怒りを、全部カズキに負わせてやりたいって思ったんだ。あたしのことを何にも知らないくせに好きで、あたしを可愛いお嫁さんにするつもりのカズキに、あたしの本性を見せてやったら、どんなに苦しむだろう?
そう、今もカズキは何もわかっていない。結婚式まで一か月を切った今もこうしてあたしは外で複数の男に犯されることを繰り返しているし、結婚した後もやめる気はないのだ。小宮の運送会社もすっばり辞める気はなくて、寮は出るにしても手伝いに行ってはいつでもドライバーさんたちの欲求処理に応じてあげるつもりだし、ネットでお誘いがあればどこにでも行ってどんな恥ずかしいことでもやってみせるだろう。そうしてそのうちに、カズキが突然あたしの性癖に気づくとか、あたしが何人もの男にいたぶられている動画を見つけるとか、それこそ家に帰ってきたら輪姦されている真最中のあたしを見出すとか、全てを知る日が来るのた。その時にカズキがどんな表情をするか楽しみで、あたしはちっとも好きではないカズキと結婚する気になったんだ。
その日が来るのが待ち遠しい。